残念ながら“ヘルシーな食事”は、帰宅途中にファストフード店に立ち寄るほど簡単ではないし、多くの人にとっては高価で手が届かないものに感じられる(もし高価でなければ、誰もが正しい食事を選択しているはず)。
よりよい食をチョイスすることは確かに難しいけれど、だからといって「不可能」と決めつけてしまうのは時期尚早。より簡単で便利にヘルシーな食事を実現する方法もあるので、そのためのヒントをいくつか見ていこう。
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
Photos: Getty Images Translation: Masayo Fukaya From Redbook
加工食品を避ける
はやりのダイエットはやめて、まずは加工食品を避けよう。スナック菓子や塩分の多い冷凍食品、ファストフードなど、加工されたものには、塩分やカロリーのほか、添加物も多く含まれている。
果物、野菜、全粒穀物、ヘルシーな脂肪など、自然のまま手を加えていない食品を食べるのがおすすめ。基本的には、自分で育てられるものを食生活の中心に据えるようにしてみて。
事前に食事の内容を考え、買い物リストを作る
目的もなくスーパーを歩き回るのではなく、食事についてもっとじっくり考えてみよう。
数日分の献立を考えてから買い物に行き、必要な商品だけをカートに入れる。そうすれば、不健康な食材を買わずに済むし、数日間の食事をより上手にやりくりできる。
ちなみに、お腹を空かせた状態で買い物に行かないことも大切。
現実的になる
あまり優秀な食生活を送っていない状態から、ヘルシーな食生活に変えようとしているのであれば、現実的な目標と期待値を設定しよう。このとき、一度にすべてを100%変えようと思わないことがポイント。
慣れるまでに時間がかかるかもしれないし、ときに失敗してしまったり、毎日のように超ヘルシーな食事ができなかったりしても大丈夫。「完璧であること」よりも、「バランスが大切」ということを忘れずに。
小さな目標を設定し、期待値を下げ、無理のない範囲でベストを尽くす。プレッシャーから解放されれば、すぐには気付かなくても、少しずつ楽になっていくはず。
キッチンにヘルシーな食品をストックする
ジャンクな食べ物の誘惑に負けないようにするためには、キッチンからそれらを取り除くことがポイント。袋に入ったポテトチップスやクッキーをストックするのはやめて、代わりにヘルシーなものを買うようにしよう。
冷蔵庫には果物や野菜、ヨーグルトなど、栄養価の高いものを、戸棚にはヘルシーなスナックを常備しておく。健康的な食品がキッチンにあれば、適切なものを体に取り入れることができる。
できるだけ食事の準備をしておく
半日を使って、朝昼晩の食事を準備し、(少なくともそのうちのいくつかは)自分で作るようにしよう。それぞれの食事を専用の容器に入れて、冷蔵庫にストックしておけば、平日に時間がなくてお腹が空いたときにも、すぐ温めて食べることができる。
ヘルシーなおやつを常備する
ヘルシーなおやつは、自分でまとめて用意してもいいし、買ってきてキッチンに置いておいてもいい。外出時にも持っていくと◎。
糖分の少ないプロテインバーや、フムスを添えた野菜スティック、リンゴやベリーを添えたギリシャヨーグルト、野菜やフルーツをふんだんに使った糖分を加えないスムージー、チアシードプディングなど、自分で作れるものもたくさんある。
時々、冷凍食品を買う
賞味期限の短い生鮮食品を使うのが難しい場合は、保存料の入っていない冷凍野菜や果物、肉や魚介類を活用しよう。それらをストックしておけば、いざというときにすぐにスムージーや食事を作ることができる。
調理方法を変える
いつもの料理も、調理法を変えるだけで一気にヘルシーになる。炒めるのではなく焼くことで、油の使用量が減ってよりヘルシーになるし、従来の揚げ物の代わりにエアフライヤーを使うと、油脂の使用量が少なくて済み、しかも短時間で調理できる。
スロークッカーに食材をセットしておけば、他のことをしている間に、1度にたくさん調理することも可能。電気圧力鍋や炊飯器なども、生活をより快適&健康的にしてくれるはず。
ヘルシーな材料に置き換える
料理をするときは、簡単なヘルシーメニューに変更して、体にいい食事を作ってみよう。
例えば、サラダを食べるなら市販のクリーミーなドレッシングではなく、オイルと酢を使ったドレッシングを自作する、サンドイッチを作るときは、マヨネーズの代わりにアボカドを潰して使う、バターの代わりにギーや少量のオイルを料理に使うなど、ヘルシーメニューのアイデアは無限に存在する。
