付き合う前の初デートでは、あなたとパートナー候補が「お住まいは?」「出身は?」「お仕事は?」という事務的なことを聞き合って、それに全部答え終わると気まずい沈黙が流れる。その沈黙に耐えられず、会話を楽しむというよりも台本を読むように淡々と無意味な質問を2~3個したらタイムアップ。これでは相手の興味深い側面や予想外の側面が見えてこないし、その人が自分に合っているのかも分からない。
知り合ったばかりの2人が速攻でつながりを感じ、恋に落ちる方法は他にある。それも、たった36個の質問で。
この恋の近道を見つけてくれたのは心理学者のアーサー・アーロン博士。1997年、アーロン博士の研究チームは、より個人的かつ自分をさらけ出すような質問をすることで、見知らぬ2人が距離を縮めて親密になるまでのスピードが速くなるかを調査した。速くなるなら、潜在的なカップルを気まずい小道から愛の大通りまで一気に引き出せることになる。
この研究結果が発表されてから25年、この“36の質問”は多くの人をステキな恋に落としてきた。でも、恋愛・家庭カウンセラーのトレイシー・K・ロスによると、この質問集は、お互いを知り尽くしている(と思っている)交際歴の長いカップルが相手の新たな側面を知り、もう一度恋に落ちるきっかけにもなる。
「恋に落ちてからしばらくは魔法の時間。でも、年月と共にいろいろなことが起き、惰性が生じて、当初のトキメキが失われてしまいます」とロス。「1つ屋根の下に住みながら、あの魔法の時間を取り戻す手段の1つは、お互いに強い興味を持つことです」。この36の質問は、その過程を後押しし、2人のつながりや親密な関係を温め直してくれるというわけ。今回はその36の質問を、パート1~3に分けてアメリカ版ウィメンズヘルスから詳しく見ていこう。
ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。