あなたを老けて見せる6つの習慣
死や税金と同様、歳を取ることは避けられない。でも、若くして老いるのだけは避けられる。時には無意識の毎日の習慣の多....
死や税金と同様、歳を取ることは避けられない。でも、若くして老いるのだけは避けられる。時には無意識の毎日の習慣の多くが、あなたを実年齢より老けて見せているらしい。
6つの習慣に別れを告げて、若々しい姿の自分を取り戻そう。
Text: Alisa Hrustic For Men’s Health Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images
日焼け止めの塗り忘れ
米国マウント・サイナイ病院の皮膚科で美容臨床学研究長を務めるジョシュア・ゼイックナー医学博士によれば、若く健康的な肌を維持するには、まずは日焼け止めをたっぷり使うこと。
「紫外線に晒されると、コラーゲン、エラスチン、そして肌細胞そのものを傷付けるフリーラジカルが発生する。これが、シワや濃いシミ、皮膚がんといった肌の早期老化の原因になる。一日で浴びる時間が少なくても、紫外線は生きている限り蓄積していくもの」
その良い事例がこちら。オーストラリアの研究チームが900名の被験者を4年間にわたって追跡したところ、毎日日焼け止めを使い、しっかり塗り直すことを指示された人々の肌の老化率が、日焼け止めに関する指示を何も受けなかった人々よりも24%低い結果となった。
皮膚手術専門誌が発表した研究によると、SPF30の日焼け止めを12週間使うだけでも、まばらな肌の質感や色素沈着といった紫外線による肌のダメージに目に見える “後退” があった。
睡眠不足
睡眠が維持するのは心の健全さだけではない。若々しさをより長く保つにも睡眠は不可欠。
ゼイックナー博士によると、皮膚細胞は、人が夜に寝て朝に起きるという睡眠覚醒サイクルに似た概日リズムに沿って機能している。
概日リズムでは、紫外線や環境汚染物質または吹き出物といった日中の肌へのダメージが夜間に修復される。
睡眠をケチるとそのプロセスが崩壊し、肌が次の日に備えることが出来ない。これが肌にとってのストレスとなり、修復プロセスが停止し、不健康な皮膚細胞と若年齢での老化に繋がる。
ゼイックナー博士は少なくとも1日8時間の睡眠を推奨している。睡眠中の肌には水分が不足するので、ベッドに入る前に全身を保湿するのを忘れずに。乾燥して赤みを帯びた肌は正常に機能せず、一晩かけて回復する能力を損なわせてしまう。顔には、あなたのスキンタイプに最も適した保湿液を。
果物や野菜不足
米国疾病対策センターの調べでは、アメリカ人の90%は1日に推奨される2~3カップの野菜を食べておらず、76%の人に果物が不足している。
でも、病気と闘うフルーツや野菜の摂取が早過ぎる肌の老化を防ぐことを示す複数の研究が米国皮膚科アカデミー (AAD) によって報告されている。
これは、フルーツや野菜に多く含まれる抗酸化物質やビタミンといった栄養素がフリーラジカルの肌への攻撃と戦い、皮膚細胞の健康を維持してくれるから。
ISRN皮膚科学誌も、紫外線によるダメージから肌を守り、色素沈着による肌のざらつきを抑え、炎症を減らすためにはビタミンEが特に有効だとする研究を取り上げている。
また、米国皮膚科アカデミー専門誌に掲載された実験の結果、ビタミンA、C、そしてB3も肌に良いことが分かっている。ビタミンAはコラーゲンの分解を防ぎ、ビタミンCは肌のハリを作り、ビタミンB3は色素の過剰沈着を防いでくれるそう。
予算内で果物や野菜を追加したいなら、ホウレン草のような色の濃い葉物野菜、サツマイモ、赤ピーマン、イチゴ、アスパラ、そしてマッシュルームといった食材を選んでみよう。
砂糖の摂り過ぎ
あのドーナツによる打撃を受けるのはウエストラインだけではない。精白パン、アイスクリーム、ポテトチップなどのデンプンや砂糖の入った食べ物は多くの肌トラブルの原因に。ゼイックナー博士いわく、これは砂糖が血糖値を急上昇させ、炎症やニキビの発生に拍車をかけるから。
繰り返されるニキビは色素沈着のもと。凹んでいようと膨らんでいようと、ニキビとはコラーゲンへのダメージによるもの。消えたとしても、顔を老けて見せる日光によるシミに似た茶色いまたは赤い跡が残る。時間が経って薄くなったとしても、ニキビを食い止めない限り同じことの繰り返し。
また、ゼイックナー博士によると、甘いものの食べ過ぎは糖分子がコラーゲンや皮膚の主要構造にくっ付く糖化を引き起こすそう。コラーゲンは硬くなり柔軟性を失うので、若年齢でのシワが増えることになる。
さらに、アメリカ歯科医師会 (ADA)は、炭酸飲料や甘味料入りのコーヒーといった黒く甘い飲み物が歯を蝕み、染みを作ると警告している。 これもまた、かなりの歳を重ねていることの象徴。
喫煙
次のタバコに火を付ける前に、その大きなつけが回る先は肺だけではないことを思い出そう。
喫煙であなたは早く老ける。形成外科学会誌に掲載された、79組の双子の顔面特徴を比較した研究がその証拠。双子の片方が現在喫煙者または相方よりも5年以上長くタバコを吸っていたのが前提として行われたこの調査の結果、喫煙経験者には目の下のたるみ、唇のシワ、垂れた顎の肉がより目立つことが分かった。
喫煙によるダメージに耐えなければいけないのは肌だけではない。内腕など、体の他の部分にもシワができる化膿性がある。ゼイックナー博士は、「喫煙は血管を収縮し血行を妨げるため、肌に届く酸素と栄養素の量が減る」 ことを理由の一つに挙げている。
米国メイヨー・クリニックによると、タバコに含まれる化学物質は若々しい顔に不可欠なコラーゲンとエラスチンにダメージを与える可能性がある。また、ADAは、歯の喪失に繋がりかねない歯周病、歯茎の後退、歯の染みなど、喫煙が及ぼす歯への危険性も指摘している。
さらに、米国癌研究会は、「喫煙はほぼすべての肉体組織と臓器にとって有害」 であり、癌による死亡の一番の原因であるとしている。
お酒の飲み過ぎ
飲み過ぎた翌朝は誰もが老けて見えるのにはワケがある。
アルコールは肌の抗酸化能力を低下させることが実証されており、炎症や皮膚細胞に対するフリーラジカルの攻撃を誘発する。ゼイックナー博士も、これが若年齢でのシワの原因になると言う。AADによれば、アルコールは肌から水分を奪う傾向にあるので、顔面の乾燥や肌荒れにも繋がりかねない。
博士いわく、アルコールそのものが肌の早期老化の原因になることを裏付ける研究結果は出ていないそう。でも、食後の一杯にあらがえないようなら、女性の場合は1日1杯までという推奨量の範囲で飲むように。お酒を割るならその成分にも注意したいところ。甘いジュースで割っていれば、肌にダメージを与える砂糖が大量に含まれる可能性も高い。
お酒はあなたを老けた “気分” にするだけではない。米国疾病対策センターの調査によると、過剰な飲酒は、心臓や肝臓疾患、うつ病、癌といった深刻な健康問題のリスクも高める。
※この記事は当初『Men's Health』に掲載されました。
https://www.womenshealthmag.com/health/unhealthy-habits-make-you-look-older