ジムに通いつめているのに何週間も体重が減らないときは、タンパク質不足なのかも。この問題に対する一番カンタンな解決策は、有益なアミノ酸(タンパク質の構成要素)たっぷりのプロテインパウダーに投資すること。減量用のプロテインパウダーは、ダイエットを邪魔しない。むしろ、サポートしてくれる。
アメリカ栄養士会の2015年の論文によると、タンパク質は体重を減少させやすくして、リバウンドを防ぎやすくする。公認管理栄養士のブリジット・ザイトリンいわく、ダイエットにタンパク質が欠かせないのは、タンパク質が食後の満腹感と満足感を持続させて間食を防ぐから。タンパク質は筋量の増加や維持もサポートする。筋肉は、体を動かしていないときも脂肪を燃やすために必要。
公認管理栄養士のローリー・シューベルトによると、プロテインパウダーの魅力は高いアミノ酸含有量。アミノ酸には全部で20種類あるけれど、体内で作られるのは11種類だけで、残りの9種類は食事で補わなければならない。よって、食事に含まれるタンパク質が少ないと、体内のアミノ酸も少なくなって、細胞機能が低下する(ダイエット中にこれは痛い)。アミノ酸は脳の空腹シグナルをオフにして体の組織を作るため、タンパク質を十分摂って、アミノ酸を不足させないことが大切。
「身体組成を変えたいのなら、プロテインパウダーを使う価値はありますよ」とシューベルト。でも、プロテインパウダーだけで体重が減るわけじゃない。「体重が減るかどうかは、カロリー収支にかかっています」
市場に出ているプロテインパウダーを片っ端からチェックするのは大変。そこで今回は、アメリカ版ウィメンズヘルスからプロテインパウダーの使い方と選び方のコツを見ていこう。
プロテインパウダーは1日何回使うべき?
シューベルトいわく、どのプロテインパウダーも1日1回使えば十分。あとのタンパク質は、食事からほかの栄養素と一緒に摂取を。ワークアウト後にプロテインシェイクを飲めば、筋肉や骨の再建と結合組織の修復が進むので、ジムバッグにはシェイカーを入れておこう。
でも、公認管理栄養士のメーガン・バードによると、プロテインシェイクを食事代わりにするのは厳禁。「プロテインパウダーには、ちゃんとした食事といえるだけのカロリーや栄養が含まれていません」。でも、プロテインパウダーを焼き菓子やスムージーに使えば、栄養価や食べ応えがアップする。
ダイエットにオススメのプロテインパウダーは?
バードが勧めるプロテインパウダーは、食物繊維とタンパク質が豊富で、糖質が少ないもの。「この手のプロテインパウダーは満腹感を持続させるので、猛烈に食べたくなることがありませんし、血糖値の急上昇と急降下も防いでくれます」
ザイトリンのオススメは、人工的に甘くされていないタイプ。プロテインパウダーに大量の砂糖が隠されていては、せっかくの努力も水の泡。
それ以外にも、プロテインパウダーを買う際は以下の5つのポイントを考慮して。
1.ラベルをチェック
付属のスプーン1杯あたりのタンパク質が少なくとも20g、糖質と糖類の合計が10g未満、食物繊維が少なくとも3gのパウダーであることを確かめて。甘味料や香料に、モンクフルーツエキスやステビアといった自然な素材が使われていることも大切。「スクラロース、糖アルコール、アスパルテーム、スプレンダのような人工甘味料を使用したパウダーは避けてください」とバード。粉乳、乳固形分、グルテンといった増量剤も、膨満感や胃腸障害を引き起こすことがあるのでNG。
2.プラントベースならプロテインブレンドを選ぶ
ホエイ、カゼイン、卵ベースのタンパク質は、9種類の必須アミノ酸をすべて含む完全タンパク質。必須アミノ酸は、体内におけるタンパク質の吸収と活用を促進する大事な成分。プラントベースの人も、複数のプロテインがブレンドされたタイプ(ピープロテイン+ライスプロテインなど)を選べば、9種類の必須アミノ酸を摂り逃すことがない。
3.1食あたりのカロリーが少なくとも100~150kcalのものを選ぶ
バードによると、プロテインパウダーのカロリーは大体この範囲に収まる。「それ以下のものは成分と飲み応えが怪しいです。それ以上のものは脂質と糖質が必要以上に多いと思いはずです」
4.風味を選ぶ
バードによると、最初のうちはバニラ味やチョコレート味など一般的な風味を選んで。それが期待外れだったら、パンケーキ、ワッフル、ドーナツ、スムージー、焼き菓子などに使うといい。
5.天然の原材料で作られた付加価値の高いものを選ぶ
「緑色の野菜、プレバイオティクス、プロバイオティクス、必須ビタミンやミネラル、電解質で補強されているプロテインパウダーは、健康効果が高くてよいですね」とバード。
編集部おすすめのプロテイン
ウィメンズヘルス編集部がおすすめするプロテイン3種類をご紹介!
【ドクターズナチュラルレシピ】 ボタニカルライフプロテイン きなこ味
低糖質・低脂質・高タンパクの三拍子がそろった、100%植物性のボタニカルプロテイン。プロテインの甘さが苦手な人にもおすすめ。朝食代わりやおやつとして取り入れてもOK。
【グロン】プロテインブレンド レッドヒート
グルテンフリーでビーガン対応のグロンのプロテイン。ビーツや紅芋に、甘酒を配合し、すっきりとした野菜ジュースのような味が特徴。食品添加物や白砂糖、ステビアなどの人口甘味料は一切使用していないのがポイント。
【ナージー】NERGY GREEN PROTEIN
保湿美容成分のセラミドやスーパーフードのモリンガ、乳酸菌などお肌にうれしい成分が配合のソイプロテイン「NERGY GREEN PROTEIN」。甘さ控えめのまろやかな抹茶味なので、抹茶好きならゴクゴク飲める。
【ウイダー】 プロテイン効果 ソイカカオ味
ココア作りやお菓子でもおなじみの「森永製菓」が作った女性向けプロテイン。ココア感覚で飲めるおいしさが最大の魅力。プロテインはソイプロテインで、1食あたり15.5gのタンパク質を摂取できる。1日に必要な鉄分やビタミンCの半量も摂れるのも、栄養が不足しがちな女性にはうれしい。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Jasmine Gomez and Sarah Felbin Translation: Ai Igamoto