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2020年最新! カーボンプレート搭載ランニングシューズ10種の特徴を徹底比較。スピードランナーだけじゃない、女性も履けるモデルは?

エリート選手じゃなくても楽しめるカーボンシューズは一体どれ?

U.S. Olympic Team Trials - Marathon
Kevin C. Cox//Getty Images

ランニングと言えばファンラン一辺倒だったエディターSAWAKOも、念願の「東京マラソン 2020」に出られることが決まってからは「自己ベストを狙いたい!」と、実は噂の厚底カーボンシューズをしたためていました。新型コロナウイルスの影響で一般ランナー参加の中止が決まり、日の目を浴びることはなかったマイシューズですが、お伝えしたいのは「カーボンプレートが搭載されたシューズは、トップランナーだけのものじゃない!」ということです。もちろんモデルによっては、エリート選手しか履きこなせないものもあります(購入権がない場合も然り)。けれど、サブ4を目指すまだまだ未熟な私でも履けるカーボンシューズがあるんです! なぜ速くないのに履くかって? それは、ワクワクするから。今回はカーボンシューズの魅力と、現在販売されている&販売予定のモデル(6社10種)の機能について紹介します。

厚底+カーボンプレート搭載シューズで、前人未到の記録を次々と樹立するから目が離せない!

Nike Breaking2: Sub-Two Marathon Attempt
Pier Marco Tacca//Getty Images

ワクワクする理由の一つに挙げられるのは、いわゆる“厚底シューズ”と前人未到の記録が共に歴史を歩んでいるから。

ランニングシューズがここまで注目を集めるようになったきっかけは、2017年に世界のトップランナーがフルマラソン2時間切りに挑戦したナイキのプロジェクト「Breaking 2」ではないでしょうか。このとき1時間台でのゴールは達成されなかったものの、エリウド・キプチョゲが世界記録を2分32秒も更新(非公式)。その後、2018年のベルリンマラソンでは2時間1分39秒で公式世界記録を塗り替え、さらに2019年にはウィーンの地でこれまた非公式ながらも2時間切りを果たしました。

2019 Chicago Marathon
Quinn Harris//Getty Images

日本では設楽悠太選手が2018年の東京マラソンで16年ぶり、同年のシカゴ・マラソンで大迫傑選手がまた日本記録を更新。さらに2019年のシカゴ・マラソンでは、ブリジット・コスゲイが16年ぶりに2時間14分04秒で女子のフルマラソン世界記録を樹立するなど、衝撃的なニュースが長距離界で立て続けに起こったのです。テクノロジーとスポーツの相補関係に躍進を生んだ歴史的瞬間にアスリートたちが履いていたのが、厚底禁止騒動の発端ともなった「ナイキ」の厚底カーボンシューズ。また、「ホカオネオネ」のカーボン搭載シューズ「カーボンx」を履いて、ジム・ウォームズレーが50マイル世界記録を打ち立てたのも記憶に新しいですよね。

頭打ちかと思われていた記録が次々に破られる場面に遭遇する興奮。そしてその背景にはラグビー日本代表主将のリーチ・マイケルが放った「いろんなものを犠牲にしてきた」という言葉から察するように、陸上選手とシューズ開発者が乗り越えた数知れない苦境を想像すると、やはりこのムーブメントから目が離せないのです。

トップ選手と同モデルを手に入れられるなら、高価格でも手を伸ばしてみたくなる。

Tokyo Marathon
Takashi Aoyama//Getty Images

憧れの女優やモデルが使う美容器具が気になるように、速い選手が愛用するランニングシューズの履き心地は知りたくなります。「東京マラソン 2020」で大迫選手が着用していた「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」は残念ながら購入権にタイム制限が設けられていますが、「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」や「ホカオネオネ カーボンX」は一般向けに販売されています。2万~3万円とかなり高い値段設定にもかかわらず先行発売では即完売、現在も品薄状態が続いているとか。

まだサブ4も達成していない私の場合、「こんなハイテクシューズを履いているのにノロノロ走って、恥ずかしい……」と足入れするのさえかなり躊躇していました。けれどいざ厚底カーボンシューズを履いてみると、ストライドは伸びるし推進力も半端ないし宙を走っている感じだし、これまでのランニング体験とは全く異なる感動を得たんです! ある程度のラン経験の後、長距離は辛いとかタイムがなかなか上がらない、とランニングにそっぽを向きそうになっているランナーにこそ試してほしい。履きこなせるかどうかはこの際重要じゃなくて、純粋に走るのが楽しくなるシューズとしておすすめします。

