ここ数十年、世界はかなり“ミルク”に夢中になっている。ミルクが牛乳である必要があるかどうかについては、議論の余地があるものの、「食品から十分にカルシウムを取る必要がある」とうたう広告コピーは、確かに間違ってない。
強く健康な骨と歯のために不可欠であり、止血や筋肉の収縮と弛緩、神経系と心拍リズムの調節、妊娠にも重要な役割を果たすカルシウムは、私たちに欠かせない栄養素のひとつ。
そのカルシウムを、私たちはどのくらい取るべきなのだろうか？イギリスの国民保健サービス（NHS）は、19～64歳の成人の1日あたりの推奨量を、700ミリグラムとしている。それは、どのくらいの量の、どの食品なのだろうか――？
ちなみに、以下に挙げる食品の多くは、植物由来。ただ、カルシウムが体に吸収されるにはビタミンDが必要であり、同時に両方を含む乳製品からの方が、カルシウムが吸収されやすいことは覚えておくといいことかもしれない。
種子
ポピーシード、ゴマ、チアシードは、大さじ1杯で約126ミリグラムを含んでいる。
ハードチーズ
チーズはソフトタイプよりも、ハードタイプの方がカルシウムの含有量が豊富。パルメザン、チェダー、スイス、エダム、ゴーダ、グリュイエールチーズは親指ほどの大きさで120カロリー、カルシウムは約180ミリグラムを含んでいる。
鮭缶
重要な点は、鮭の骨が一緒に入っているということ（サバやイワシ、アンチョビの缶詰も、同じようにカルシウムが豊富）。1缶（140グラム）入りでおよそ350ミリグラムを取ることができる。そのままではなく、フィッシュケーキにするなど調理して食べるのもおすすめ。
ヨーグルト
原料が牛乳であることを考えれば、驚くことではないはず。牛乳より脂肪分が少ない一方、カルシウムは多くなっており、1食分（150グラム）あたり約210ミリグラムを含んでいる。
フラワー（小麦）トルティーヤ
このリストに挙がっていることを意外に思う人も多いかもしれない。ビタミンも添加されているトルティーヤには、1パック（52～62グラム）あたり約150ミリグラムのカルシウムが含まれている。
緑の葉物野菜
ケール、ほうれん草、コラードグリーン、ロケット（ルッコラ）などは、「積極的に取るべき食品」のリスト大半に記載されている元祖ヘルシーフード。調理したケールには牛乳より多い、1カップあたり177ミリグラムが含まれている。
イチジク
イチジクは小さいサイズ（50グラム）に約13.5ミリグラムのカルシウムを含んでいる。これは、その他のフルーツと比べ、平均およそ3.2倍の量。
大豆
ヘルシーな食品のリストに必ずと言っていいほど挙げられる食品のひとつ、大豆はカルシウムも豊富。大豆が原料の食品、豆腐やテンペ、味噌にも多く含まれている。
ブロッコリー
アブラナ科の植物であるブロッコリーは、カルシウムの含有量が豊富。1カップ（約90グラム）あたり、約42ミリグラムが含まれている。
オレンジ
大きさによって違いはあるものの、1 個のオレンジには50～70ミリグラム程度のカルシウムが含まれている。毎日1個のオレンジで、必要な量のカルシウムを手軽に取ることができる。
豆・レンズ豆
栄養豊富でお財布にも優しい豆類は、カルシウムの優れた供給源でもある。 1カップ（200グラム）あたりの乾燥したひよこ豆には約80ミリグラム、うずら豆には約75ミリグラムが含まれている。
アーモンド
健康的な脂質に加え、食物繊維、マグネシウム、ビタミンE、そして100グラムあたり264ミリグラムのカルシウムを含んでいる。アーモンドは、万能な食品のひとつと言える。
From Women’s Health UK
Ally is a contributing food journalist with over four years digital experience, plus a freelance food stylist, having worked backstage at many a BBC Good Food Show. Her career highlight? Winning Rude Health’s porridge championships two years in a row.
翻訳者。学業・仕事のため、5カ国の7都市でおよそ10年を過ごす。帰国後は経済・ビジネス関連の文書やニュース記事の翻訳を中心に、ウェルネス系の専門誌やアート関連の書籍、映像翻訳も手掛けるなど、長年にわたってフリーランスで活動。常に新たな情報に触れる仕事柄、心がけているのは、「浅くても、 何でも広く知ろうとすること」。
