体の筋肉を鍛える運動が健康に良いことは周知の事実。そして目の周りの筋肉を鍛えることも例外ではない。多くの人が、仕事でもプライベートでもデジタルデバイスの使用が切っても切り離せないご時世、目の周りは想像をはるかに超えて凝り固まっているかも? 目の周りが疲れすぎていると、視界がぼやけたり、集中力が低下したり、はたまた頭痛に悩まされたり、いいことは全くない。

そこで、今回は自分でできるアイエクササイズをご紹介。コツコツと続けることで、眼精疲労やそれらに付随してくる不調の改善が期待できるので、ぜひ試してみてはいかが。

アイエクササイズの効果

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Witthaya Prasongsin//Getty Images

これまでに、アイエクササイズが手術なしで身体的な視力を向上させるか否かという研究が行われてきた。けれど、残念ながら、これは神話に過ぎないというのがこれまでの研究結果。

一方でアイエクササイズは、弱った目の筋肉を鍛え、血行を良くし、筋肉の調子を整えることが可能だ。眼鏡やコンタクトの助けを借りてできるだけシャープな視界を得るためには、目の筋肉を鍛えることが必要。

加えて、アイエクササイズは、眼精疲労を最小限に抑えたり、目の下のクマを軽減したり、目の働きをより効率的にすることも期待できる。目疲れをどうにかしたい人は、試してみる価値ありというわけ。

フォーカスチェンジ

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Tara Moore//Getty Images

このエクササイズは、リラックス効果が期待できるもの。

  1. 親指を顔から10センチほど離し固定する。
  2. 親指に目の焦点をあわせて、15秒間静止する。(呼吸をするのを忘れないで)
  3. 焦点を5-6メートル先に移し、再び15秒間静止する。
  4. 再び、親指に焦点を戻し、15秒間静止。
  5. これを3回繰り返す。

20-20-20 ルール

happy young woman writing and studying at home
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仕事中、一日中パソコンの画面に集中する必要がある人の多くは、デジタル眼精疲労に悩んでいるのでは? このエクササイズは、デジタル眼精疲労に有効。いくつかの研究によると、短い休憩を取ることで、目の焦点を合わせる筋肉をリラックスさせることが示唆されている。

このアイエクササイズのルールは簡単。20分ごとに20秒間、画面を見ずに休憩するというもの。休憩中は、3メートル(20フィート)以上離れたものに集中し、目の筋肉をほぐすように心かげて。

このルールを実践するために以下の方法を参考にしてみるのがおすすめ。

  • 仕事中20分ごとにアラームを設定し、休憩を取る。
  • 3メートル(20フィート)以上先のものを見るのが効果的。迷ったときは、短い距離よりも長い距離に焦点をあわせて。
  • 20秒の間に、近くに窓があれば、窓の外を見るとなおよし。

まばたき

young woman blinking, close up
Hans Neleman//Getty Images

デジタルデバイスを長時間使っていると、まばたきの速度が遅くなるんだとか。そのため目が乾燥し、徐々にしょぼしょぼして疲れたような感覚になることがある。

意識的にまばたきの時間を取ると、涙の膜を回復させることができるので、積極的にまばたきをしよう。また、涙が目全体に行き渡るようにする効果もあり。

  1. 目を閉じて2秒間静止し、再び目を開ける。
  2. 目を閉じている間、まぶたを意識的に強く閉じるのがおすすめ。

アイローリング

portrait of young cheerful african american woman mindfulness in green nature background
Vera Vita//Getty Images

このエクササイズも、眼精疲労に効果が期待できる。

  1. 目を閉じる。
  2. 眼球をゆっくりと上へ、そして下へと動かす。
  3. これを3回繰り返す。
  4. 眼球をゆっくりと左へ、そして右へ動かす。
  5. これを3回繰り返す。

パルミング

scared woman covering eyes with hands
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ヨガクラスの最後に、手のひらで両目を覆って終えたことはない? パルミングと呼ばれるこの手法は、目の周りの筋肉をリラックスさせ、目の疲れを軽減させることが期待できる。これまでに紹介したアイエクササイズを終えた後、パルミングでフィニッシュするのはかなりおすすめ。

  1. 両手をこすり合わせて温める。
  2. テーブルや机の上に肘をゆったりと置き、「いないいないばあ」をするように、両手の平を閉じた目の上に乗せる。
  3. 深呼吸をしながら、数分間静止。

数回瞬きをして、ゆっくりと手のひらを顔から離す。

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桑子 麻衣子
ライター

1986年横浜生まれ。2013年よりシンガポール在住。幼少期よりクラシックバレエの練習に励みバレリーナになることを目指していたが、思春期に恋愛に走ってしまう。ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーの経験を活かし、現在は国内外のウェルネスやフィットネスなど健康周りの情報を中心に発信するライターとして活動。根っからの健康オタク。
Instagram: @mic_kwk