気温が高くなったり、暑いところから涼しいところに行くと急に汗が出ることはない? とくに顔にかく汗は目立ってしまいがち。周りが汗をかいていないのに自分だけが汗をかいているのが気になってしまうという人もいるのでは? 今回は、顔汗の原因や対策、顔汗に関するよくある質問を「まいこホリスティックスキンクリニック」の山崎まいこ先生に伺った。

<目次>

そもそも汗をかきやすい人とそうでない人がいるのはなぜ?

もともとの体質や以下の2つが主な原因。

①自律神経

緊張しやすかったり、リラックスしたりするのが苦手な人は顔に汗をかきやすいことも。また、自律神経が血糖値の変動にも影響を与え、汗をかきやすくする働きもあるそう。呼吸を意識したり、好きな香りをかいだりして緊張しすぎないように気持ちをコントロールしてみて。

②ホットフラッシュ

40代から50代の人に多いのは、更年期の症状のひとつであるホットフラッシュ。婦人科で相談したり、薬局などで漢方をおすすめしてもらったりするのも1つの対処法。

また、睡眠不足や食生活など生活リズムが整っていない人、そもそも体調が悪い人が更年期の症状が出やすいことも。こういった場合は、体調不良を自覚している人が多いので、毎日の生活リズムを整えることも意識してみよう。

40代以降になると、若いうちは無茶をしても平気だったことが難しくなっていることもあるから、体調管理は、症状が出る前にしっかり意識するようにしよう。

汗をかくことのメリット

山崎先生によると顔に汗をかくことや、汗が多いことで悩んでいる人も多いそう。しかし、全身に汗をかけない人は、汗で熱を逃せない状態になり、熱中症になりやすい。その点、汗をかける人は体温の調整がしやすいといえる。

汗をかかないことによるデメリット

普段運動をしていない人の場合、気温が上がり、急に汗をかくようになると汗腺の炎症が起きやすく、あせもになりやすいのだとか。

あせも対策には日常生活で運動をする習慣を持ち、日頃から適度に汗をかくようにすることが大切。

顔汗を止める方法はあるの?

大量の汗が止まらない場合、ホットフラッシュであれば更年期の対策や治療を、自律神経が原因であれば自律神経のトレーニングを行うことが効果的であることも。また、薬での治療、それでも改善されなければボトックス治療が効果的だという。

顔汗の対策方法

汗をかくこと自体は悪いことではないけれど、汗をかいたままにしておくのはNG。顔汗やマスクによるムレを放置することで肌機能のバリアが下がり、皮膚の細菌バランスが乱れる原因に。顔に汗をかいたら、こまめにタオルでおさえるように心がけて。

顔汗Q&A

顔汗の悩みでよくある2つの質問。その解決方法をご紹介。

Q.汗でメイクが落ちるのが気になる。

A.メイクはアイメイクだけ、日焼け止め、粉をはたく程度の薄づきのメイクを心がけて!

ポイント:リキッドなどよれやすいものは避け、化粧室でこまめに直せるメイクにシフトしてみよう。

薄めのメイクにすることで日焼け止めもこまめに塗りなおすことができ、日焼け対策にもつながる。

Q.汗で顔がかぶれてしまったら?

A.スキンケア、食生活を変えてみて!

1.スキンケア

汗によって肌にかゆみが出る場合は、そもそも肌のバリア機能が落ちていることが多いそう。洗顔の回数を減らして、夜だけにする、化粧水がしみるときはそのケアをやめるなどして みよう。

2.食生活

バランスのよい食事は取れている? たとえば栄養不足で貧血になっていると肌のかゆみがでることもあるそう。肌の不調は栄養不足が原因のこともあるから、いまの食事を見直してみて。

まとめ

・汗をかいたら放置せず、こまめにふくようにしよう。

・顔汗が気になるときは、メイクは薄めに。

・スキンケアと食生活の見直しを。

上記のことを意識して、顔汗対策をしてみて!

□お話を伺ったのは…

山崎まいこ先生

まいこ先生

まいこ ホリスティック スキン クリニック 院長。皮膚科医。

勤務医として形成外科医、皮膚科医、美容皮膚科医として務め、2017年東京・代官山にクリニックを開業。ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく、身体の内側、腸内の健康、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求している。オーダーメイドで患者に寄り添う医療には定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。

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Nao Sakamoto
エディター

アシスタントエディターとしてSNS業務も担当。人間の心理、睡眠や美容に興味を持ち、記事執筆を行っている。自他ともに認める運動音痴だが、最近ヨガとピラティスで心と体を整え始めた。健康なライフスタイルを送りたいため、1日1食オートミール生活を実践中。