いつか必ず訪れるとはいえ、更年期は女性にとって難しい人生のステージ。ホットフラッシュや膣の乾燥といった症状が出るだけでも厄介なのに、それが何年も続いた日には泣けてくる。しかも、この時期は、いつもの3倍うつ病になりやすい。

でも、この症状の影響は自分で和らげることが可能。スペインのグラナダ大学が発表した論文によれば、エクササイズをするだけで、体重増加やホットフラッシュをはじめとする複数の更年期の症状が軽減されることもある。

そこで今回は、更年期の症状を緩和する6つのテクニックをご紹介。

1.寝汗

ホットフラッシュは、更年期の女性に最も多く見られる症状。寝汗とは、このホットフラッシュが寝ている間に起こり、大量の汗をかくこと。目が覚めたら、ベッドシーツが汗で湿っていたというのもよくある話。

テクニック:寝ている間に体が火照るという人は、冷却枕カバーを使ってみよう。扇風機をかけ、冷たい水を少しずつ飲み、ゆったりめのパジャマを着るのも効果的。

2.肌トラブル

更年期のホルモンバランスの変化によって、肌の状態も大きく変わる。エストロゲンが少なくなると、それまで影を潜めていたテストステロンが活発になるため、肌がベタついたり、顔(特にアゴ周辺)に毛が生えたりする。また、コラーゲンとエラスチンが減るので、たるみやシミが目立ってくるだけでなく、肌が紫外線のダメージを受けやすくなる。

テクニック:肌のハリと保湿が得意な成分(必須脂肪酸や植物性エストロゲン)配合のスキンケア商品で、加齢とともに減少するホルモンを補充しよう。

3.気分の落ち込み

更年期の女性の多くは、うつや不安を抱えている。これは更年期が近い女性にも言えること。

テクニック:ヨガには、心を落ち着かせるだけでなく、なんと体を冷やす効果も! これまでの研究により、ヨガはうつ病と不安神経症の症状を軽減することが分かっている。また、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究では、週に8回、各90分のヨガでホットフラッシュが週に平均30.8%ずつ緩和した(週に8回は大変だけれど)。一般的な運動も、睡眠の質と気分を改善する。

4.ドライアイ

ドライアイは一般的な老化の症状。「若い人でもドライアイになりますが、その確率は加齢とともに高くなり、65歳以上では3人に1人がドライアイの症状を訴えます」と話すのは、英ムーアフィールズ眼科病院の眼科外科医、ジュリアン・スティーブンス。

「ホルモンバランスは、さまざまな形で目に影響を与えます。エストロゲンは、生殖器官の発育だけでなく、消化と血行の促進、炎症(ドライアイの炎症を含む)の抑制にも関わる重要なホルモンです。更年期にエストロゲンが減るということは、更年期の女性は炎症性のドライアイになりやすいということです。皮肉なことに、ホルモン補充療法でドライアイが悪化することもあります」

テクニック:防腐剤フリーの人工涙液は、目にやさしいのに早く効く。乾いた目を潤してサッパリしたいときにオススメ。

5.膣の乾燥

これも、更年期に入ると確率が高くなる問題。51~60歳の女性の半数以上は膣の痒み、ヒリヒリ感、不快感を抱えており、それが原因で女性としての自分に自信がなくなることも。

テクニック:膣には、膣用に作られた商品を使うことが大切。潤滑ゼリーや保湿クリームを使えば、夜もまだまだ楽しめる!

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6.尿漏れ

卵巣におけるエストロゲンの分泌が止まれば、膀胱や尿道の状態(新陳代謝や血流など)も自然と変わる。そして、閉経前後にエストロゲンが少なくなると、骨盤底筋が弱くなり、尿漏れが始まることも。

テクニック:骨盤底筋エクササイズで膀胱のコントロールを楽にしよう。その目的で作られたスマートデバイスも活用してみて。

※この記事は、『Netdoctor』から翻訳されました。

Text: Becky Fletcher Translation: Ai Igamoto