低糖質の小麦粉の代替品に！　アーモンドフラワーの栄養価

これでパレオダイエット中にチキンフィンガーが食べられる！

公開日:2021/12/01

almond flour in bowl and almonds on wooden table

Amarita//Getty Images

最近のスーパーマーケットには、アーモンドフラワーベースの商品が溢れている。クッキーにせよ、クラッカーにせよ、小麦粉不使用のスナックは体によさそう。でも、アーモンドフラワーには、ちゃんと栄養があるのだろうか。

「若干ナッツの香りがする程度で、ほのかな味わいのアーモンドフラワーは、グルテンフリーかつ普通の小麦粉よりタンパク質が多いことから人気があります」と話すのは、著書に『Read It Before You Eat It』を持つ公認管理栄養士のボニー・トーブ＝ディックス。

アーモンドフラワーは使い方も簡単。「小麦粉の代わりにするときも分量を変える必要がないので、ベーキングに愛用しています。風味も豊かになりますよ」と話すトーブ＝ディックスは、ベーキングだけでなく、鶏肉や魚の衣やスープのとろみ付けにもアーモンドフラワーの使用をすすめる。

それ以外に知っておくべきことは？　栄養価から使い方まで、アーモンドフラワーの必須知識を身に付けよう。今回はこの内容をアメリカ版ウィメンズヘルスよりご紹介。

アーモンドフラワーとは

トーブ＝ディックスによると、湯通し（素早く茹でて皮を剥きやすくすること）されたアーモンドをブレンダーかフードプロセッサーで粉砕し、ふるいにかければ、アーモンドフラワーの出来上がり。

アーモンドフラワーの栄養価

見た目は普通の小麦粉とあまり変わらないけれど、栄養価はまったく違う。

米国農務省によると、アーモンドフラワー約30gの栄養価は以下の通り。

カロリー：170kcal
脂質：15g
飽和脂肪：1g
タンパク質：24g
糖質：6g
食物繊維：2g
糖類：1g
ナトリウム：0mg
カルシウム：66mg
鉄：1mg
カリウム：190mg

参考までに、普通の小麦粉約30gの栄養価は以下の通り（こちらも米国農務省のデータ）。

カロリー：114kcal
脂質：0.3g
飽和脂肪：0.05g
タンパク質：3.2g
糖質：24g
食物繊維：0.9g
糖類：0.1g
ナトリウム：0.6mg
カルシウム：4.7mg
鉄：0.4mg
カリウム：33.5mg

脂質、食物繊維、タンパク質が小麦粉より多く、糖質が小麦粉より少ないアーモンドフラワーには、ビタミンE（脳、目、皮膚、生殖機能の健康をサポートする抗酸化物質）だけでなく、マグネシウムも豊富。

アーモンドフラワーの健康効果

ユニークな栄養特性のおかげで、アーモンドフラワーは上記以外にも多くの点で健康によい。

1．血糖値を安定させる

トーブ＝ディックスによると、糖質が少ないことからアーモンドフラワーは、血糖値の安定に役立つ可能性がある。脂質の含有量が多いため、糖質と糖類の吸収が遅れることも、血糖値が安定しやすくなる理由。

2．心臓にやさしい

トーブ＝ディックスいわくアーモンドとアーモンドフラワーは、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを増やすことが分かっている。コレステロール値が高くなると、心疾患のリスクが高くなるので要注意。

3．普通の小麦粉より腹持ちがよい

トーブ＝ディックスによると、食物繊維とタンパク質の含有量が多いため、アーモンドフラワーを摂取したあとは満腹感が長続き。その結果、食欲と間食が減る。

4．低糖質またはグルテンフリーの食生活に向いている

グルテン不耐症／アレルギーの人は、アーモンドフラワーで人生が変わるかも。「アーモンドはもともとグルテンフリーなので、アーモンドフラワーを使えば可能性が広がります」とトーブ＝ディックス。「グルテンフリーの食生活を送っている人も、焼き菓子が楽しめるようになりますよ」

トーブ＝ディックスいわくアーモンドフラワーは、ケトン体ダイエットやパレオダイエットにも向いている。1食あたりのネットカーボ（炭水化物から食物繊維を引いた残高＝糖質）がたった4gなので、糖質の摂取量を厳しく管理するケトン体ダイエット中も安心（普通の小麦粉は1食あたりのネットカーボが23gもあるので、ケトン体ダイエットで許容される1日の糖質量を一度にオーバーしてしまう）。脂質が1食あたり15gと多く腹持ちがよいことも、アーモンドフラワーがケトン体ダイエット中に向いている理由の1つ。