一世を風靡したギャル雑誌『姉ageha』の元専属モデルで、“ゆんころ”の愛称で知られる小原優花さん。近年では数々の美ボディを競う大会で優勝し、その鍛え上げられたS字ボディはSNSなどを通じて話題を呼んでいる。さらに2017年には、自身のフィットネスウエアブランド「IRAL(アイラル)」をスタート。実業家としての顔も見せている。そんなゆんころさんに、筋トレを始めたキッカケや日々の食事・トレーニングのこと、「IRAL」のこれからについてお話を伺った。

専属モデル時代の体重は31kg。階段を登ることさえ困難だった

ゆんころ
IRAL

ゆんころさんが筋トレを始めたのは5年前。それまでモデル業界では「細ければ細いほどかわいい」と考えられ、ガリガリの体形がもてはやされた。ゆんころさんは撮影前に無理なダイエットを繰り返し、身長163cmに対して体重は31kg。当時は、長い階段をのぼることすらできないほど、体力が落ちていたという。

当時、モデルはガリガリであることが当たり前。細ければ細いほど褒められる時代でした。撮影は毎月期間が決まっていたため、撮影前になるとほぼ断食をして体重を落としていましたね。撮影期間が終わったら暴飲暴食をして太ってしまい、それをまた撮影期間前に断食で戻す……。そんなことの繰り返しでした。

しかし、20代中盤に差し掛かったとき、痩せているはずなのにメリハリのない、たるんだ体になっていくことを実感。お尻も垂れてしまって、太ももとの境目がない。階段をのぼるこることさえツラいくらい痩せているのに、全然キレイじゃない。肌もボロボロになっていました。そんなとき、海外の方のインスタグラムを見ていて、筋トレに出合ったんです」

外国人のメリハリボディに衝撃を受ける

ゆんころ
IRAL

ちょうどそのころ、イスタグラムが大流行し始める。海外のトレンドや情報がより身近になったとき、ゆんころさんはまったく新しい美のカタチを発見したという。

「インスタグラムで海外の方の写真を見ていると、ガリガリではない、鍛え上げられた健康美を持つ女性ががたくさん! ヴィクトリアズ・シークレットのモデルさんなどを知り、“細くないと周りに認められない”と考えていた私に衝撃が走りました。こんな美しさがあるんだ、と。それからパーソナルジムに通い始め、トレーニングを開始。すぐにハマり込みました」

ゆんころ

トレーニングを初めてすぐ、大会出場の話が舞い込む。

「ジムに通い始めてすぐ、トレーナーさんから『大会に出てみないか?』とお誘いいただきました。ちょうどその年(2016年)は、『サマースタイルアワード』に初めて女性のクラスが誕生した年。大会まで2ヵ月しかありませんでしたが、すぐに出場を決めました。そこで、まさかの優勝。さらに高みを目指すべく、海外の大会にチャレンジすることを決意。半年後に韓国で開催された『WBC fitness2017』に出場しました。まさかの5冠を達成し、MVPを獲得。それから海外の大会に目覚め、さまざまな大会に出ました」

筋トレで見た目だけじゃなく、メンタルが一変

ゆんころ
IRAL

トレーニングを始めたゆんころさんの生活はガラリと変わる。ライフスタイルだけでなく、食生活やメンタルまでもが一変したという。

「筋トレを始めてから、それまで毎日朝まで飲んでいたお酒もやめ、夜は早く寝るように。食生活ではお菓子を食べるのをやめ、添加物なども気にするように。良質なものを食べることを意識しするようになりました。トレーニングを始めてから体重は15kg以上増えたにもかからず、今のほうがウエストは細いんですよ。明らかにメリハリができたし、自分の体に自信が持てます。でも、一番大きいのは内面的な変化かな、と思います。気持ちがポジティブになり、ジムで頑張っている自分ってすごい! って認めてあげられるようになり、自己肯定感が上がりました。こんなに心からキレイになっていく感覚って、初めて味わった気持ちでした

ゆんころボディを手に入れるには?

ゆんころ
IRAL

「体形維持のためだけなら週2〜3回の筋トレでいいと思いますよ。私は今年、大会に出場する予定なので、週4回ジムに行き、鍛える部位を毎回変えてトレーニングをしています。

食事面は、とにかくバランスの良い食事を心がけることが大切。タンパク質やミネラルなど、自分に必要なエネルギーを摂るようにしてください。食事はできるだけ寝る4時間前には終えるようにしています。あとは、質のいい睡眠をとることですかね」

自身のブランド「IRAL」に込める想い

ゆんころ
IRAL

ブランド名である「IRAL」は、ゆんころさんが作った造語。「IR」は、ギリシャ神話に登場する、虹の女神イリスから。筋トレをしている人の用語の中に、「背中に羽が生えている(背中の筋肉が美しい)」という言葉があり、イリスに翼が生えていることからチョイス。「AL」はアスレジャーからとっており、ウエアをライフスタイルの一部にしたいという気持ちが込められている。

「トレーニングをしているとき、唯一の楽しみといってもいいのがかわいいフィットネスウエアを着ること。ブランドをスタートした当時、日本にはまだかわいいウエアがなくて、『ないなら私が作っちゃえ!』という気持ちでした。また、私が出ていた大会では、ドレス・水着・フィットネスウエアを着用した審査があるので、自分の体を美しく魅せることができるウエアが欲しい、と思ったこともブランドを立ち上げた理由の一つです。

筋トレって、ちょっと女性らしさと相反する行動でもあると思うんですね。重いダンベルを上げたり、がむしゃらになって動いたり……。だからこそ、女性らしさを引き出すウエア作りにこだわっています。また、せっかく鍛えた体をより美しく魅せることも大切。とはいえ、素材にも製法にも妥協したくない。吸収速乾に優れて、洗ってもへたらない、高機能素材だけを取り入れています。また、縫い付けはすべて国内の工場で行っています。肌あたりや縫い付けにまでこだわっていますね。また、最近ではサステナブルを考え、取り入れています」

目指すは世界! 「IRAL」のこれから

ゆんころ
IRAL

「私は美容ブロガーをやっていたのですが、とにかく自分がいいと思ったものしか勧めない、ということを心に決めてました。それは今のウエア作りも同様で、本当にいいものをみんなに届けたい。そして、ウエア作りを通して、筋トレの楽しさを広げたい

また、メイドインジャパンの素晴らしさを世界に届けるのが、私の目標です。日本のモノづくりの素晴らしさをウエアで知ってもらえたらいいな、と考えています!

ゆんころ

「IRAL」プロデューサー
小原優花さん(ゆんころ)

1990年5月19日生まれ。身長163cm、3サイズはB79cm、W56cm、H85cm。CROOZ blogの人気ブロガー。姉ageha専属モデルを2019年7月卒業し、2015年に「IRAL」を立ち上げる。インスタグラム(@yunkoro519)のフォロワーは 35万人。Twitter(@yunkoro519)のフォロワーは 8万4000人。

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Kaoru Sawa
ウィメンズヘルス・エディター

美容・ダイエットを中心とした記事を担当。自他共に認める美容マニアで、ハマり症。その気質から、自分が挑戦する取材企画には必ず結果へのコミットにこだわる。男性ライフスタイル誌、女性向けアプリメディアなどを経て、2021年までウィメンズヘルス編集部に在籍。