2017年、ロサンゼルスで開かれたメンタルヘルスに関するグローバルサミットでは、新型コロナウイルス感染症が世界を襲う前であったにも関わらず、この数年でメンタルフィットネスが大きなトレンドになるとの声が上がった。さらに世界保健機関(WHO)は、人類にとって最大の脅威が2030年までに“肥満”から“うつ病”に変わるとの見通しを発表した。

丈夫な体と同様、丈夫な心は元気に長生きするために必要なもの。メンタルフィットネスを養うためのルーティンは、ペースを落とし、自分自身をプレッシャーから解放し、過敏な神経を落ち着かせ、記憶力を向上するうえで役立つ。

最近の情勢には、世界一ポジティブな人も参っているのが正直なところだろう。WHOの調べによると、コロナパンデミックの1年目には、うつ病と不安が世界中で25%増加した。

でも、不安定な世のなかに押し潰されない強い心は、自分でつくれる。

オーストラリア版ウィメンズヘルスから4つのセルフケア方法をご紹介。これらを生活の一部にして、メンタルフィットネスを養おう。

1.健康的な食習慣を築く

体になにを取り込むかで気分は大きく変わるため、重度に加工された炭水化物や甘いスナックを食べれば、それに応じた気分になる。逆に、健康的な食習慣は、ストレス管理を楽にする。専門家のオススメは、虹色のフルーツと野菜、脂の乗った魚(サーモン、イワシ、サバなど)、ナッツ、シード、全粒穀物。ダークチョコレートも食べていい。

2.朝のセルフケア

ベッドから出たら、ゾンビのような目で朝のワイドショーを見つめながらコーヒーを飲む? それともマインドフルな瞑想やエクササイズ(ヨガ、ピラティス、水泳、サーフィンなど)をしたり、近所を散歩したりする?

ヘルシーな朝食をとる前に、5分間でありがたいと思えることを書きだそう。キッチンにコーヒーがあることでも、子供たちが安全な場所で元気にしていることでもいい。

3.夜のセルフケア

ご存知の通り、スッキリした頭でストレスを管理するには睡眠が欠かせない。そして、寝る前の習慣は、睡眠の質を決めるといっても過言じゃない。夜は必ず、パソコン、テレビ、スマートフォンのブルーライトをカットして。ブルーライトカットメガネを買ってもいいし、電子機器の電源をオフにして、紙の本を読んでもいい。

4.境界線を引く

時間は無限にあるわけじゃない。だから、したくないことや行きたくない場所で時間を無駄にしないよう、しっかり「NO」という必要がある。終業時間以外にメールをしてくる上司に対しても、ネガティブなことしかいわない友達に対しても、自分のために立ち上がり、「いい加減にして!」という勇気を持とう。

同僚、友達、家族との間に境界線を引いて自分の時間を守るのは、メンタルヘルスと生産性を維持するうえで絶対不可欠。とはいえ、実際に境界線を引き、自分のために立ち上がるのはカンタンなことじゃない。だから、次の3つのポイントを参考に自分を後押ししてあげて。

・自分にとって大事なことを書き出して、いまの自分が時間とエネルギーを使っている物事と比べてみよう。

その2つがマッチしていないなら、マッチするように調整を。

・境界線を引く相手には明確なメッセージを。

例:「呼んでくれてありがとう。でも、いまは本当にゆっくりする時間が必要なので、行けません」

・境界線を引きたいのなら自分に愛を。

好きなことをして、自分にやさしくしてあげよう。日記やアファメーション(言霊のパワーを能動的に用いる実践的なマジカルアクション)は確実なセルフケア。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Chelsea Pottenger Translation: Ai Igamoto