スーパーやコンビニでも気軽に購入できる「サバ缶」。缶詰食品とは思えないおいしさと、その価格の安さ、そして長期保存もきくことから、家に常備している人も多いのでは。定番の水煮、みそ煮、オイル漬け……さまざまな種類が出ている中で、今回はサバの水煮缶にフォーカス。その栄養価と積極的に取り入れるべき理由を、管理栄養士の中村りえさんに聞いた。サバ缶を使ったおすすめのレシピも合わせてチェックして。

(「」内中村りえさん・以下同)

目次


生より栄養価が高い? サバ缶の栄養素

「栄養価について、サバ缶(水煮)と生のサバを比較してみましょう。サバ缶は生のサバに比べて、カルシウムは約43倍(生のサバは6㎎に対してサバ水煮缶は260㎎)、カルシウムの吸収を助けるビタミンDは約2倍(生のサバは5.1μgに対してサバ水煮缶は11μg)、鉄は約1.3倍(生のサバは1.2mgに対してサバ水煮缶は1.6mg)と多く含まれています。生から調理するサバと違って、缶詰には骨、皮、血合が入っていて、無駄なく栄養素が摂れるためです。ただし、食塩相当量はサバ缶のほうが多いので味付けには注意しましょう」

参考文献:日本食品標準成分表2015年版(七訂)


サバ缶を食べるメリットは?

「まず第一に、カルシウムを多く含んでいること。カルシウムは骨の健康維持をサポートするだけでなく、筋肉が正常に動くためにも必要な栄養素です。また、神経を安定させる働きがあるのでイライラした気持ちやストレスの解消にも効果が期待できます。そしてサバ缶には、血液をサラサラにするDHAとEPAが含まれています。心疾患のリスクを減らしたり、血中の中性脂肪を減少させる働きがあるといわれています。DHAは体内で作ることができない必須脂肪酸一つで、食べ物から摂取する必要がある栄養素です。サバ缶は生のサバよりもDHA、EPAが多く含まれているので、効率的に摂ることができるでしょう」


サバ缶は1日にどれくらい食べていいの?

目安の量としては1日1缶程度が望ましいですね。サバの水煮缶は1缶(200g)で食塩相当量が1.8g、みそ煮缶は2.2gと言われています。1日に摂取すべき食塩相当量の目標量は成人男性7.5g以下、成人女性は6.5g以下なので、塩分過剰を防ぐためには1日1缶程度にしたほうがよいです。また、サバ缶の半分程度(100g)をとると1日の不飽和脂肪酸の目標量に達します。ただし、サバ缶は開封したら酸化しやすいため、早めに食べ切るのがおすすめです」

参考文献:日本人の食事摂取基準(2020年版)


積極的に取り入れたい! サバ缶を使ったおすすめレシピ

サバ缶は、健康的で栄養素の高い食生活を送るために、積極的に食卓に取り入れるべき食品ということが分かった。ここからは、サバ缶を使用した栄養バランス満点のおすすめのレシピをご紹介!

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中村りえ
管理栄養士・米粉料理家

プロの管理栄養士・料理研究家による「食 」のプロデュース・レシピ開発を手掛ける(株)エミッシュ所属。健康・美容・栄養などの切り口で管理栄養士ならではのレシピ提案・コラムの執筆を行う。日本の米文化を守りたいと米食レシピや米粉レシピを発信中。ブログ:米粉おやつLabo(https://komeko-oyatsulabo.com/)エミッシュ(所属)(http://e-mish.com) 

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Aoi Nakashima
エディター

アシスタントエディターとして、主にSNS周りを担当。ウィメンズヘルスを一緒に作るコミュニティー、Fit Girlsのコミュニティリーダーも担う。セレブ・ファッション・フードなどのカテゴリーの中で、トレンドを日々リサーチし、投稿や記事へとつなげる。特技は20年続けた硬式テニス、最近はランニングとボクシングにも夢中。座右の銘は“一日一幸”♡