手軽に始めることができる「縄跳び」は、ダイエット中に消費カロリーを上げるための有効な手段。さらに、心臓病の予防や筋肉の増強、最大酸素摂取量の向上など、多くの健康効果が期待できる。ダイエットの一環として縄跳びを始めようと思っているなら知っておきたい、ワークアウトメニューや、ドクターからのアドバイスをまとめてご紹介。

たとえば女優のハル・ベリーは、ボクシングや格闘技でのフットワークを向上させるために、縄跳びをお気に入りのトレーニングのひとつにしているそう。彼女は5年前から縄跳びを実践しており、今では15分間の縄跳びで最大250キロカロリーを消費することができるとか。

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もし“縄跳びってダイエットや健康維持に役立ちそう?”と感じているのであれば、それは正しい解釈。脂肪を燃焼させ、筋肉を増強するのに役立ち、さらに低価格で手に入るので、気軽に始めやすい。

しかし、始める前に覚えておくべきポイントがいくつかある。縄跳びは確かに気軽にできる有酸素運動ではあるけれど、ダイエット目的のフィットネスに取り入れるべきなのは、縄跳びだけではない。

自分に合った縄跳びを買う前に(もしくはクローゼットの中から探し出す前に)、「ダイエットのための縄跳び」について知っておくべきことを、以下にまとめてみた。

目次

jumping on skipping ropes
LightFieldStudios//Getty Images

縄跳びの効果

骨の健康促進からカロリー消費まで、縄跳びにはメリットがたくさん。体重をかけて行う運動であるため、骨格に負荷をかけることができる(丈夫な骨を作るためには重要なこと)。そのため、思春期や閉経後の女性には特に推奨されている。

『BioMed Research International』誌に掲載された調査結果によると、縄跳びは、思春期には骨密度の増加を助け、閉経後には骨粗しょう症対策になるという。骨の健康を増進させるため、怪我の予防にもなる。さらに、関節を支える筋肉を強化することで、足首の動きもなめらかに。

また、心臓を動かす激しい運動なので、心臓血管の健康や体重増加の予防、高血圧や糖尿病などの慢性疾患の予防にも効果がある。体の動きを意識しつつ十分に行えば、筋肉の動きの協調性やリズム感を高めることができるため、不器用な人には特に効果があるとされている。

足の筋肉や肩も鍛えられるため、その身体的効果は肩やふくらはぎにも及ぶ。そしてなにより、縄跳びをワークアウトに取り入れる最大のメリットは、簡単に持ち歩けること。バッグに入れておけば、どこにいても行うことができる。簡単な縄跳びをマスターし、そこからさらに上達したい場合は、重さのあるタイプの縄跳びを使って強度を上げることも可能。

man holding skipping rope and phone to time intervals during a workout
Cavan Images//Getty Images

縄跳びの消費カロリーは?

縄跳びは多くのカロリーを消費する。1分間に120回跳べるようになると、1時間でおよそ667~990キロカロリーを消費できる。ランニングの消費カロリーよりも多いという研究結果もある。

low section of woman with exercise equipment sitting on hardwood floor
Anon Krudsumlit / EyeEm//Getty Images

縄跳びで減量するなら覚えておきたい、4つのワークアウト

まず、ウォーミングアップを欠かさないことが重要。お尻やハムストリングス、ふくらはぎをほぐすダイナミックなストレッチを行おう。そのためには、前屈、ディープスクワット、カーフレイズを3ラウンド繰り返すのが効果的。ひとつの運動につき20回を目安に行い、それぞれ1~2秒ほどキープして。

それが終わったら、いよいよ縄跳びを開始! インターバルに分けて行うこともできるし、以下のワークアウトで自分に合うものを選んでもいい。

「ファイアスターター」:3〜6分程度の曲を選び、ビートに合わせてジャンプする。最後の30秒は、膝を高く上げてスキップするなど、少し激しめに。

「バーンアウト」:ワークアウトの最後に心拍数を上げるには、1000回(100回×10セットに分けて)をできるだけ速く跳び、どれくらい時間がかかったかを記録する。最後のスキップのセッションでは、そのタイムを上回るようにしよう。

「ロング・ホール」:まずはアラームを10分程度にセットし、鳴るまで一定のペースでジャンプ。これを30分続けられるようになるまで、徐々に時間を延ばしていく。

「スナック」:トレーニングの合間や、デスクワークの休憩時間にピッタリなエクササイズ。一定時間(例えば3分)スキップしたり、それを3回行なったりする。

ダイエットをサポートする縄跳びの方法

ニューヨーク大学ランゴーン医療センターの整形外科医で、スポーツ医学の専門家でもあるコーデリア・カーター博士は、「減量にはさまざまな方法がありますが、簡単に言えば、一定期間に消費するカロリーよりも、多くのカロリーを消費するということです」と語る。これはつまり、カロリー不足として知られている。

また、カロリーを多く燃焼する縄跳びについて、「単に体重を減らすだけではなく、脂肪の量や体脂肪率を減らすことができるため、ダイエットを目的とした総合的な体力づくりに縄跳びを取り入れるのは、理想的です」とコメント。

しかしいっぽうで、縄跳びだけでダイエットをするべきではないとも指摘。縄跳びは楽しくカロリーを消費することができるが、それだけに頼らず、総合的な健康目標に向けた、より幅広いワークアウトを行う必要があるそう。

カーター博士は、「理想的な体力づくりとは、どれかひとつの要素だけを毎日続けるのではなく、自重トレーニングや筋トレによる筋力の強化、柔軟性の向上、持久力トレーニングや高強度のトレーニングを含む心肺機能の強化などを組み合わせて行うことで達成できるものです」と言う。

また縄跳びのみを日々のエクササイズにすると、ケガのリスクが上がってしまうことも念頭に入れておきたい。「腱鞘炎や疲労骨折といった、使いすぎによるケガを防ぐためには、さまざまなワークアウトを組み合わせることが重要です」とカーター博士は締めくくる。

縄跳びはカロリーの消費や減量、体重管理に役立つけれど、よりよい健康のためには、筋力トレーニングや有酸素運動、柔軟性を高めるトレーニングなど、総合的なフィットネスの一環として行おう。

Photos: Getty Images, Courtesy of Halle Berry via Instagram Translation: Masayo Fukaya From Women's Health

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Jasmine Gomez
Commerce Editor

Jasmine Gomez is the Commerce Editor at Women’s Health, where she cover the best product recommendations across beauty, health, lifestyle, fitness, and more. When she's not shopping for a living, she enjoys karaoke and dining out more than she cares to admit. Follow her @JazzeGomez.