ランニングを継続している人の脳は、座りっぱなしの生活を送る人の脳よりも機能的結合性が強いことが、MRI検査によって明らかになったよう。その内容をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。

アリゾナ大学の研究者が、クロスカントリー(長距離走で野山を駆ける陸上競技の一種)ランナーと、定期的に運動をしない若者の脳を断層写真で比較した。その研究結果から、ランナーの脳は、前頭前皮質を始めとする多数の脳の領域で機能的結合性が強いことが判明している。前頭前皮質とは、プラニングや意思決定、行動の切り替えなど、認知機能において重要な役割を担う部分である。

また、フィンランドのユヴァスキュラ大学の研究では、ランニングが脳機能を向上させるベストエクササイズだと結論付けられている。

その理由は、有酸素運動が、高強度インターバルトレーニングや筋力トレーニングよりも、海馬(学習や学習機能を担う)の神経細胞を3倍以上に増やす効果があるからだという(最短で5kmを走る場合)。

イリノイ大学で行われた別の研究では、脳を賢く活性化させるには、適度な有酸素運動を最低30分行う必要があることを証明している。というわけで今回は、知的能力が向上する可能性を最大限に引き出すベストなランニング方法をご紹介。

走りながら街を堪能する「アート・ラン」

街中のストリートアートを鑑賞しながら楽しく脂肪燃焼するランニング。

近所のストリートアートをランニングコースにしたり、全国で開催されるランニングクラブに参加するのもいいアイディア。ただただ外を散歩するよりも、地元のポップカルチャーに触れることで脳がもっと刺激され、活性化されるはず。

音楽ではなく、ポッドキャストを聴く

学術誌「European Journal of Developmental Psychology」に掲載された研究により、座っているときよりも、走っているときのほうが、記憶能力は高いことが明らかになっている。

音楽を聴く代わりに、ためになるポッドキャスト(おすすめは「TED Talks」)や、語学学習アプリをダウンロードして、健康を増進すると同時に、知的能力も向上させてみては?

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: FRANCESCA MENATO  Translation: Yukie Kawabata