ウクライナの恐るべき現状は、世界中で大きく報道されている。ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアの残忍な軍事侵攻は、ウクライナの人々に想像を絶するような困難をもたらしている。

軍事侵攻の開始と共に、多くの人が愛する祖国をあとにした。国連によると、推定500万人が身の安全を確保するため最終的に他の国に移らざるを得なくなる。戦闘の激化に伴い、1月末にはウクライナ人の男性を兵として祖国に残らせる施策がとられた。そのため、いまの段階で難民の大半は女性と子供。

ウクライナの人たちは、大切なものを次から次へと失っている。その苦しみを少しでも軽くしたいと思うなら、この瞬間も現地でサポートに奔走しているウクライナおよび国際的な団体に寄付することを考えてみてほしい。

医療用品の輸送、難民の食糧確保、子供たちの心のケアのための資金提供は、その資金を確実に活かしてくれる以下の慈善団体へ。

日本のウクライナ支援を加速させるための方法も併せてチェック。

1.The Red Cross in Ukraine(ウクライナ赤十字社)

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ウクライナ赤十字社への寄付金は武力紛争の被害を受けた人々のために使われ、採血、ボランティアを含む人的資源の動員、緊急支援活動を可能にする。

ウクライナ赤十字社はインスタグラムで「ウクライナの情勢が悪化した場合、ウクライナ赤十字社のボランティアとスタッフは、医療サービスの限られているエリアで応急処置を施すことになるでしょう。そして、もちろん私たちは、助けを必要としているすべての人に人道支援を行います」と、固い決意を表明している。

2.Support Hospitals in Ukraine

ウクライナ国内の病院は医療器具を切実に求めている。『Support Hospitals in Ukraine』は、医療用品を届けるための資金を募る慈善団体。

ホームページでは「ウクライナの病院は計り知れない重圧を受けており、その重圧は、この戦争がどれだけ早く終わろうと、長期にわたって続くことが予想されます。医師と多数のボランティアは、現場で絶えず勇敢に闘っていますが、外傷用の医療器具と手術道具をいますぐ必要としています」と訴えている。

3.Voices of Children

紛争に巻き込まれた子供たちのために何かしたいと思う人は、『Voices of Children』を支援して。この団体は、心理学者やアートセラピー、動画による読み聞かせなどを通じて、武力紛争の被害を受けたウクライナの子供たちに心理的なサポートを提供している。

4.United Help Ukraine

United Help Ukraine』は、寄付金、医療用品、食糧を受け取り、ウクライナの難民と現地のウクライナ人に分配するボランティア団体で、この戦争で亡くなったウクライナ兵の家族も支援する。現在のファンドレイザーはこちら。ホームページによると、寄付金は緊急医療処置と人道支援に使われる。


5.Sunflower of Peace

2015年、ウクライナ騒乱の被害者を救うために設立された慈善団体『Sunflower of Peace』は、衛生兵が前線に持ち込めるバックパックタイプの救急セットを供給する。1つのバックパックには、5~10人分の応急処置を可能とする医療用具が入っているそう。

6.Razom for Ukraine

ウクライナ語で“共に”を意味する“Razom”は、ロシアによるクリミア半島併合で被害を受けたウクライナ人を支援するため、2014年に設立されたボランティア団体。

いまの活動状況に関して「現在は、戦術的な(戦場における失血などの危機的状況で使われる)医療用品と、病院で必要な医療用品の購入に重点を置いています」とホームページで説明している。

7.Nova Ukraine

2014年に設立された『Nova Ukraine』は、ウクライナを社会危機や経済危機から救うための支援活動を幅広く行ってきた。その裏には、西洋の価値観をベースに、いまより強いウクライナをつくろうという意図がある。この団体のフェイスブックページによると「この資金調達の目的は、ウクライナに人道支援を提供し、この紛争が庶民の生活に及ぼす影響を緩和すること」で、寄付の方法は複数ある。

8.The Kyiv Independent

独立系ジャーナリズムの存在は、現地の最新情報を知る上で絶対不可欠。だから彼らをサポートするのは大切なこと。ウクライナの情報を英語で配信する『The Kyiv Independent』には、GoFundMeまたはPatreonを通じて寄付が可能。

9.日本赤十字社

3月2日から5月末日までの期間、日本赤十字社は、赤十字国際委員会、国際赤十字・赤新月社連盟、各国赤十字社が実施するウクライナでの人道危機対応及びウクライナからの避難民を受け入れる周辺国とその他の国々における救援活動を支援するため、海外救援金を募集することを発表した。

寄付の方法など詳細は日本赤十字社の公式サイトを参照して。

10.Project Hope

アメリカに拠点を置く慈善団体『Project Hope』は「ウクライナの人道危機は、ウクライナでもっとも弱い立場にいる人々に影響を与え、何百万もの人々を苦しめる恐れがあります」と訴えた。

「私たちは、重要な医療用品の提供や、子供、高齢者、難民といった社会的弱者に対する精神的なサポートの提供といったヘルスニーズに焦点を当てています」

11.Choose Love

Choose Love』がウクライナのために立ち上げたファンドレイザーに寄せられた資金は、緊急医療処置、食糧、避難所、衣類、法的支援、コミュニティおよびメンタルヘルスケアの提供、そしてLGBTQIA+コミュニティへのサポートに使われる。

12.政府に対して声を上げる

この難民危機に対してイギリス政府は、イギリス在住のウクライナ人にウクライナから家族を呼び寄せる許可を与えた。でも、BBCによると、難民ビザ発行の条件や時期は正式に決まっていない。

それに対してEUは、ウクライナの難民を最長3年間受け入れるという決断を下した。難民申請の必要もない。

自国の対応に不満な人や、ロシア政府に対する制裁強化を望む人は、自分たちでできる方法で声をあげ、政府に働きかけてみよう。企業が行う緊急支援募金に参加するのもいいかもしれない。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Roisin Dervish-O'Kane Translation: Ai Igamoto