醜くて険悪で、張り詰めた空気が漂う時期は恋愛関係につきもの。愛するパートナーと円満な関係を続けていくための秘訣はたくさんあるけれど、一番大切なのは「手放す能力」。「正しくいることを選ぶか、幸せでいることを選ぶか、それはあなたが決めなければなりません」とクラウディア・シックス博士。「幸せなカップルは正しさを手放しています」。“許して忘れる”というメカニズムも、長続きする関係性でいるためには欠かせないこと。過去にこだわるよりも、未来に向かって前進することを優先できるから。6人の恋愛の専門家たちが「幸せなカップルたちがさらっと手放していること」を、それぞれシェアしてくれた。イギリス版ウィメンズヘルスからみていこう。

1. どっちが「もっと」しているか

「幸せなカップルはチームとして協力し合っています。昨日はどっちが食器を洗ったか、今月はどっちが多くのお金を稼いだかなど、彼らは細かいことにこだわりません。共通の目標を掲げ、一緒に協力し合って最高の人生を楽しむということを理解できているんです」
—公認臨床ソーシャルワーカーでセラピストのケリー・キトリー。

2. 過去

「恋愛関係ではよくありがちですが、今の恋人を過去の恋人と比較し、そのせいで不安や不足感が生じて前に進めなくなることがあります。今の状況を心から楽しみ幸せでいたいのなら、過去の状況を潔く手放す必要があります」
—作家であり恋愛の専門家のアレクシス・ニコール・ホワイト。

3. 四六時中連絡を取り合う必要性

「テキストメッセージがなかった時代でも、人は幸せな関係を築けていました。テキストで四六時中繋がっていなければ、1日の終わりに相手に話したいことがもっと増えるでしょう。一緒にいるときは、暫く外の世界をシャットアウトしましょう。スマホをサイレントにしておくことで、自分にとってあなたが今もっとも重要な存在であるということを相手に知らせることができます」
—フロリダ州リースバーグにあるビーコン・カレッジのヒューマンサービスと心理学の助教授、ニッキー・ナンス博士。

4. 結婚に関する悪いジョーク

「幸せなカップルは、ポップカルチャーで取り上げられる夫や妻に関する侮辱的な発言や批判に価値を置くことはありません。彼らはお互いを愛しているため、テレビや映画でよくみられるような、相手を見下すような態度や尊重に欠けるようなジョークを言うこともありません。もし結婚がよくジョークのネタにされていることに気づかなかったのであれば、日常生活で目にする結婚に関する些細なメッセージに少し注意を払ってみてください」
— 認定臨床心理カウンセラーのシュロモ・スラトキン。

5. 秘密にする必要性

「プライバシーを手放すことです。トイレのドアを開けっ放しにしろと言っているのではありません。相手に対して完全に透明でいることです。相手の忠誠心を疑う妥当な理由がない限り、二人の間に秘密はないと信じてください。真の親密さに秘密はありません」
—『The Dating Game』を著書に持つ恋愛コーチのシャウンダ・パターソン。

6. 義理の両親との確執

「パートナーの両親が好きになれなくても問題はありません。幸せなカップルは、パートナーの“完璧でない両親”を変えることはできないと理解しており、自分とパートナーの関係やその両親との関係を客観的に見ることができています。ユーモアのセンスを見つけること、効果的な境界線を設定することは、パートナーの両親を好きになれないという事実を受け入れたうえで、幸せな関係を築いていくための素晴らしい方法です」
— 『Think and Date Like a Man』を著書に持つ恋愛とエチケットの専門家、エイプリル・マシニ。
 
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: JEN GLANTZ Translation : Yukie Kawabata

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川畑 幸絵
翻訳者

短大卒業後バンクーバー、メルボルンで2年留学した後、外資系客室乗務員として勤務。2018年に退職後、翻訳者としてフリーランスに転身。アメリカで統合栄養学を学んだ経験もあり。