ヘルシーなスナックとして人気の高いナッツ。なかでも「最高のナッツ」と称されることの多いピスタチオは、スナックやアイスクリームのフレーバー、サラダのトッピングだけでなく、あらゆる国の料理やスイーツに使われている。

ピスタチオに含まれるタンパク質や食物繊維、抗酸化物質は、他のナッツにも含まれているが、ピスタチオはさらに、ポリフェノールやルテインなどのファイトケミカルや、(体の酸化や老化を促進する)フリーラジカルと対抗する成分も豊富。肌や髪に良い効果をもたらし、老化のサインやがんのリスクを抑える効能もあるとのこと。

ここでは、実は何千年もの間食べられてきたピスタチオの嬉しい効果と、常備すべき10の理由を紹介する。

1. 血圧を下げる

LDL(悪玉)コレステロール値を下げる一価不飽和脂肪酸が含まれるピスタチオは、コレステロール値や血圧を下げる効果があるそう。

    2015年に行われた、1958年から2013年までの21件の研究結果の分析により、ピスタチオは2型糖尿病を除く、収縮期血圧および拡張期血圧を下げるのに最も効果的なナッツであることが明らかに。

    2. 血糖値をコントロールする

    GI(グリセミック・インデックス)値の低いピスタチオは、血糖値に与える影響が少ないとされている。抗酸化物質や、カロテノイド、フェノール化合物が含まれており、糖尿病のリスクや空腹時の血糖値を抑えるという研究結果も出ている。

    3. 腸内環境を整える

    研究によるとピスタチオには、消化の手助けをし、腸内の善玉菌の栄養源となるプレバイオティクスが豊富に含まれているとのこと。食物繊維も豊富で、便秘の解消もサポートしてくれる。

    closeup of hand picking up pistachio with shell from glass jar, organic nuts
    Wheatfield//Getty Images

    4. 大腸がんのリスクを減らす

    食物繊維のほかに抗酸化物質やビタミンEも多く含むピスタチオは、生食またはローストして食べることで、大腸がんのリスクを減らす効果があると研究で明らかになっている。

    さらに、ピスタチオに含まれるファイトケミカルが、乳がんや肝臓がんの成長抑制にも有効であることが示されている。

    5. 運動後の筋肉の回復をサポートする

    ゆっくりとエネルギーになるため、運動前のスナックにおすすめ。タンパク質も含まれているので、運動後の筋肉の疲労回復も助けてくれる。ジムのお供に最適な栄養補給となる。

    6. 良質なタンパク源になる

    ピスタチオの重量の約15%はタンパク質で、アーモンドの次にタンパク質が多いナッツと言われている。

    さらに、体内で生成できず、食事などから摂取する必要がある「必須アミノ酸」の含有量もアーモンドやクルミよりも多い。ヴィーガンの人にも嬉しいタンパク源のひとつとなり得る。

    7. 心血管系疾患を予防する

    ピスタチオにはアミノ酸の一種であるL-アルギニンが含まれ、これは体内で一酸化窒素を作り出す作用がある。

    体内で一酸化窒素の産生が高まると、血管が拡張されて血流が促進されるため、心血管系疾患の予防にも役立つと考えられている。

    8. 健康的な体重管理をサポートする

    カロリーがそこまで高くなく、タンパク質と食物繊維が豊富で満腹感を得やすいピスタチオは、体重管理の面でも効果的といえる。

    24週間にわたって行われた研究では、1日42グラムのピスタチオを食べた過体重の人は、食べていない人と比較してBMIが減少し、腹囲が平均1.5センチメートル減ったという。

    なお、ナッツの脂質は部分的にしか消化されないという研究結果もあるが、これは一部の脂質が細胞壁内に留まるからだと考えられている。

    pistachios
    Andreas Steidlinger//Getty Images

    さらに、ある調査によると「殻つき」のピスタチオを選んだ方が、摂取カロリーを平均で約41%抑えられることができるとのこと。なぜなら、殻をむくのに物理的に時間がかかるのと、むいた殻が食べた数の目安になるからだそう。

    9. 眼を健康にする

    ピスタチオには、白内障などの慢性の眼疾患や、加齢黄斑変性の予防に役立つといわれる、ルテインやゼアキサンチンが多く含まれている。

    10. 比較的カロリーが低い

    ナッツ類は一般的に脂質が高いが、ピスタチオにはそれ以上の価値がある。ピスタチオのカロリーは28グラムあたり159キロカロリーで、クルミやピーカンナッツよりも1グラムあたりのカロリーが低い。栄養価は高く、間食にも最適。

    ※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

    Translation: Ai Ono From Women's Health UK