1日1個リンゴを食べると体重が増えにくいって本当? 食品化学専門誌『Food Chemistry』に掲載された研究によれば、その答えはYES。なぜなら、リンゴに含まれる非消化性のある成分が、減量にひもづく善玉菌の増殖を促すからだそう。詳しくみていこう。
その成分とは、食物繊維とポリフェノールのこと。「これらは、大腸で発酵が行われるまで消化されずに善玉菌のエサとなり、ジャンクフードで繁栄する悪玉菌が優勢になるのを阻止する働きがある」と話すのは、この論文の筆頭著者であり食品科学者のジュリアナ・ノラット。腸内細菌のバランスが整えられると、肥満リスクを増加させる慢性炎症を減少させたり、満腹感が高まるため食べ過ぎを回避するのに役立つという。
「肥満の人は、腸内細菌のバランスが乱れています」と、ノラット。「痩せている人と同じような食事をとり、腸内細菌を改変することで、体重の増加を防ぐことができるのです」。この実験では、肥満型のマウスにリンゴを与えていた結果、痩せ型のマウスが持つ腸内細菌叢の構成によく似てきたとのこと。
リンゴの種類も重要な要素。優秀なのは、食物繊維とポリフェノールが高濃度に含まれる「グラニースミス」という品種。
そして、リンゴを食べるべき理由はこれだけではない。リンゴは免疫機能の健康を高めるだけでなく、脳卒中や糖尿病、高コレステロール、心血管疾患のリスクを低減することが過去の研究で示されている。
ノラットが言うように、1日1個(多くて2〜3個)のリンゴを食べることを目標にしてみて。ただし、アップルパイやアップルクリスプではリンゴを食べたことにならない。なぜなら、加熱調理すると、リンゴに含まれるポリフェノールを破壊してしまうから。代わりに、シナモンを振りかけたリンゴのスライスにピーナッツバターを付けて食べよう。もしくは、チェダーチーズと一緒に食べるのもオススメ。これから紹介するリンゴを使ったサラダレシピも試してみて!
リンゴとカボチャとケールとシードのサラダ
材料(4人分)
●小さめのカボチャ(種を取り除き、くし形にカットする) 1個
●オリーブオイル 1/4カップと大さじ2
●玉ねぎ(みじん切りにする) 大さじ2
●新鮮なレモンの絞り汁 大さじ2
●ディジョンマスタード 大さじ2
●ケール(刻む) 3カップ
●大きめのリンゴ(スライスする)
●調理したキヌア 1と1/2カップ
●ひまわりの種・かぼちゃの種 各1/4カップ
●リコッタチーズ(食べる直前にトッピングする)
1.オーブンを220℃に温める。天板にカボチャを並べて、オリーブオイルを大さじ2杯垂らしてカボチャ全体によくからめる。カボチャが柔らかく、キツネ色になるまで20分程焼く。
2.みじん切りにした玉ねぎ、レモン汁、ディジョンマスタードを大きめのボウルに入れてかき混ぜる。残りのオリーブオイル、1/4カップ分を加え、全体がしっかり混ざるようにかき混ぜる。シーソルトとブラックペッパーを加えて味を調える。ケールとリンゴ、キヌア、ひまわりの種、かぼちゃの種、かぼちゃを入れて、やさしく混ぜ合わせる。お好みでリコッタチーズをかけて、完成!
※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。
Text: Stephanie Eckelkamp Translation: Yukie Kawabata