ここからは現在販売されている、または販売予定のカーボンプレート搭載シューズの特徴を一気にチェック。サブ4を目指す女性ランナーも注目のモデルありです。

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「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」

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東京マラソン 2020で日本記録を更新した大迫をはじめ、他トップ選手も着用していた「ナイキ」の最新モデル。最大の特徴は、前足部に2つ配置された「Zoom Airポッド」。「ネクスト%」より高い反発性を得られるクッションテクノロジーで、蹴り出す力をサポートしてくれます。また搭載されているフルレングスのカーボンプレートは、サイズに応じて厚さを変えており、サイズが大きくなるにつれて硬さを強化しているそう。3月1日に先行販売された同モデルは、男性2時間50分切り、女性3時間40分切りのタイムを達成したランナーだけが購入権を獲得。

価格:¥30,000
ドロップ:8mm

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ホカオネオネ「カーボン X」

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2019年5月に発売が開始された「ホカオネオネ」のこのモデル、ブランドの象徴である厚底ソールでクッション性を備え、カーボンファイバープレートをソールに内蔵したことで推進力も従来モデルに比べてアップしています。「ナイキ」のカーボンシューズよりドロップ差が小さくフラットなので、踵着地~ミッドフット走法の人に◎ ミッドソールが幅広に作られており、着地&蹴り出しの横ブレを軽減して省エネで走れます。サブ4.5以上、自己ベストを狙いたい幅広いランナーに履きやすい印象。

「楽に、自然に走れました。カーボンのおかげで反発性を感じますし、地面への沈み込みが少ないからエネルギーロスが軽減されて疲れにくい!」(エディターCHIE)

価格:¥24,000
ドロップ:5mm

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アディダス「アディゼロ プロ」

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こちらは薄底×カーボンプレート搭載シューズでありながら、スピードランナーのレース用に作られた一足。反発力と軽さを備えたLIGHTSTRIKEと、クッション性と耐久性を持つBOOSTフォームの2種類のクッション素材がカーボンと組み合わさることで、スピードと安定性のある走りに繋がります。特にBOOSTフォームは気温や天候による硬度変化が少ないので、あらゆる環境下で高いパフォーマンスを発揮できるとあって安心。アウトソールには、レース用の自転車に採用されるラバーをあしらっているのでグリップ力にも自信ありです。4月30日以降発売開始。

価格:¥22,000

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ブルックス「ハイペリオン エリート」

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アメリカで高いシェアを誇るランニングシューズブランド「BROOKS(ブルックス)」からも、カーボンプレート搭載のシューズが登場しました。カーボン特有の復元力により、踏み蹴りの動作を助けてふくらはぎ・下腿三頭筋の筋活動を軽減。レース後半まで走力を温存でき、楽に走れる構造です。ミッドソールには、従来モデルから45%も軽量化された「DNA ZERO」フォームを採用。片足196g(27.0cm)の軽さには驚きです。適度な硬度と反発力のおかげで、足首の内反やブレを抑制。サブ4以上の方におすすめ、といった印象です。

「ナイキのネクスト%に比べると着地時の沈み込みが少なく、ころころ転がる感じが強いようです。耐久性があるので、レースだけでなく練習にもよいのではないでしょうか」(エディターSAWAKO)

価格:¥27,000
ドロップ:8㎜

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ニューバランス「FuelCell RC Elite」

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フルマラソンのレース用シューズとして、アスリートに向けて開発されたスピードシューズ。こちらも「Fuelcell」とカーボンプレートを組み合わせ、最高峰のエネルギーリターンを備えているそう。アメリカでは3月24日に発売、日本では秋ローンチ予定なので、ランニング強度の高いランナーは必見!

