ポッコリおなかよ、さようなら! ここ何週間も規則正しい食生活を心がけ、脇腹の筋肉改造トレーニングも怠っていない。なのに、なぜか今朝起きたらおなかがパンパン......。原因が水分不足でも月経周期でも食べたものでも大丈夫。栄養士も支持する25の食材をたっぷり食べれば、問題解決。アメリカ版ウィメンズヘルスから詳しく見ていこう。

おなかをスッキリさせてくれる食材25選

1.ヨーグルト

サンディエゴの医療栄養士、タラ・コールマンは、「ヨーグルトにはプロバイオティクスがたくさん入っています。胃腸消化器系での活動や食物の適切な吸収を促進してくれる、体によいバクテリアです」と語る。夕食の後には、甘いスイーツの代わりにブルーベリーやスライスしたグレープフルーツなどの新鮮な果物を無脂肪ヨーグルトに混ぜてみて。カロリーはごくわずかなのに栄養満点。眠っている間におなかをスッキリさせてくれる。カークパトリックのアドバイスによると、砂糖入りのフルーツヨーグルトを買うのは避けた方が良さそう。

2.生姜

最古の漢方薬の一つである生姜の消炎性と抗菌性はおなかのハリにも絶大の効果が。カークパトリックによると、生姜にはジンギベレンという体内のタンパク質分解を助ける消化酵素が含まれているのだそう。「これがお寿司に生姜がたっぷり添えられている理由の一つでもあります」とコメント。生姜を楽しむ一番の方法は温かい自家製ジンジャーティー。食前、食中、食後に少しずつ飲むことで、消化を助ける唾液、胆液、胃液の分泌を促進できる。「さらに生姜には、腸をリラックスさせる効果があって、結腸内の炎症を和らげてくれます。だから摂取された食べ物は体内システムをよりスムーズに通ることができ、そのおかげでおなかの張りやガスが減少するのです」

3.フェンネル

fennel
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フェンネルは天然の利尿剤であり、腸内ガスを追い出す効果があるのだそう。「フェンネルの種に含まれるアネトール、フェンチョン、エストラゴールという化合物には、鎮痙作用と抗炎症作用があり、腸の筋肉をリラックスさせて、閉じ込められたガスを放出させます」とコールマンは話す。

「種をお茶に入れるのもいいですが、スライスしたフェンネル球根をサラダに入れれば、食物繊維が少し増えて、満腹感や満足感が長く続きます」

4.バナナ

バナナはもっとも手のかからないフルーツであるばかりか、ぺたんこお腹を目指すにはもってこいの栄養素であるカリウムを大量に含んでいる。カークパトリックいわく、「バナナを食べるとおなかの張りが減るのはこのカリウムのおかげです。カリウムはナトリウム摂取量も調節してくれる優れもの」なのだそう。

5.レモン・レモンジュース

昔ながらのレモン水にも実はちゃんと効果がある。「レモンジュースの原子組成は胃の中の消化液や唾液、胆液にとても似ているので、張りやゲップなどの消化不良の症状を和らげるのを助けてくれます」とコールマン。「消化に問題をかかえる多くの人は、簡単に言えば体内に取り込むすべてのもの、特に動物性タンパク質、乳製品、グルテンや複合糖質を適切に消化するための塩酸を充分に生産できていないのです」。レモンジュースを定期的に飲むことで、物質が体内をより速く、より効率的に循環するのをアシストできる。

6.アボカド

ケトン体ダイエットのような炭水化物が少ない食事をしている人には、アボカドがオススメ。おなかの張りの解消に効果的なカリウムと抗酸化物質が含まれているのに、糖質はわずか6g (バナナの1/4) 。「週末に食べ過ぎてしまったときも、セロリとレタスで我慢するより、栄養価の高いアボカドで満腹感を持続させ、空腹によるイライラを防いだほうが賢明です」 とコーディング。

7.キュウリ

healthy organic green english cucumbers
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コーディングいわく、キュウリは水分含有量が多いので、体内の細胞にたまった水分と消化管にたまったガスを押し出したいときにオススメ。キュウリには、天然の利尿剤のような働きをする硫黄とケイ素も含まれている。アブラナ科の野菜のようにガスを発生させることがないのもボーナス。

8.アスパラガス

アスパラガスに含まれるアスパラギンというアミノ酸も、天然の利尿作用で体にたまった水分を減らしてくれる。「アスパラガスには、腸内のプロバイオティクスを育て、消化機能を正常に保つ食物繊維も含まれています」とコーディング。

