効率的に脂肪を減少させるなら、正しいマクロ栄養計算を!
食事の準備中に参考にすべき栄養計算。
体の調子をきちんと整える上で、マクロの計算法を学ぶと大きなメリットがありそう。でも栄養初心者やマクロの専門知識がない人にとっては、なんだか得体の知れない計算のようにも思える。今日はそんな意識を変えていこう。
マクロの計算早見表がある。そこにはマクロについて知っておくべきすべてのこと、マクロカルキュレーターの使用法、毎日の活動におけるインストラクションが段階的に示されている。脂肪を減らすのに最適なマクロを探すにしても、単に自分が食すべきカロリー量(そしてその食べものがどこから来ているのか)を明確にしておきたいにしても、答えがみつかるはず。今回はこの内容をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。
マクロって何?
まず初めに、あなたは自分が思うよりも多くのことを知っているはず。マクロとは英語で主要栄養素を表すマクロニュートリエントの略で、シンプルに下記3つの栄養群を示している。
・脂肪
・炭水化物
・タンパク質
自分にとってのマクロ(例:1日に食べるべきカロリー量)を研究することは、1日の消費量に対し摂取量が上回るか下回るか次第で、体脂肪減少や体重維持または安全な体重増加などに役立つという。
カロリーとマクロの違いは?
大抵の食事プランはカロリーをカットする仕様になっていて、多くの人に機能しているわけだけど、上述の通り毎日どれだけ食べるかだけでなく、何を食べるかが問題。
CICO(calories in, calories out)ダイエットでは、20キロカロリーのケールを食べるのと、20キロカロリーのチョコレートを食べるのが同等と見なされる。極端な例えだけど、その実態を表している。
さらに掘り下げてみよう。カロリーにフォーカスした食事法は、ジャンクフードや栄養のない食物を食べても、割り当てられたカロリー量を下回る。でもそれだと大抵タンパク質が欠乏し、必要以上に脂肪を摂取していることが多い。
医学雑誌『Engl J Med』に掲載された調査では、食べる量同様、何を食べるかについても、脂肪減少及び一般的な健康に重要であることが判明。自分のマクロをトラッキングすることで、栄養豊富な食品を優先するだけでなく、自身の体や体調が必要とする量にも気をつけられるようになるという。
更に、マクロを計算することにより、最適な食事を摂るため、炭水化物、タンパク質、脂肪をバランスよく摂取し、適正な食物源から体に燃料を送れるようになるという。
また、体の燃料となる食べものと体を‟楽しませる”食べものの栄養バランスもとりやすくなるそう。例えば、ホワイトチョコのアイスクリームを無性に食べたいなら、1日に摂取する栄養にカウントし、残りの食事で調整するということ。
ここからは、便利なマクロカルキュレーターを使って、自分自身の主要栄養素の配分を詳しく見ていこう。覚えておいてほしいのは、あなたの結果は完全に個人のもので、あなたの体のニーズに応じて出されたもの。他人のものは参考にしないで。
マクロカルキュレーターって何?
自分の体重や毎日のアクティビティレベルに応じて、1日に体が必要としている主要栄養素(タンパク質、炭水化物、脂肪)の量を出す方程式。
その計算では、あなたがきちんと目標を達成するために1日に食べる炭水化物、脂肪、タンパク質が何グラムなのかがわかる。
ウィメンズヘルスのマクロカルキュレーターを使った、計算方法
ステップ1:基礎代謝量(BMR)を出す
BMRは、何もしなくても毎日消費するカロリー量。もし丸1日横になって動かなければ、その数字が基礎代謝量となる。
BMRを知るためには、次のハリス・ベネディクト方程式を使おう。
BMR=665+ 9.6×体重(kg)+1.7×身長[cm]-7.0×年齢
※引用元
ステップ2:アクティビティレベルを決定
毎日のアクティビティレベルを基に正確な数字を出すため、下記のカテゴリーを参照に自分の平均的なアクティビティレベルにBMRを掛け算する。
ほぼ運動しない:1.2
週に数回の軽度の運動:1.375
週に3-5回の中等度の運動:1.55
週に6-7回の激しい運動:1.725
もし週に3回サイクリングして、2回ヨガクラスに参加した場合、中等度の運動に該当するので、BMRに1.55を掛ける。その数字が1日のカロリー摂取量となる。
ステップ3:マクロの配分を選ぶ
筋肉をつけつつ、ぜい肉はそぎ落としたいなら、次のような主要栄養素配分でカロリー分配するのがおすすめ。
40%タンパク質
30%炭水化物
30%脂肪
この配分は、ワークアウトに燃料を費やすのに十分な炭水化物や、筋肉を作ったり修復させうるタンパク質、最適なホルモン生産を維持するヘルシーな脂肪を供給してくれる。無駄のない体を作るには必須だ。
ステップ4:食べるべき量を各マクロごとに割り出す
すべての主要栄養素が平等にできているわけではない。タンパク質と炭水化物はそれぞれ1グラムにつき、4カロリー分のエネルギーになる一方、脂肪については1グラムあたり9カロリーのエネルギーになる。
自分が必要な量を割り出すには、1日のトータルカロリーにタンパク質なら0.4、炭水化物と脂肪ならそれぞれ0.3を掛ける。その数字に今度は、タンパク質と炭水化物はそれぞれ4で割り算し、脂肪は9で割る。そうして出た最後の数字が、それぞれ食べるべき量となる。
例えば、1800カロリーの食事に40%がタンパク質、30%が炭水化物、30%が脂肪の場合。
タンパク質=1,800 x 0.4 = 720 ÷ 4 = 180g
炭水化物=1,800 x 0.3 x = 540 ÷ 4= 135g
脂肪=1,800 x 0.3 = 540÷ 9 = 60g
ステップ5:自分にあったものを
毎日自分のマクロを達成することは苦行なわけではない。タンパク質、炭水化物、脂肪を日曜日にまとめて調理し、作り置きしておけば簡単。例えば、ローストチキンに、キヌア、アボカドとか。各マクロを取り入れ、満足感もあり、なおかつものすごくおいしそう。
あるいは朝一番に、朝食のオートミールに少量のギリシャヨーグルトとピーナッツバターを加え、タンパク質とヘルシーな脂肪を追加してみても◎。
自分の主要栄養素配分を超えないように、フードダイアリーアプリに記録しておくのもいい。各主要栄養素や1日の摂取量が確認でき、あと残りどれくらい摂取していいか知らせてくれる。
マクロトラッキングの利点は、例えば午後3時にチョコレートが食べたくなったり、朝すぐに空腹になって、おかゆを追加でもう1杯食べたくなったとしても、それが完全に軌道から外れるわけではないこと。残りの食事で適宜調節すればいいだけ。
これは自分が元気でいられるためのスイーツを断念しなくても、目標を達成してハッピーでいられる簡単なアプローチ。よりやる気を出すためには、インスタグラムで栄養テクニックに関連するフィットコミュニティーを見つけて参加してみて。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Morgan Fargo Translation: Asami Akiyama