日本のフィットネスムーブに先駆け、フィットネスの魅力を発信してきた栗原さんだが、最近のブームについて危機感を感じることもあるそう。
「最近多くの人にフィットネスが受け入れられているのはうれしいのですが、同時にメディアに出ている人が、腹筋が割れているような体型ばかりで、私は鍛えて男性みたいな体型になりたくない! という声を聞くことも増えてきました。それがちょっと悲しいなと思います。だから筋トレをしても男性のような体型にはならないということも、ちゃんと広めていきたいなと思います」
そんな彼女がこれからやってみたいことのひとつが、セミナーなどでトレーニングだけではない、メンタルのあり方を伝えていく活動。そんな考えに至ったのは、日頃から彼女のインスタグラムに寄せられる質問の数々に対して根本的な考え方を変えて欲しいという思いがあるため。
「身体をひねった時に脇腹にシワができることに悩んでいるとか、ご飯は何グラム食べていますか? というような細かい質問が多いんです。私は、そのシワをかわいいと思えるメンタルがあればいいじゃない、と思うのですが、そういうことが気になる方もいらっしゃるんですよね。食事も、毎食神経質に分量を気にしなくても、今日はいっぱい食べちゃった。アハハ! でいいと思う。あまり細かいことにとらわれると、それがストレスになってまた食べてしまうとか、いいことはないと思います。とにかくストレスフリーになってワークアウトを楽しんで、食事も好きなものを作って食べればいいんじゃないかな」
彼女がインスタグラムでチェックしているのは、海外のフィットネススターたち。「見ているだけで面白くて元気になる」と教えてくれたお気に入りユーチューバーのひとりが、アシュリー・ノチェラ。
https://www.youtube.com/channel/UC9yqh_nc7JgWqQSMiE8EP7w
「水着で雪の中を泳いでみたり、やっていることはコメディアンのようだけど、身体能力はすごいんです。片脚を怪我してギブスを巻いているのにもう一方の脚でスクワットをしたり、やっていることはめちゃくちゃだけど、そのトレーニング法が合ってるとか間違っているとか言えないくらい、適当で面白い。それはそれでいいな! と思います」
トレーニングやフィットネスはもっと気軽で、自由でいい。日本でフィットネス文化が浸透すると同時に、「美しさの多様性」も広まるように。栗原さんの新たな発信は始まったばかり。