ごく最近、自宅でテレビを見たときのことを思い出して。スマートフォンで出演者の情報をチェックしていなかった? 英サセックス大学の研究結果によると、この「メディア・マルチタスキング」といえる行動が脳の構造を悪い意味で変えているそう。この内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

研究チームは、複数の画面を同時に使う被験者は、そうしない被験者に比べて、前帯状皮質と呼ばれる脳の領域が小さいことを発見した。前帯状皮質は情報処理をつかさどる極めて重要な領域で、意思決定、情動の管理、衝動の抑制にも関わっている。この領域が小さいために、テレビ番組がCMに入るたび、スマホを手に取るという衝動が抑えられないというわけ。

スマートフォンのおかげで現代人の生活は間違いなく変わったけれど、電子機器の進化にあわせて私たちの脳が衰退していく様を想像するのは恐ろしい。テクノロジーによって、脳の灰白質が実際に変化していることを示した研究はこれが初めて。でも、テクノロジーが私たちの人間関係、コミュニケーション能力に悪影響を与えることを示す文献は多い。そろそろ、電子機器と脳を少し休ませてあげた方がいいかもしれない。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Kaitlin Menza Translation: Ai Igamoto

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。