【連載】WHメンタル塾 Vol.03苦手な上司との上手な距離の取り方

17 May 2018

【連載】WHメンタル塾 Vol.03苦手な上司との上手な距離の取り方

心と身体のヘルシーと幸福を真剣に見つめ、プロにアドバイスを伺う連載。仕事にもやり甲斐を感じていて、同僚や社外の人との関係は円滑。けれど上司とだけは相性が悪い、という悩みが今回のお題。自分に非はないように思うし、リスペクトできなかったり、ウマが合わない上司との距離はどうしたらいい? どの職場でも起こりがちなこの悩みに、メンタルケアのプロがアドバイス!

海原純子先生

医学博士・心療内科医・産業医 海原純子先生

昭和女子大学国際学部客員教授、日本生活習慣病予防協会理事(2017年~)、ハーバード大学客員研究員(2008~2010年)。毎日新聞日曜版『心のサプリ』連載執筆中。『今日一日がちいさな一生』(あさ出版)、 『幸福力 幸せを生み出す方法』(潮出版社)、『困難な時代の心のサプリ』(毎日新聞社)、『ツイッター幸福論』(角川書店)など著書も多数。時事通信社の時事メディカルにて「Dr.Junkoのメディカルサロン」主宰。https://medical.jiji.com/salon/

【今回のお悩み】

上司が苦手です。苦手でも付き合わなくてはいけない人と

どうやって距離を保っていいか分かりません

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【ANSWER】

嫌な上司は、あなたの人間関係のスキルを上げてくれる

“教材”と思って接してみると、ストレスが軽減できます

確かに、会社には理解がある上司ばかりがいるわけではありません。「女性は早く嫁に行ったほうがいい」なんて古い価値観を持つ上司もいれば、「仕事が人生」のモーレツ上司で部下に残業を強いる人もいます。こんな上司と話すのは本当に疲れるし、気も使います。でも、実はどんな会社にもいる存在とも言えるのです。

会社とは、小さな社会でもあります。世の中には自分に合う人ばかりがいるわけではありませんよね。意見が合わない人もいれば、生理的に嫌な人もいます。また、悪い人ではないのにリズムが合わない、波長が合わないという人もいます。すべての人が自分に合うわけではなく、いろんな人が存在します。それを凝縮したのが“会社”という社会組織でもあるのです。

自分に合う上司ばかりがいる会社を探すのは、非常に難しいということになります。

だからといって、苦手な気持ちを「我慢しなさい」というわけではありません。我慢ではなく、“考え方を変える”ことがあなたをラクにするのです。


20~30代は人間関係の訓練期間。そして苦手な上司との距離の「取り方」とは

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私は20代から30代前半までのお給料は、仕事の成果よりも人間関係を乗り切るために支払われていると考えています。仕事の成果に対する報酬は2割ぐらい。あとの8割は、いろんな人間の中で揉まれていくための訓練報酬のようなものだと思ったほうがいいでしょう。人間関係も仕事のうちと思うと、ストレスも少し軽減するはずです。

さらに、嫌な上司と接することで人間関係のスキルも高まります。私自身も大学病院勤務時代にかなり個性的な上司にとても鍛えられました。当時は、怒られてひそかに腹を立てることも数多くありました。

でも、そういった経験のおかげで、自分の目的をきちんと見出すことができたし、この年齢になって面倒な人間関係とも上手に付き合えるスキルを身に着けることができるようになりました。

人間関係は、「〇〇のようにしなさい」とマニュアル通りにやっても相手あっての対処なのでうまくいかないことがたくさんあります。これは経験値でスキルを磨くしかないのです。

もちろん、無理に嫌な上司と付き合うことはありません。嫌な人とどのぐらいの距離感を保つのがいいのかな、と自分なりにいろいろ試してみるといいでしょう。

オススメしたいのは、あいさつだけはきちんとするというスタンスを取ること。「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れ様です」「失礼致します」といった基本的なあいさつをきちんとする。面倒な誘いなどは、「残念ですが参加できません」ときっぱり。

基本的なことができていれば、上司も必要以上に嫌みなどを言えなくなります。嫌だからと曖昧な関わり方をするよりもメリハリをつけて接すると、ストレスも軽減できるはずですよ。

Photo:Getty Images Text:Manabi Ito

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