価格:¥26,000

「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」

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とにかく軽いこのモデル、軽量性とクッション性に優れた「ナイキ ズームX」フォームとフルレングスのカーボンファイバープレートの組み合わせにより、並外れたエネルギーリターンを生み出します。アッパーに使用された半透明の「ヴェイパーウィーブ」素材は、通気性さらには足のフィット感を向上。サブ3.5以上の人向けという印象。

「足入れした瞬間に感じるクッション性とフィット感に驚きました。走るといつもの3割増しで速いんじゃないか、と思うくらいにストライドは伸びるし推進力がすごい。革新的な軽さだし、納得のお値段です」(エディターSAWAKO)

価格:¥27,500
ドロップ:8mm

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「ナイキ ズーム フライ 3」

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クッション性・弾力性・耐久性が高いリアクトフォームを搭載したレースシューズ。フルレングスのカーボンファイバープレートが搭載されており、推進力を感じられます。「ネクスト%」に比べ耐久性が強化されている分、レースだけでなくトレーニング用に着用している人も。アッパーにはヴェイパーウィーブ素材を使用。ナイキのカーボンシューズの中では比較的手の届きやすいお値段。ターゲットはサブ4以上という印象です。

「ドロップが11mmと大きく、自然と前傾姿勢になり前へ進む感じでした。アッパー素材もムレとは無縁。フルマラソンになると、履き心地の快適さがレース展開を左右するのでポイントです」(エディターSAWAKO)

価格:¥16,000
ドロップ:11㎜

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ニューバランス「FuelCell 5280(フューエルセル 5280)」

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ハイレベルなランナー向けに2019年9月に登場し完売となった「FuelCell 5280」が、3月9日(月)よりニューバランス公式オンラインストアにて数量限定で再販売。短い距離での高速レースを想定して作られたこのモデルは、トラックスパイクの構造をロードシューズに転用した設計です。柔らかさと反発性を両立したミッドソールフォーム「FuelCell」と、独自のカーボンファイバープレートのコンビネーションが推進力を向上。さらに、「HYPOKNIT(ハイポニット)」と呼ばれるハイテクニット素材をアッパーに採用。靴下が透けて見えるほど薄くて軽いのに、伸縮性とサポート性に優れているので安心感のある履き心地を実現します。

「足入れしただけですが、軽さ・グリップ力・フィット感に驚きです。アウトソールに使われている、尖った形状のラバー素材『DYNARIDE(ダイナライド)』が地面に引っ掛かる感じ。スピードに乗った時もしっかり地面を捉えられそうです」(エディターSAWAKO)

価格:¥22,000

ニューバランス公式サイトを見る

ニューバランス「FuelCell TC(フューエルセル ティーシー)」

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マラソンとトレーニング、どちらのシーンでも活用できるのがこちら。「5280」と同様「Fuelcell」ミッドソールを採用、フルレングスのカーボンプレートで効率的なランニングを叶えます。トレーニングにも使用できるとあって耐久性には自信あり。アウトソール前足部にラバーを使用したことで、耐久性さらには安定性も発揮してくれます。足長だけでなく足幅でサイズが選べるのも魅力。こちらも3月9日(月)よりニューバランス公式オンラインストアにて数量限定販売。

価格:¥22,000

ニューバランス公式サイトを見る

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デサント「GENTEN-EL(ゲンテン エリート)」

ランニングの原点に立ち返った“薄底×カーボン”シューズ。トップランナーのスピードシューズとして開発されスパイク感覚で走れるので、インターバルなどのトラック練習に。階段のように中足部で一気に角度を付けた底面形状が、蹴り出す力をダイレクトに地面へ伝えて、進む力を後押ししてくれます。アウトソールにはグラフェン(※)を搭載しており、高いグリップ力を実現。自脚を鍛える目的におすすめです。

価格:¥16,000
ドロップ:8mm

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(※)ノーベル物理学賞を受賞した、地球上で最も薄い素材でありながら鉄の200倍の強度を持つ素材。

サブ4ランナーにおすすめのカーボンシューズは? 今後の展望も。

Runners in marathon
Sally Brown//Getty Images

まだ足入れできていないモデルもあるのですが、ミッドフット且つサブ4レベルの私が履いてレースに出てみたいのは、
ナイキ「ズーム フライ 3」
ホカオネオネ「カーボン X」
ブルックス「ハイペリオン エリート」
あたりでしょうか。新しいカーボンプレート搭載シューズも今後続々と発売され、市民ランナーもより幅広い種類のランニングシューズの中から自分に合ったモデルを選んでいくことになりそう。進化したテクノロジーによって走ることがさらに楽しくなる、そんな良い関係性をランニングシューズと築いていきたいものです。

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Sawako Motegi
コントリビューティング・エディター

スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。  2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。  

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