慢性的な睡眠不足に悩まされている人は、さまざまな快眠法を試したはず。でも、新たな研究によって、本当に効果的な不眠対策は意外にも「認知行動療法(CBT:精神療法の一つ)」であることが分かった。医療専門誌『The British Journal of General Practice』に掲載された論文によると、認知行動療法は不眠にとても効果的。しかし、その事実はあまり知られておらず、活用事例も少ないそう。この内容をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。

認知行動療法が睡眠に役立つ理由って?

「(不眠には)薬に頼らない非常に効果的な治療法があります。初期治療の段階で導入されるべきですね」と話すのは、この研究に参加したカナダ・クイーンズ大学のジュディス・デイヴィッドソン博士。

この分野に関する13本の学術論文を分析した結果、研究チームは認知行動療法が睡眠の促進に効果的であり、その効果は治療から数ヶ月経っても消えないことを突き止めた。

不眠向けの認知行動療法では、ベッドで過ごす時間を制限したり、睡眠と心の関係を再構築したり、睡眠衛星を改善したり(カフェインおよびアルコールの摂取や就寝時間間際のウォーキングを控えるなど)する。

一連の認知行動療法を受けた被験者は、認知行動療法をまだ受けていない人や従来の不眠治療を受ける人に比べて、眠りに落ちるのが平均9~30分早くなり、眠れずに過ごす時間が22~36分短くなった。

なお、被験者が睡眠を改善するには、認知行動療法を8回受ける必要があったそう。あなたも試してみたいなら、心療内科医やカウンセラーに相談をしてみて。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Claudia Canavan Translation: Ai Igamoto

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。