新型コロナウイルスによる不況下で、コストパフォーマンス抜群な「もやし」は食卓の救世主。価格の安さと、調理のしやすさから食卓に並ぶことも多いけれど、「もやしは栄養がない」なんて聞くこともしばしば。でも、実際のところどうなの? 管理栄養士の中村りえさんにお話を伺った。

(「」内中村りえさん・以下同)

目次


もやしの知られざる栄養素とは?

「緑黄色野菜に比べると、真っ白で栄養素が少なそうに見えるもやしですが、カリウム、食物繊維、ビタミンCなどを含んでいます。注目したい栄養素はカリウム。体内の過剰な塩分を排出して血圧を調整したり水分を調整したりする働きがあります。

1日あたりの食塩の摂取量の目安は男性 7.5g、女性 6.5gですが、日本人の平均摂取量は10.1g※もあるのです。気をつけていないと塩分過剰になりやすいので、カリウムも上手に活用していきたいですね」

※引用:厚生労働省「平成30年国民健康栄養調査」


もやしを調理するときのポイントは?

「電子レンジであれば600Wで2分、ゆでても30秒~1分くらい。ゆでるときは必ず沸騰させたお湯でゆでて、ザルにあげてください。このとき、水にはさらさないように。水にさらすとビタミンCなどの水溶性のビタミンが流れてしまいます。電子レンジ調理の方が栄養素の流出は少ないと思います」


もやしはダイエットに効果的?

「もやし1袋(200g)は28kcalとエネルギーは低め。カサがたっぷりあるので、満足感も感じやすく、ダイエット中にもおすすめの食材です。また、おなかの調子を整える働きがある食物繊維が1袋で2.6g含まれています。ダイエット中に便秘になりやすい方は1袋あたり食物繊維が4.6g含まれている大豆もやしを選ぶのがおすすめです。ただし、エネルギーは1袋で54kcalです」


もやしはどんな時に食べるのがおすすめ?

「もやしはアミノ酸の一種である『アスパラギン酸』を含んでいます。利尿作用や老廃物の排出をする働きがありますが、疲労回復にも効果が期待できるといわれているので、疲れを感じたときにもおすすめです」


もやしと一緒に食べるべき食材は?

「もやしに含まれるアスパラギン酸はクエン酸を含む食材を組み合わせることで、疲労回復の相乗効果が期待できます。クエン酸を含むレモン、梅干しなど酸っぱい食材と合わせるとよいでしょう」

お財布に優しく、満足感も得られて、電子レンジ加熱でも簡単に調理できる「もやし」。今回中村さんに教えてもらったように、栄養を損なうことのない正しい調理法で、積極的に食卓取り入れてみて。どんな味とも相性のいい万能野菜は、あなたのダイエットのサポーターとして活躍してくれるはず!

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Headshot of 中村りえ
中村りえ
管理栄養士・米粉料理家

プロの管理栄養士・料理研究家による「食 」のプロデュース・レシピ開発を手掛ける(株)エミッシュ所属。健康・美容・栄養などの切り口で管理栄養士ならではのレシピ提案・コラムの執筆を行う。日本の米文化を守りたいと米食レシピや米粉レシピを発信中。ブログ:米粉おやつLabo(https://komeko-oyatsulabo.com/)エミッシュ(所属)(http://e-mish.com) 

Headshot of Aoi Nakashima
Aoi Nakashima
エディター

アシスタントエディターとして、主にSNS周りを担当。ウィメンズヘルスを一緒に作るコミュニティー、Fit Girlsのコミュニティリーダーも担う。セレブ・ファッション・フードなどのカテゴリーの中で、トレンドを日々リサーチし、投稿や記事へとつなげる。特技は20年続けた硬式テニス、最近はランニングとボクシングにも夢中。座右の銘は“一日一幸”♡