恋愛初期に感じるような心の高揚は大事にしていないとすぐに消えてしまうので、愛を取り戻そうと後で苦労することになる。そこで思い出してほしいのが、付き合ったばかりの頃のハネムーン期。なぜならこの時期は、とくにお互いが心を満たし合い、幸せでいられるように積極的に努力し合えるときだから。だけど、関係が長くなるにつれ、特別な絆を維持しようとする努力は次第に薄れていき、最初の頃に感じていた相手への熱も徐々に消えていく。2人の日常がマンネリ化すると、高揚感を一切感じられなくなることも。
「ほとんどのカップルはコンフォートゾーンに落ち着き、典型的なルーティンを築く傾向にあります。これにより安心感や安定感を得ることはできますが、2人の間で興奮や自発性、新鮮さといった感情が減っていくのも事実です」と話すのは、人間関係のコーチングサイト「ラブ・ルーツ・プロジェクト」を創設した臨床心理学者のシェリー・ソマーフェルト博士。これが自分とパートナーの関係のように聞こえたとしても、希望はまだ残っている。
ソマーフェルト博士が言うように、お互いが積極的に努力する意志がある限り、再びトキメキや興奮を取り戻すのに「遅過ぎる」なんてことはない。でもそれには、あなたが暫く避けてきた問題に取り組む必要がある。関係を縮めるには、コミュニケーションや思いやり、親密さが不可欠だから。できることなら愛を再燃させたい。
でもなにをすればいいのかわからない？ それなら、専門家が推奨する7つのアドバイスを実践していこう！
コミュニケーションをとる時間を作る
恋愛初期は、興奮が原動力になることが多いため、寝る時間を削ってまで何時間も電話をしたり、テキストを送り合ったりして、お互いがらしくない行動をとることさえある。
ソマーフェルト博士によると、それは「2人の時間を楽しみ、相手と心を通わせ、積極的に話を聞きたい」という気持ちからきている。相手に惹かれると、相手のすべてを知りたくなるもの。だから頻繁に会話を楽しむ努力が自然とできてしまう。でも、関係が長くなるにつれ、こうした努力をあまりしなくなる。
「付き合いが長くなるほど相手に注意が行かなくなり、それが一方では無関心や冷たい態度に映ることがあります」とソマーフェルト博士。
だからこそ愛を蘇らせるには、相手とじっくり話し合う時間を作ることが大切。どんな1日だったか聞くときは、しっかり耳を傾けてあげよう。ありきたりな会話から一歩前進させるには、仕事のプロジェクトの進捗など、相手が数日前に話していた内容の詳細を訊ねてあげるといい。傍でパートナーだけに意識を向けることで、あなたの愛情と思いやりはきっと相手に伝わる。
感謝の気持ちを抱いて、それを伝える
「交際や結婚して間もない頃は、相手を認め、肯定的なリアクションをとる気配りができるものです」とソマーフェルト博士。
でも関係が長くなると、こうした気遣いが減るため、そのせいで相手が「大切にされていない」と感じてしまうことも。日頃から感謝の気持ちを伝えたり、相手がしてくれて有難く感じていることは、言葉で伝えることを忘れないでいよう。2人のために相手はどんなふうに貢献してくれているか、振り返ってみて。
例えば、おなかが空いたらご飯を作ってくれたり、家の中のものを修理してくれたり、早朝に犬の散歩をしてくれるおかげで、あなたは少し朝寝坊できているかもしれない。感謝しているとはいえ、最近はそれを当たり前のように思っていたかもしれない。
ソマーフェルト博士いわく、関係を強くするコツは、感謝の気持ちを言葉にして伝えること。これに加えて、相手の愛情が言動を通して自分にしっかり伝わっていることも知らせてあげよう。
新しいことを一緒にやってみる
恋愛初期では、新しい思い出を一緒にたくさん作るからこそワクワクするもの。アドレナリン溢れる冒険みたいな日々は終わったと思っているかもしれないが、そんなことはない。特別な2人の思い出は、これからもどんどん作り出すことができる。
「日常化したルーティンは2人の関係に安定をもたらしますが、真新しい体験を一緒にすることで、あなたが望む変化や興奮を再び呼び起こすことができますよ」とソマーフェルト博士。
だからこそ、新しいレシピを一緒に試してみたり、ダンスクラスに参加してみたり、裏庭でガーデニングを始める絶好のタイミングは今。2人で新しいことに取り組むたびに、お互いの新たな一面を発見でき、関係がより強固なものになるから。