9.キウイ

コーディングによると、この小さなフルーツには、消化を促すアクチニジンという酵素が含まれている。たった2つでカリウムと食物繊維が十分なほど摂れるのに、カロリーは90kcalと非常に少ない。

10.パパイヤ

papaya and cross section on colored background
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パパイヤに含まれるパパインも、食べ物を分解して炎症と戦う酵素。コーディングによると、パパインはサプリメントとしても売られており、特に生理中の消化プロセスを促進してくれるそう。パパイヤからは、消炎作用のあるビタミンAと食物繊維も摂取できる。ただ、フルクトース (果糖)が多く、胃腸に刺激を与えることがあるので、一度に食べるのは約150gまでにしておこう。

11.白インゲン豆

著書に『The Small Change Diet』を持つ公認管理栄養士のケリ・ガンズによると、おなかをポッコリさせてしまう他の豆とは違い、白インゲン豆には体内の塩分量を調節するカリウムが豊富。

ビタミンたっぷりの野菜(ケールやニンジン)と一緒にスープに入れると美味。また、白インゲン豆のフムスでも、ヒヨコ豆のフムスと同じくらいのタンパク質が摂取できる。

12.パイナップル

ガンズによると、水分が多いパイナップルにはブロメラインという消化酵素が含まれている。「ブロメラインは、放っておくとおなかの張りを引き起こす胃の中のタンパク質を分解し、消化を促すと言われています」。朝食のスムージーに入れてもいいし、スライスして1〜2枚を午後のおやつにしてもいい。

13.ビーツ

young spring beets with leaves on wooden table with copy space, overhead view
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ビーツにも、体内の塩分を中和して、おなかの張りを和らげるカリウムが豊富。実際「約140gのビーツには、中サイズのバナナよりもカリウム、食物繊維、タンパク質が多いですよ」と話すのは、公認管理栄養士のトリー・アームル。カロリーもごくわずか。

ビーツはサラダに加えるもよし、他の野菜と一緒にローストするもよし、スティック状にカットしてビーツフライにするもよし。

14.根セロリ

根セロリは利尿剤のように働く成分を含んでいるので、おなかの張りや体内にたまった水分を減らしたいときにピッタリ。公認管理栄養士のブリジット・ザイトリンも「食べると自然に尿が出るので、おなかが水でパンパンなときにオススメです」と太鼓判を押している。

キューブ状にカットしてタイムや玉ねぎと一緒に炒めたり、ピューレにしてスープに入れたり、オーブンでステーキのように焼いたりしてみて。

15.トマト

おなかが水でパンパンなときは、トマトのように水分の多い野菜を食べて、もっと水分を摂ることが大切。「意外かもしれませんが、液体は液体を押し出しますから」とザイトリン。

細かく刻んでサルサソースに加えたり、スライスしてサンドイッチに挟んだり。熱はトマトの水分を蒸発させて、消化を助ける食物繊維を壊すので、生で食べたほうがいい。

16.アーティチョーク

grilled artichokes roasted
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食べ物が腸に長く居座ると、その食べ物が発酵してガスが生じる。アーティチョークのように食物繊維が豊富な食材は、胃の中の食べ物を押し出して、この問題を防いでくれる。

「アーティチョークの万能っぷりは過小評価されています」とザイトリン。アーティチョークハート(芯の部分)は、サラダやパスタ、トーストのトッピングにオススメ。丸ごと焼いて、ヨーグルト&ディルのソースをつけてもおいしい。缶入りのアーティチョークは塩分量に気を付けて。

17.レンズ豆

あれ? 豆を食べると、おなかが張るんじゃなかったの? 種類によっては確かにそう。

でも、「レンズ豆には食物繊維が驚くほど多いので、ほんの少しで驚くような効果が出ます」とザイトリン。豆類が体に合わない場合を除いて、レンズ豆の食物繊維は消化管に居座っている食べ物をスッと押し出してくれるそう。

また、ザイトリンいわくレンズ豆は、軽く炒めると消化されやすくなる(これで全ての食物繊維が壊れてしまうことはない)。

18.オートミール

woman making healthy breakfast in kitchen
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どんな全粒穀物にも食物繊維は含まれているけれど、オートミールは段違い。

「朝一で食べると、お通じが速攻で良くなって、1日をスッキリした気分で過ごせます」とザイトリン。刻んだクルミとベリーを乗せれば食物繊維の量が増えるし、抗酸化物質とタンパク質も摂取できる。

