相談者Yさん:コロナの制限により長らく帰っていなかったことや、久しぶりに地元の友人たちにも会いたいというのもあり、実に3年ぶりに実家に帰省しました。初日は「おかえり!」とうれしそうに出迎えてくれ、和やかな雰囲気だったのですが……近況を話しつつ、段々と話題は私の将来のことについて。
「転職するなら早い方がいい」「結婚はまだしないのか」などと聞いてくる両親。両親だけでなく、親戚の集まりの時にこの話題になると、これがまた厄介で。正直放っておいて欲しいと思ってしまいます。私には弟がおり、弟にはそんなこと一切言わないのに。不公平だとも思います。また、帰省するたびに母から父のこと、職場のこと、ご近所付き合いなどの愚痴を聞かされます。「こんなふうにしてみたら?」とアドバイスすると、「うーん、でもねぇ……」なんて返されたりして、余計にイライラ。いつしか実家に帰ることがストレスになってしまい、社会人になってからというもの、帰省の頻度を減らしていたのですが、そんな自分に対しても「親不孝なのかな」と罪悪感。あと何回両親に会えるか分からないので、会えるうちに顔を見せに行った方が良いのでは?と思う気持ちと、実家に帰ることでストレスが溜まるのは嫌だなぁという気持ちで葛藤します。どうしたら良いのでしょうか?
臨床心理士・南さん:Yさん、お悩みありがとうございます。まずは、帰省での家族や親戚への対応、本当にお疲れ様でした。混雑の中、荷物をまとめて帰るだけでも疲れるのに、なお大変だったでしょうね。Yさんと同じように、コロナの制限が緩和されたことにより実家に帰省したり、家族旅行をしたりという方は昨年に比べて増えているような印象があります。楽しかったという声も聞かれますが、その声と同じか、それよりも多い割合で、「楽しさよりも疲労の方が勝っている」とか「イライラしてしまい大変だった」といった声が。普段と環境が変わることや、いつもと違う人間関係が繰り広げられるなど、心身ともに疲労が溜まりやすく、実は帰省はストレスを感じやすいイベントだと言えるでしょう。