17歳からモデルをはじめるも、ダイエット・ストレス・過労により25歳の頃に突如倒れ、約8年間の闘病生活を余儀なくされたというヘルスライフプランナーの森尾真己さん。社会復帰を果たした後、モデル兼ピラティスインストラクターとして「心もカラダも健康に! 体力がなくても何とか女性らしいボディバランスに整えたい」という想いで生みだしたメソッドが、最短で最高の理想のボディを手に入れるという省エネエクササイズ「自律神経美人」だ。

このメソッドの要となるのが、「背骨をリセットすることで自律神経を整え、心とカラダに変化をもたらす」という考え方。

「背骨は、頸椎7個・胸椎12個・腰椎5個・仙骨・尾骨の骨が連なっており、私たちの体を支えている重要な支軸であり、全身の働きに作用します。また、背骨の周りには自律神経が通っているので、背骨の働きが悪いと交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、血流の滞りや冷え、メンタルの低下に影響を及ぼします」

大人のトレーニングになぜ自律神経が大切なの?

「20代のころと同じエクササイズをしても変わらない」そう感じたことはない? 年齢を重ねるごとに不調や疲れやすさ、体形の変化を感じる女性は多いはず。私たちの体は、自律神経のバランスによって血液の循環や心拍・消化吸収・体温調整などをコントロールしている。しかし、加齢や運動不足、ストレス、生活習慣の乱れなどのライフスタイルによって、自律神経が乱れやすい状態へと変化していくという。

自律神経が安定していない状態でトレーニングしてもこんなデメリットが

▶栄養を吸収できない

▶すぐに疲れてしまう

▶筋肉がつきにくい

さらには、美容面にも影響が及ぶそう。自分ではコントロールできない自律神経。だからこそ、体の循環を整えるためには、血管の収縮・拡張をバランスよく繰り返すための働きを整えることが重要。体の循環が良くなると、「胃腸の働き=栄養の吸収」も良くなる。これが、大人の体づくりには自律神経を整えることが必要な理由。


背骨は自律神経とボディバランスの要

自律神経に大きく関与する背骨。呼吸・姿勢・骨盤・くびれ・美尻、そのすべては背骨が大きく関係しているという。背骨の歪みを整え、可動・柔軟性をあげることで、自律神経のバランスがよくなり、ボディバランスが整いやすくなる。そこで、今回は森尾さんが考案した「大人のくびれづくり」メソッドをご紹介。深い呼吸とともに背骨の歪みを整えることで、滞った体の循環を戻し、本来もつ機能を目覚めさせよう。


くびれ美人にマストな背骨ストレッチ

まずはストレッチによって、凝り固まった背骨周りの筋肉をほぐしていこう。背骨周りの筋肉がガチガチに固まっていると、自律神経も乱れやすくなる。また、背骨が硬い状態でくびれづくりをしようとしても、動きに制限がかかり、必要な筋肉に刺激が入りにくいため、どんなにウエスト周りのトレーニングをしてもくびれは手に入らない。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

➀背筋を伸ばしてあぐらをかいて、手を前で組む。あぐらがかけない方は、正座や椅子に座って行って。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

②鼻から息を吸って、口から息を吐きながら背骨を1つずつ動かすように背中を丸めていく。鼻から息を吸いながら、スタートポジションに戻して、口から息を吐きながら背中を丸める。

ワンポイントアドバイス
背中を丸める時に、手を遠くに伸ばしてお腹を凹ませながらおへそをのぞき込むようにおこなうと効果的。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

③呼吸に合わせてスタートポジションに戻る。これを5回繰り返す。

くびれのための腸アップマッサージエクササイズ

お次は本来のくびれの状態に戻す動き。腸が下がることによって、ぽっこりお腹や骨盤の歪みが起き、くびれがなくなってしまう人が多い。腸を正しい位置に戻すことで、インナーマッスルが働き、骨盤が整いやすく、また内臓の働きもよくなるので便秘解消にも効果が期待できる。

くびれ美人の作り方
Maki Morio


➀手は45度に広げて、膝を立てて仰向けになる。膝と足の間は、拳1つ分あけておく。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

②鼻から息を吸って、細く長く口から息を吐きながら、恥骨の先端を「上へ上へ」天井に吊り上げるようにお尻を床から離していく。肩〜膝まで一直線に伸ばしていく。

ワンポイントアドバイス                         
「下腹部に力が入らない」「膝が開いてしまう」という時は、内ももの股関節に近い部分にクッションなどを挟んで行おう。内ももに力がはいることで、骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋群)が締まりやすくなる。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

▶途中から腰を反ってしまう人は、反らない位置で骨盤を止めよう。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

③恥骨~みぞおちにかけて、下から上へと引き上げるイメージでマッサージスタート。鼻から息を吸って、口から吐く息に合わせてマッサージすることで、お腹に意識が入りやすくなる。

ワンポイントアドバイス                             

鼻から息を吸って、「ふ~」と細く長〜く口から息を吐きながら、お腹を凹ませるようなイメージで引き上げると効果的!

くびれ美人の作り方
Maki Morio

【マッサージのポイント】
下腹部からみぞおちにかけてお腹をさするように、左右の手を交互に動かしていこう。

くびれ美人の作り方
Maki Morio

最後まで気を抜かないで。お尻と太ももの付け根あたりにも刺激が入るので、マッサージ後はお尻が辛くなってくるけれど、グッと我慢! 鼻から息を吸って、口から息を吐きながら背骨を床に1つずつおくイメージでスタートポジションに戻る。

「大人のくびれづくりには、背骨がちゃんと使えているか、また内臓が正しい位置にあるかがとっても重要です。腹筋やダイエットをしてもなかなか変わらないと思っている方は、必要なスイッチが入っていないかもしれません。ぜひ背骨を意識してみてくださいね。背骨を整え、内臓を働かせることで自律神経が整いやすく、また、凝り固まった筋肉や関節の柔軟性と可動性が広がり、理想のボディバランスをつくるのに効果的です」

教えていただいたのは……
森尾真己さん 
ヘルスライフプランナー                        

17歳からモデルをはじめるも、ダイエット・ストレス・過労により25歳の頃に突如倒れ、約8年間の闘病生活をおくる。奇跡的に回復した後、モデル兼ピラティスインストラクターとして社会復帰。その後、再発を期に、心とカラダを繋ぐ省エネエクササイズ「省エネエクササイズ#自律神経美人」を推奨。現在、ヘルスライフプランナーとしてパーソナル・セミナー講師などを中心に活動中。
https://instagram.com/morio.maki