84歳のジェーン・フォンダは、率直に語ることを恐れない。それは夜の生活についても言えること。ネットフリックスのコメディドラマ『グレイス&フランキー』を終えたジェーンは、アンディ・コーエンのラジオ番組『Andy Cohen Live』の中で性生活について聞かれた。私生活を「プライベート」や「ソロ」と呼ぶだけあって最初は口を固く閉ざしていたけれど、加齢に伴うセックスの変化についてはオープンに語ってくれた。

年を取ると「セックスが上手くなったり、変な性癖がついたりするものですか?」というコーエンの質問に対してジェーンは、「私は上手くなったわね」と回答。「女性は上手くなるんじゃない? 自分のニーズを口にするのが怖くなくなるから。私たちは『ちょっと待って、それはダメ。ペースを落として、もう少し左』なんていえなくて、時間をすごく無駄にするわけ。そんなこと言いたくないのよ......。でも、年を取ると『私が好きなのはそれじゃない。私の好きなことをしてちょうだい』って感じになるわ」

このトピックは、バイブレーター開発に奔走する女性の人生を追う『グレイス&フランキー』のなかでも広く取り上げられている。ジェーンが『Glamour』誌に語ったところによると、このドラマの脚本家は、ジェーンの自著『Prime Time』からインスピレーションを受けたそう。「あの本のなかでは、高齢期のセックスにまつわる問題と、バイブレーターがくれる喜びや可能性を論じているから、役に立ったのかもしれないわね」

ジェーン本人の“プライベート”に話を戻すと、彼女の意識は性生活よりも仕事やほかの責任に向けられている様子。2020年に出演した『エレンの部屋』でも、ティファニー・ハディッシュにセックスが「ゼロ」であることを明かしている。「時間がないの。もう十分してきたし、いまは忙しすぎて要らない!」。3人の元夫の中で「一番好き」というテッド・ターナーには、「待ちすぎると、できなくなるぞ」といわれていたそう。

「彼の言葉は正しいわ。仮にセックスがしたくなっても、もうできないと思うから」

『グレイス&フランキー』ファイナルシーズンの収録が終わると今度は、アニメーション作品2本(『Stoner Cats』『Luck』)、映画3本(『Book Club 2』『Moving On』『80 for Brady』)の撮影が始まった。『80 for Baby』では、NFLのスター選手トム・ブレイディ、リリー・トムリン、リタ・モレノ、サリー・フィールドと共演している。

忙しすぎてムリという彼女の言葉にウソはない。

※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。

Text: Kayla Blanton Translation: Ai Igamoto