また、焼いたりローストしたりするときは、オイルをそのままかけるのではなく、オイルスプレーを使えば使用量が少なくて済む。ポテトチップスの代わりに、ケールチップスなどを作ってみるのもおすすめ。他にも色々な方法があるので、自分好みのレシピを見つけてみて。
食材を長持ちさせる
クッキング時は、レシピを2倍にして多めに作っておくという手も。そうすることで時間を節約できるし、残り物を温めてランチやディナーに食べることもできる。
また、同じものを2回食べるのが苦手な人は、炒め物の残り野菜を保存しておいてパスタに使ったり、朝食の卵と一緒に食べたりといった具合で、食べ物を上手に再利用することも覚えておこう。
ゆっくり食べる
ゆっくり食べることで、より早く満腹感を得ることができ、一般的に満足度も高くなる。健康的な食事をするうえで、単にヘルシーな食べ物を食べるだけではなく、食事量をコントロールすることも大切。
食事をするときは気が散らないように気をつけ、もしそれができない場合は注意しながら噛み、できるだけゆっくり食べるように心がけて。
糖分の多い飲料を避ける
甘い飲み物を控えることは、最初に試すべきことのひとつ。ソーダやフルーツジュース、一部のスムージーなどには、カロリーと糖分が多く含まれている。これらを日常的に摂取している人は、ぜひ減らすことを検討してみて。
水をたっぷり飲む
水は生命の源であると同時に、満腹感を得ることもできる。空腹だと思っていても、実は喉が渇いているだけということもあるため、1日を通してしっかりと水を飲んで満腹感を得ることで、不健康なものを間食しないようにしよう。
栄養表示に注意する
何かを買うときには、たとえパッケージの表にヘルシーだと書かれていても、裏面の栄養表示をよく見るように心がけたい。
「低脂肪」「低カロリー」「低糖質」などの言葉は、実際には何の意味もなく、単なるマーケティング用語に過ぎない場合も。その代わりに、その商品に何が含まれているかを確認してみよう。
栄養表示の最初の数項目が最も重要で、発音できないような長いワードがたくさん並んでいたら、その食品は理想的ではないといえる。
可能なときは、食事の宅配サービスを利用する
忙しくて自炊する時間がないときは、ヘルシーな食事の宅配サービスを利用するのもアリ。今ではさまざまなアプリや店があるので、お気に入りを見つけてみよう。
カロリーよりも質にこだわる
カロリー計算は多くの時間と労力がかかるだけでなく、物事をより複雑にしてしまうため、必ずしも健康的な方法とはいえない。低カロリーのものには、高カロリーで栄養価の高いものよりも、糖分や塩分、体に悪い脂肪分が多く含まれている可能性もある。
そのため、カロリーではなく、食べ物の質を重視するようにしよう。その点でも、加工食品より自然のまま手を加えていない食品を選ぶことが重要になってくる。
自分へのご褒美も恐れずに
健康的な食生活とは、“自分の好きなものをすべて我慢する”ということではない。たまにはアイスクリームを食べてもいいし、夜遅い時間にチョコレートを食べたっていいし、夕食にピザを食べてもいい。
健康に悪い食べ物をすべて排除するのではなく、バランスをとることが大切。たまには自分にご褒美をあげることで、それ以外の時間にヘルシーな食生活を送れるようになる。
食事を抜かない
ランチやディナーを抜くことは、体にいいと思うかもしれないが、実際はその逆。食事を抜いたり、長時間食べなかったりすると、体がサバイバルモードになって代謝が悪くなり、疲労感やイライラ感を感じやすくなる。また、いざ食べようと思っても、お腹が空いていて目の前のものを全部食べてしまうということもある。
食事を抜くのではなく、2〜3時間に1回のペースで、1日のうちに数回、少量の食事をとるのがおすすめ。食事の際には、野菜、食物繊維、たんぱく質をたっぷり摂って、満腹感を得るようにしよう。
液状のものよりも、噛みごたえ・歯ごたえのあるものを選ぶ
毎日の朝食をグリーンスムージーに置き換える前に、よく考えてみてほしい。
スムージーには食物繊維やビタミンたっぷりの野菜や果物が入っているが、噛んで食べる食事のように満腹にはならない。噛んで食べると満腹感が増すいっぽう、スムージーやスープのように飲むだけの食事では満足感が得られず、後からもっと食べたくなってしまう。
だからといって、ヘルシーなスムージーを永遠に避けなければならないわけではないが、食事としてではなく、間食として摂るようにしたい。
Jessica is a freelance writer from New York who loves kale salads and hanging out with her cats.