愛情を示す
正直に言って、今のキスは前ほど激しくはないかも。でもそれは当然のこと。関係を再び盛り上げたいなら、身体的な愛情表現にこそ力を入れるべき。
「それによって、脳内のエンドルフィンやオキシトシンなどの化学物質が増えるのですが、これらの化学物質は、あなたの愛情や思いやり、安心感を相手に伝える役割を果たしてくれます」とソマーフェルト博士。
これを続けると、自然と本物の関係の一部になる。だからといって、相手に不意を突く必要はない。自然な感じで始めてみよう。
例えば、手を伸ばして相手の腕をさすったり、テレビを見ながら手をつないだり、夕食を作っているときに軽くキスをするとか。
2人きりの夜のデートを計画する
とくに仕事や育児で多忙な日々を送っていると、パートナーシップとそれらを両立させるのは難しい。だけど、少しでもいいから2人きりの時間を作ることが大切。
「2人だけで過ごす時間を定期的に作ることが、強い結びつきを維持する鍵です。ハネムーン期は頻繁にデートしますよね？ たとえ付き合いが長い関係であっても同じようにするべきです」。
それに、裏庭でキャンプしたり、ボードゲームで遊ぶデートプランは、相手に感謝の気持ちを伝えたり、身体的な愛情を示せる絶好の機会にもなる。
セックスのパターンを変える
「性生活もまた、ルーティンに陥ってしまうことはよくあります。恋愛初期ではお互いの性的な側面を知り合っていく段階なので、すべてが新鮮に感じられ、相手との親密さを深めるためにいろんなことを自然と試すことができるでしょう。ですが関係が長くなると、いつものパターンに慣れすぎてしまい、性生活に新たな刺激を求めることも忘れがちです」
「新しい体位を試す、セックスする場所を変える、キャンドルやロマンチックな音楽、セックストイ、マッサージオイルなどを取り入れるなどして、普段のセックスに変化を作ってみてください」とソマーフェルト博士。
いつものやり方を変えるだけで、ハネムーン期の頃の楽しさが蘇り、親密さを深められる。
癒しと赦しのためのスペースを作る
喧嘩や意見の相違は恋愛関係でよくあること。
ハネムーン期では基本的に、相手に対して否定的な感情がないため喧嘩になることも少ない。だけど、一旦喧嘩が始まると、怒りやネガティブな感情がどんどん溜まることはある。
大切なのは、そんなときこそ相手に対する癒しと赦しの気持ちを持つこと。これが自分のことのように聞こえる人は、相手のなにに悩まされているのか、冷静に振り返ってみよう。紙に書き出してみて、問題の解決策を考えてみるといい。自分の考えがまとまったら、素直に相手と向き合おう。
例えば、いつも話を遮られることが不愉快なら、それをはっきり伝えるといい。そうすることで、相手も思っていたことを打ち明けたくなるかもしれない。そこで初めて、お互いがお互いのために改善するための具体的な策を立てることができる。もし、自分の気持ちをうまく伝えることが難しかったり、問題に現実的な解決策を見つけられない場合は、ソマーフェルト博士が言うように、セラピストの助けを借りるのがいいかも。
「セラピストの助けを借りることで、癒しと赦しを促すことができます。ネガティブなパターンを解消し、愛と絆を再構築することにもっと集中して取り組めるでしょう」
※この記事はアメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: JASMINE GOMEZ Translation : Yukie Kawabata
Jasmine Gomez is the Commerce Editor at Women’s Health, where she cover the best product recommendations across beauty, health, lifestyle, fitness, and more. When she's not shopping for a living, she enjoys karaoke and dining out more than she cares to admit. Follow her @JazzeGomez.
