モデルとして世界の第一線で活躍しながら、自身のYouTubeやSNSで発信するヘルシーでハイセンスなライフスタイルに大きな反響を呼んでいる森星。そんな挑戦し続ける彼女へのインタビューが実現した。世界が揺れ動いている今、エシカルマインドの持ち主である彼女は何を考えているのか。2021年、そして未来は、どんな世界を描き、走り出すのか。

森星

エシカルな生活は日々を”楽”にする

「『サステナビリティとは、地球を守ること』と、捉え方を壮大にしすぎないようにしています」と話す森さん。常に意識しているマインドは?

「サステナビリティというテーマがフィットする瞬間や実践したくなる時期は、人それぞれだと思っていて。『やらなければならない』、『生きているだけで、無駄は出てしまう』と窮屈に感じてほしくないし、次世代の人たちにはポジティブに変換に伝えていきたい! 最近、ゴミをたくさん出すことが気持ちよくないという感覚になっている人も増えていますよね。私も、マイボトルを持ち歩いたり、家庭の生ゴミなどを「コンポスト」に入れて、たい肥にしたり。できる限りゴミを出さない工夫をしています。家族にも共有したら、『ゴミが出ない生活は気持ちがいいし、ゴミを処理する手間が減って楽!』と生活が快適になっているみたいです。自分自身が気持ちいいからする。それが一番です」

モノ・人との出会いは探究心と行動力からのつながり

期間限定で渋谷スクランブルスクエアにて1月5日(火)まで開催している、森さんが手掛けるライフスタイルストア「city shed」では、サステナブルなアイテムを使用し、ファッショナブルな空間作りを提案。セレクトしたのは実際に森さんが見つけ、愛用しているモノだけ。どのアイテムもエシカルなのに、おしゃれ。彼女の「モノ」を見つける卓越した力の原点はどこにあるのだろうか?

「日用品など使い切って購入することを繰り返す消耗品は、必ず環境にやさしいものを探してから購入します。「city shed」で取り扱っているトイレットペーパー「TUSHY」も『Toilet paper bamboo』など『アイテム×エコ素材』で検索して見つけました。YouTubeで紹介している家具なども、SNSパトロールしてかわいくてエコ素材を使用しているものを見つけて、サイトに飛んで……と、かなりリサーチしています(笑)」。今ではアイテムのことだけでなく、使用しているエコ素材がどれだけ環境によいものなのか、まで深堀して知識を得ているそう。

森さんの交流関係は、エシカルな生活を送っている人が多いイメージがあるけれど、人とつながるコツは?

「行動力! 最初からサステナブルについて詳しい人たちが周りにいたわけではなく、自分から積極的に声をかけた人ばかりです。年上の先輩方が多いですが、恐れずどんどんアタックしていく(笑)。背伸びせず飾らず、わからないことや疑問は素直に聞いて等身大で向き合うと、親切にそして楽しそうに教えて下さるんです。逆にファッショナブルに落とし込む方法に悩んでいる人もいるので、そこは私もアイデアを出して。良い関係が築けていて、ハッピー!」。そうやって見つけた「モノ」はポップアップストアにつながり、得た知識は「人」へとつながっている。


今もっとも興味のある生活”パーマカルチャー”とは?

様々なモノや人との出会いを通して、関心を持ったのが「パーマカルチャー」。パーマカルチャーとは、人と自然が共存する社会をデザインする手法。野菜や果物は育て、電気は自然エネルギーから活用し、家は木と石と鉄など、全て自然に還る素材から作り、自然や四季を身近に感じながら暮らすこと。28歳の彼女が感じた「パーマカルチャー」の魅力は何だろう。 

「山梨県 北斗市でパーマカルチャーデザイナーとして活動する四井真治さんと出会い、パーマカルチャーに興味を持ちました。実際に土を耕して食物を作るなど、今後持続可能な暮らしを送っていくための準備をしたりしています。自然の循環を暮らしの中で繰り返していくことで、人間が環境汚染や自然破壊を引き起こすのではなく、人間も自然も豊かになるような持続可能な仕組みをつくりだす。とても幸せなことだなと思っています」

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
パーマカルチャーで見つけた幸せ🌿Let's learn about permaculture!【Girls Trip#1】
パーマカルチャーで見つけた幸せ🌿Let's learn about permaculture!【Girls Trip#1】 thumnail
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「自然」への探究心は止まらない。夢は体験型ビレッジを作ること!

森星
Tシャツ¥16,000/コリーナ ストラダ(グレープヴァイン バイ ケイスリー tel.03-5772-8099)

「子どもの頃の夏休みは、アメリカ・アリゾナで過ごしていたというルーツもあり、大自然の中はとても落ち着くし、何よりも素敵なデザインだと思っています。自然を見ている時が、自分の心が一番ときめく瞬間。そんな空間を自分でデザインしてみたい。夢は、自然に囲まれた『体験型のビレッジ』を作ること。私の強みは、堅苦しくなりがちなサステナブルな行動やアイテムを『実は気持ちいい、実は楽しい、実はおしゃれ』なものなのだと発信していけることだと思っています。実際に体感することで、循環することの心地良さをみんなに知ってもらえるといいな!」

ファッショナブルで生命力にあふれる彼女がデザインする、「人と自然が共存する場所」を見られるのを今は楽しみに待ちたい。

森星(もり・ひかり)
1992年、東京都出身。資生堂のANESSA、マキアージュや日本コカ・コーラAQUARIUSのMUSEに就任するなど、モデルとして国内外で数々のファッション誌や広告などで活躍。明るく天真爛漫なキャラクターで2015年から「公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン」のBecause I am a Girlエンジェルに就任。Instagram(@hikari)のフォロワーは140万人突破し、YouTubeチャンネルも話題。

Photo: Keita Goto(W) Stylist: ​Shino Suganuma Hair: Jun Goto(OTA OFFICE)Make: Mariko Shimada(UM)

※着用アイテムの価格は全て税抜きです。

Headshot of Chie Arakawa
Chie Arakawa
ウィメンズヘルス・シニアエディター

タレント・アスリートインタビュー・スポーツファッション・ウェルネス記事などを担当。女性誌FRaUでファッション・スポーツ・ダイエットなどの編集キャリアを積み、その後スポーツライフスタイルマガジンonyourmarkのプロデューサーとして在籍後、2022年までウィメンズヘルス編集部に在籍。