お腹の脂肪を落とすのに、上体起こし型の腹筋運動がもっとも効果的というのは本当なの? ネットで「腹筋 脂肪燃焼」と検索するだけではなく、本格的に調べてみよう。腹筋運動を頑張ることが一番だと思うかもしれないけれど、おなじみの運動ではしつこいお腹の脂肪は落ちないかも。
今回、UK版ウィメンズヘルスは、エクィノクスジムのメラニー・ラザフォードコーチと腹筋でお腹の脂肪は燃やせるのか議論したそう。
腕やお腹など、一箇所の脂肪を集中的に取れると思ってはいない? 実際は、一箇所に狙いを定めて脂肪を減らすのは非常に難しい。一つの運動だけでというのならなおさらだとか。
腹筋のみでお腹の脂肪は燃やせるのか。ラザフォードの答えは、「簡単には燃やせない」。
なぜかといえば、一種類の動きで腹部のサイズダウンを図るのは、有酸素運動と筋力トレーニングとを組み合わせるのに比べれば、効率が低いらしい。また、そう短絡的なフィットネス観では、健康の全体像を把握できないとラザフォードは警告する。
実は、体重の増量には以下のように様々な原因が挙げられる。
- 筋肉量の減少(多いほど代謝率が高くなるので)
- 慢性的なストレス
- 栄養不足、偏食
- トレーニングのしすぎ
- けが
- 睡眠不足
「量制限ダイエットをしつつ、日常的に有酸素運動とレジスタンストレーニングを組み合わせて運動しているのに成果が出にくくなり、しつこいお腹の脂肪が落とせなくなったと感じたら、睡眠やストレスなどの遺伝も考える価値が大いにあるわ」とのこと。
睡眠不足やストレスが腹筋で脂肪を落とせないのに繋がるのは、ストレスが低ければ身体が安静時にも効率よく脂肪を燃やすからだとか。
ストレスが高くてもと良いことがあるわけでもない。「突然猛獣(あるいは上司)が現れるのに気をつけ、常に「闘争・逃走」反応が出ているようなストレスの高い人は、安静状態で燃やす炭水化物が多い」らしい。つまり貴重な脂肪を蓄えておく必要がある。
このことから、お腹周りの脂肪が多いのとストレスホルモンことコルチゾールの分泌量が多いのとは結びつくという。
上体起こしを頑張るよりも、もっと全身を使い、有酸素運動と筋力トレーニングを混ぜたワークアウトに組み込むこと。1日8時間の睡眠や瞑想だけでもお腹の脂肪は取れないけれど、延々と腹筋を続けるよりは役に立つかも。
お腹を平らにする3つのコツ
- 8時間眠ること
- トレーニングの後には十分回復すること
- 瞑想などでストレスを管理すること
「運動以外の方法で自分を大事にすることが、運動時の脂肪燃焼効率を挙げてくれます。腹筋をすればたしかにそこの筋肉は強くなりますが、平たいお腹はさまざまな方法で脂肪を動かすようにならないと現れてくれない」とのこと。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: By Ally Head Translation: Emi Ito Photo: Getty Images
2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。