オーストラリアのメルボルンにあるモナッシュ大学のイースタンヘルスクリニカルスクールとアルフレッド病院の研究者たちは、非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)に悩まされていると訴える144人の調査を実施した結果、医学的な指導を受けずにグルテンフリー・ダイエットを始めた被験者は全体の44%、セリアック病を特定するのに必要な検査を受けていない被検者は全体の69%だったという(すでにグルテンを食生活から排除したあとでは、グルテンが問題なのかを判断しにくくなるので、グルテンフリー・ダイエットを始める前に病院で検査を受けることが重要とのこと)。
さらに同研究から、新たな興味深い事実が発見されているという。被験者の72%は、非セリアック・グルテン過敏症の診断基準を満たしておらず、そのうちの62%の被検者は、非セリアック・グルテン過敏症の可能性を完全に否定できないため、このカテゴリー(非セリアック・グルテン過敏症)に分類された。一方で、グルテンフリー・ダイエットを採用しても胃腸障害が一向に改善されないという被験者は、全体の24%(過敏性腸症候群や小麦アレルギーも似た症状を引き起こす)であることがわかったそう。
結論:問題はグルテンにあると自己判断するのはやめよう。グルテンが問題だと疑ったときは、セリアック病の検査を受けることで、その後の合併症を引き起こす恐れがなくなるとか。でも、どうやってセリアック病の検査が必要かどうかを判断するといいの? マウントサイナイ病院の消化管機能センターで医長を務めるジーナ・サム医学博士いわく、以下の症状が検査を受けるべき「紛れもないサイン」だそう。