その歯みがき、大丈夫? 専門店おすすめのオーラルケアアイテムBEST11
ここ数年で歯に対する意識は高まってきているものの、自宅では、使い慣れたアイテムで自己流のお手入れになってしまいが....
ここ数年で歯に対する意識は高まってきているものの、自宅では、使い慣れたアイテムで自己流のお手入れになってしまいがち。そこで、オーラルケア先進国・ドイツ生まれの歯ブラシ専門店「メガデント」の酒向淳さんに、基本から応用まで、おすすめアイテムをフルコースで教えてもらった。
日本のオーラルケアの現実
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「残念なことに、日本人は、そもそもオーラルケアという意識が低く、やっていないに等しいと言えます」と話すのは、オーラルケア先進国・ドイツ生まれで、1,000種類以上のデンタルアイテムを販売する銀座の歯ブラシ専門店「メガデント」店長の酒向淳さん。
私たち日本人は、歯が痛くなったり、虫歯になったら歯医者に行く、という意識を持つ人が多い反面、オーラルケア先進国では“予防”や“クリーニング”のために歯医者に行く人がほとんどなのだそう。「グローバルでは、“80歳で20本の歯を残そう”という運動がある中、歯周病が広まってきたこともあり、日本ではまだ達成できていません。まずは日々のお手入れを見直すことからはじめてみましょう」。
オーラルケアの必需品は、平均6アイテム!?
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「ほとんどの日本人が毎日のお手入れで使うのは、歯ブラシ1本と、歯磨き剤のみ。オーラルケア先進国のドイツでは平均6種のアイテムを使用しています」と酒向さん。酒向さん自身は、なんと12種のアイテムを1週間の中でローテーションして使用しているそう!「歯間ブラシや舌みがき用ブラシ、歯をコーティングするジェルなど、オーラルケアのアイテムはたくさん種類があります」。特に歯ブラシは、その人の年代や性別、口腔環境によって使い分けるとよいのだそう。ちなみに、ヨーロッパの歯科医師会の調査によると、外国ではデンタルフロスの使用率が70%なのに対して、日本人は20%と低め。まずは、道具から見直していく必要がありそう。
お手入れの基本セットは、この3つ
Cedric Diradourian
酒向さんがまず、オーラルケアの基本としておすすめしてくれたのはこちらの3点。「毎日の歯みがきで必要なポイントは、奥歯や歯間まできちんと汚れを落として、虫歯や歯周病の原因となる歯垢=プラーク(食べかすに含まれる糖を栄養源に繁殖する細菌)のない歯をキープすることです。それを念頭に今回は、20~40代くらいの女性をイメージして選びました」。
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①「DENT」の歯磨き剤
細菌の働きを弱め、歯の質を強くするフッ素の濃度が高いのが特徴。「歯を削る作用のある研磨剤が少なく、低香味、低発砲。汚れをしっかり落としながらも歯に優しい処方です。乾いた歯ブラシにペーストをたっぷりつけて、お水ゆすぎは軽く1回のみ。すっきり感が最高です」「DENT チェックアップ スタンダード」(医薬部外品)¥550
②「ルシェロ」の歯ブラシ
女性の口や手の大きさに合わせて設計された歯ブラシ。口の中で動かしやすいコンパクトなヘッドで、持ちやすく自然に奥歯まで届いてくれる。「ルシェロ歯ブラシ B-20[ピセラ]」(Mふつう、Sやわらかめ)¥278
③「ルシェロ」のデンタルフロス
「フロスは、持ち手の付いているスタンドタイプよりホイールタイプの方が、除去率がアップします。歯ブラシでは届かない狭いところに届きますから、必ずセットで使用を」「ルシェロ フロス ミントワックス」 30m ¥296
口臭が気になるなら、オーラルリンスと舌みがきが効果的
Cedric Diradourian
「現代人のエチケットであり、課題でもある口臭予防。歯をしっかりケアしていても、臭いを発するのはお口の中全体。表面に食べかすなどの汚れが溜まり、層になった“舌苔”を落とす舌みがきと、口腔内のすみずみまで行き渡るオーラルリンスの両方を使えば最強です」と酒向さん。舌は粘膜のため傷つきやすく、初めての場合はやわらかい毛のタイプがおすすめ。
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●「バトラー」のオーラルリンス
刺激が苦手な人でも安心な、水で薄めて使うタイプ。歯科医が診察で使用している薬剤が配合され、高い殺菌効果と歯垢の付着抑制効果が期待できる。抗炎症作用のある成分も含まれているので、口臭だけでなく歯周病や虫歯も予防! 「バトラー CHX洗口液(医薬部外品)」¥1,000
●「ハイザック」の舌ブラシ
一般的な舌ブラシの2倍の量のやわらかい毛が植毛されているのが特徴。「ビーブランド ハイザック舌ブラシ」¥400
歯周病予防には、この2つをプラス
Cedric Diradourian
「歯垢の中に含まれる細菌により、歯を支える組織に炎症が起きるのが歯周病。歯茎の腫れや出血に加え、悪化すると歯を支える骨が溶け、最終的に歯が抜けてしまう恐ろしい病気です」と酒向さん。一度悪化すると、元の健康な状態には戻りにくいので、必ず予防に努めたいところ。「前ページでおすすめした基本の3点セットを朝に使用し、この2つのセットを夜に使ってみてください」
(左から)
●「DENT」の歯磨き剤
IPMPやトラネキサム酸と呼ばれる薬用成分が、歯垢の内部の細菌を殺菌し、歯茎の炎症や出血を抑えてくれる。「DENT システマ デンタルペーストα 歯科用」¥500
●「DENT」の女性用歯ブラシ
コンパクトなヘッドと、歯周ポケットの底に毛先が届く先細りの毛が特徴。「DENT EX システマ44M (ミディアム、ハード)歯科医院用」¥300
よりオーラルケアを極めたい人は、歯の裏側専用ブラシにトライ
Cedric Diradourian
歯周病や虫歯、口臭予防のために、オーラルケアをもっと極めたいという方には、この2品をご紹介。「歯の裏側は、誰にとっても磨きにくいリスクの高い部分。特にカーブがきついところは、通常の歯ブラシだけでは磨き残しがたくさん発生してしまいます。そこで、歯の裏側専用のブラシの出番。独特のハンドル形状と、お湯で温めると自由に角度が変えられるネックの組み合わせで、重なっている歯の裏側や上の歯の一番後ろまで届きます。先端が丸くとがった形のブラシは“ワンタフト”と呼ばれ、痛みのある方や矯正をしている方におすすめです」。
左から、「TePe ユニバーサルケア」¥650、「TePe タフトブラシ」¥460