19.ホウレン草

ザイトリンによると、免疫力を強化して、体内の炎症を鎮めてくれる抗酸化物質たっぷりのホウレン草は、評判通りのスーパーフード。

生で食べれば食物繊維を摂りこぼすことがないけれど、ホウレン草は加熱したほうが食べやすい。アツアツの炒め物に放り込み、少ししんなりさせてみて。

20.ブルーベリー

公認管理栄養士のマリサ・ムーアによると、抗酸化物質がぎっしり詰まったブルーベリーには、お通じをよくする水分と食物繊維もたっぷり。

冷凍のブルーベリーでも生のブルーベリーでも栄養価は変わらないので、お好きなほうを全粒粉パンケーキや低脂肪ギリシャヨーグルトパフェのトッピングにしてみよう。

21.スイカ

90%以上が水分のスイカなら、おなかの張りを軽減する液体をおいしく摂れる。スイカには、カロテノイドという抗酸化物質の一種で、心臓に良いリコピンも含まれている。

おなかが鳴ったら、ひとつかみのスイカをスナックに。

22.サツマイモ

サツマイモも、塩分のせいで体内にたまった水を減らしてくれるカリウムが豊富な食品(この野菜には、視力と臓器の健康を支えるベータカロチンという抗酸化物質も含まれている)。

オーブンで焼き、その上にギリシャヨーグルトを乗せたり、角切りにしてサラダや穀物ボウルに入れたりしてみて。ピューレにして根菜スープに入れるのも◎(皮は食物繊維の宝庫なのでむかずに使おう)。

23.ミント

世界各地でミントティーが夕食後に出されるのは、消化を促進してくれるから。「ミントに関する研究のほとんどは、ペパーミントオイルのサプリメントやカプセルを対象にしたものですが、ミントの葉は昔から、消化を促す目的で食後に用いられています」とムーア。

おなかが張っているときや消化不良の症状が出ているときは、温かいミントティーを飲んでみて。

24.オレンジ

ムーアによると、カリウムと水分ばかりか食物繊維もたっぷりのオレンジは、おなかの張りにトリプルパンチを与えてくれる。

オレンジジュースでは食物繊維を摂り損ねたり、糖を摂りすぎたりすることになるので、原型のまま食べて。

25.グレープフルーツ

ムーアによると、グレープフルーツには水分と食物繊維がぎっしりなので、食べれば消化管の動きがよくなる。

このフルーツを加えれば地味なサラダやスムージーボウルが明るくなるし、鶏肉やエビに添えれば一瞬で風味が豊かに。

それ以外の方法は?

おなかの張りは適切な食材で防げるけれど、それ以外にも方法はある。

ゆっくり食べる

“どう”食べるかは、“何を”食べるかと同じくらい重要。「急いで食べると空気をたくさん飲み込むことになるので、おなかが張ってしまいます」と話すのは、米ミールデリバリーサービス『Performance Kitchen』のアドバイザーで公認管理栄養士のサマンサ・キャセティ。この問題を防ぐには、ゆっくり食べて、もっと噛む努力をすること。食事は短距離走ではなく、マラソンであることを忘れずに。

FODMAP食を控える

FODMAPとして知られる糖質の摂取量を制限するのも大切なこと。FODMAP食は消化されにくく発酵されやすいので、おなかの張りやガスの原因になる。高FODMAP食の一例はドライフルーツ、カリフラワー、ケール、牛乳。「過敏性腸症候群の人は特にFODMAP食でおなかが張りやすいですが、そうでない人も一部の糖質でおなかが張ることがあります」とキャセティ。その一例として、ノンシュガーのキャンディやガムに含まれる糖アルコールは、ほとんどの人が消化に苦しむ。

加工食品を減らす

重度に加工された食品ではなく、自然食品と最小限に加工された食品を重点的に摂取しよう。「プラントベースの食品を幅広く食べることが大切です。お皿の半分は、常に野菜かフルーツ(またはその両方)で埋めましょう」とキャセティ。「そうすれば、塩分の摂取量が減り、カリウムの摂取量が増えるので、おなかが水でパンパンになることも少なくなります」。この方法なら、食物繊維の摂取量も自然と増える。

炭酸飲料は最小限に

大好きな炭酸飲料に別れを告げて。「ソーダなどの炭酸飲料を飲むと、泡が消化管に閉じ込められて、おなかが張ってしまいます」とキャセティ。特に張りがひどいときは、絶対避けたほうがいい。

おなかの張りは、何か深刻な疾患のサインじゃないとも言い切れない。「いつもと違う」と思ったら、かかりつけ医に相談を。治療を要することもあるので、食事制限や除去食を始める前に正確な診断を受けること。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Colleen de Bellefonds and Gabby Shacknai Translation: Ai Igamoto