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オーストラリア、パースにあるエディスコーワン大学は、パレオダイエットが腸内細菌に与える影響に関する世界初の研究を発表した。そして、その発表内容は、パレオダイエット実践者にとってはうれしくない結果に。
この内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。

この研究では、パレオダイエットを厳密に実践する被験者の血中にトリメチルアミンの酸化生成物であるトリメチルアミン-N-オキシドがかなりの量含まれていることを発見したと言う。トリメチルアミン-N-オキシドとはオーストラリアで12分に1人の死亡原因の循環器疾患と関連しているもの。

パレオダイエットとは「原始人食」とも呼ばれ、肉、魚、ナッツ、種子類などを増やし、穀物類、豆類、砂糖、乳製品などを減らすという食事法のこと。

この研究にあたったアンジェラ・ジェノニ医師によると、パレオダイエットの大量の赤身と全粒穀物の少なさが、この血中のトリメチルアミンの酸化生成物が問題の原因だそう。

「パレオダイエットは穀物類を全て排除していますが、全粒穀物はレジスタントスターチや発酵繊維類など、腸内細菌には欠かせないものの宝庫なのです。トリメチルアミン-N-オキシドは腸内で作られるため、全粒穀物が足りないと腸内細菌のバランスが崩れ、トリメチルアミン-N-オキシドが余計に作られてしまうことがあります。さらに、パレオダイエットは、赤身を多く食べるので、トリメチルアミン-N-オキシドの前駆体を増やすことにもなってしまいます」とジェノニ医師は説明する。

今までも、2015年の35種類のダイエット方法の減量効果を比較した際に最下位にランクされたり、オーストラリア医師会などの専門家から厳しい批判を受けたりしてきたパレオダイエット。今回の研究結果の発表によって、また厳しい評価を受けることとなった。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Lucy Bode Translation: Noriko Yanagisawa Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。