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昔からの言い伝えや都市伝説、それに一部の研究でも“夜空の丸い月は身体に影響する”とよく言うけれど、ホントのところは? というわけで調べてみた結果…。

生理を左右している?!

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【よくあるウワサその1】
月経周期と月の周期は長さが同じくらいであり、とある調査によると30%の女性が満月の近くで生理になったという。

【真実】
さらなる調査では、月の周期と毎月の生理には一切関係がないことが判明。確かにそうでないと、世の中の女性がみんな同じタイミングで生理になることに! では、生理を引きおこす真犯人は? 答えはホルモンの変化。それでもなぜ人によって生理周期が21日から35日と大きく違うのか? など、まだ解明されていない生理の謎はたくさん。

妊婦が子供を産みやすい?!

【よくあるウワサその2】
産婦人科医はよく冗談で「満月の日に産まれてくる赤ちゃんが多い」と言う。そして古代から月は豊かさや繁殖力のシンボルでもあったというのもよく聞く話だけど…。(確かに丸い形は、妊娠中のおなかにも似ているかも?!)

【真実】
科学者によるとこれはただの迷信だそう。研究でも満月の日に出産が増えるという結果はなし。医師たちの間でももいまだ陣痛が何によって起きるかは解明できていないけれど、月のせいでないことは間違いなさそう。一説によると、胎児の肺ができあがると、子宮を収縮させるタンパク質を放出するとか。

発作のリスクが上がる?!

【よくあるウワサその3】
月の引力が潮の満ち欠けに影響するように、身体の60%が水分の私たちも同じように影響され、その結果、血行や心拍も変化するのではないかと考える科学者もいるそう。

【真実】
調査によるとそのようなこともなし。月はあまりにも遠すぎるし、人間の身体はあまりにも小さいので、月の引力の影響は身体にはないとのこと。それよりも、発作にかかわるのは、高血圧や高いコレステロール値や肥満。

救急救命室に運ばれやすい?!

【よくあるウワサその4】
2009年の調査では、2/3以上の救命医が満月の日の方が忙しいと回答。はるか昔の人も、満月の日は一時的に精神が乱れると信じていたので、月の動きが交通渋滞や事故を引き起こすと考える人も多いそうだけど…。

【真実】
実際、満月の日に救急救命室に運ばれるイヌやネコの数は増えるそう。(これは、動物は明るいと活動的になるため)ただ、人間に関してはそのようなことはない。2011年の研究では、満月の光や13日の金曜日、星座などは、運ばれる患者数になんの影響もないとのこと。では、なぜそう思う人が多いのか? これは、人間が関連性がないものに対してもっと大きな宇宙の力などの法則をあてはめたがるからかも。

眠りを乱しやすい?!

【よくあるウワサその5】
人類学者たちは、大昔の祖先は、満月の光の下で敵が襲ってこないかを見張るために眠らずにいたのではと推測。その名残なのか、過去の研究では満月の日は体内リズムが狂い、睡眠が減っているとも。

【真実】
最近の研究によると、体内時計が狂うのは、眠りの質の悪さが原因だそう。たとえば、ベッドの中でもスマホを見続けていたり、午後にカフェラテを飲んだり、ストレスや不規則なスケジュールなどが質を悪くしているそう。

攻撃的になる?!

【よくあるウワサその6】
ローマ時代の神話でも、満月の日にはみんな怒りっぽくなり、イライラして犯罪を起こしがちという話が。(一説では、満月による睡眠不足がその理由と言われたが、これは間違っていると既に分かっている)

【真実】
今までに100以上の研究が、月の動きと人間の感情の関連を解き明かそうとしたけれど、ほとんどで関連性を見つけられなかった。結論、もうこの月との関連性を探るのはやめて、もっと有益な研究をした方がよいのでは…?

http://www.womenshealthmag.com/health/what-happens-to-your-body-during-a-full-moon

Text:JESSICA MIGALA Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images