“乳酸菌”と聞くとチーズやヨーグルトをイメージする人も多いのでは?
「乳酸菌は、悪玉菌の増殖を抑えて腸内細菌のバランスを整えたり、腸のぜん動運動を助けて便通を改善するなどの働きがあります。最近では中性脂肪やコレステロール値を下げたり、免疫細胞を活性化するといった働きも知られるようになりました。そして乳酸菌は腸内細菌のバランスを改善することにより、人の健康によい影響を与える微生物であるプロバイオティクスとしても注目されています」と関先生。
実は、乳酸菌にはさまざまな種類がある。
関先生は、「乳酸菌は250種類以上と多種多様で、発酵食品(ヨーグルト・チーズ、みそ、漬物など)や植物の表面、ヒト・動物の体内、さらには土壌中など、さまざまな場所に生育しています」と話す。
私たちが想像するヨーグルトやチーズなど乳製品に含まれるのは、乳糖を発酵して生育する「動物性乳酸菌」。その他に、食生活に取り入れたいのが、ブドウ糖・果糖・ショ糖・麦芽糖など植物由来の多糖類を発酵して生育する「植物性乳酸菌」の食材なのだとか。
植物性乳酸菌を多く含む食材は、日本のぬか漬けやすぐき漬けなどの漬物や納豆、みそ、韓国のキムチ、中国のザーサイ、ドイツのザワークラウト、インドネシアのテンペなど、今でも伝統食として人気の食材ばかり。