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おならに"正常"な回数ってあるの? 素朴な疑問にアメリカ版ウィメンズヘルスが回答。

米マサチューセッツ総合病院の胃腸科医、カイル・スタラー医学博士によると、私たちの消化管には通常1日0.5~1.5リットル分のガスが詰まっているそう。でも、おならとして体外へ排出されるガスの量は人によって異なるため、ここで正確な数字を出すのは難しいみたい。

また、「女性よりも男性のほうがおならをする」というのは単なる迷信。米クリーブランド・クリニックの胃腸科医、ブレット・ラシュナー医学博士も、「ガスの排出量が性別によって変わることを示す科学的な証拠はありません」と断言している。スタラー医師いわく、性別にかかわらず、私たちは1日20回ほどおならをすることがあり、それでもなお"正常"な範囲と言えるそう。「みんな、このくらいしょっちゅうですよ」

1日20回と聞くと結構な回数をしているようにも聞こえる。でも、それはそう、私たちは起きているときだけでなく、寝ている間にもおならをしている。それにおならは反射的に起こるものなので、避けようとして避けられるものではない。

どうしてそんなにガスがたまるの?

米オレンジコースト・メモリアル医療センターの胃腸科医、アシュカン・ファルハーディー医学博士によると、おなかにガスがたまるのは、ガムをかむことや、ストローで飲み物をすすることで空気を吸い込んだときか、腸内の細菌が消化管でエサを食べて、ガスを発生させたときのいずれかだそう。

「ガスは、体が吸収、または消化できていないものから主に作られます」とファルハーディー医師は続ける。吸収または消化されない栄養素は、結腸にたどり着く。スタラー医師の話では、そこに生息する細菌が、この栄養素を好きなだけ食べることでガスを発生させるそう。(なお、ラシュナー医師いわく、この細菌は無害なもので、消化を助ける役割を果たすみたい)

もちろん、おならの回数を異様に増やすものはいくつかあるし、日常生活に支障をきたすほどの症状で苦しんでいるのなら、その理由が知りたくなるのも当然のこと。おならの引き金は人によって違うけれど、スタラー医師によれば、多くの人のおなかをゆるくする食材や原料はある。それが最近、ガスを発生させることで注目を浴びている、FODMAP(発酵性オリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオール)を含む食品。FODMAPは多くの食品に含まれる短鎖炭水化物群で、野菜や乳製品のように、栄養価の高い食材も例外ではない。胃と小腸では消化されず、大腸の細菌によって初めて消化されるため、FODMAP食品に敏感な体質だと、おなかに過剰なガスがたまることも考えられるそう。

いつも以上におならが出ると思うなら、ファルハーディー医師のアドバイスに従って、普段から食べているFODMAP食品を一つずつ排除してみよう。

それでも効果が現れず、生活に支障をきたすほどガスが出てしまうなら病院で診てもらうのが一番。スタラー医師も、「過剰なガスが気に障る場合や、手に負えない場合には、医師に相談しましょう」とアドバイスしている。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Korin Miller Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images