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考えることなしに、これまで何回くしゃみを我慢してきた? 重要な会議に出席している時や誰かと密接に関わっている時に、大きな音で "ハックション!"と出すのは気まずいかも。でも、ここにその習慣を再考すべき理由がある。英国のある男性がくしゃみを我慢し、その過程で喉を破裂させてしまったという事例があるそう。

ヘルスケアジャーナル(BMJ)の症例報告書に掲載されている、興味深い新たなレポートにその事が記されている。当時34歳の男性は鼻をつまんで口を閉ざし、激しいくしゃみを止めようとした。その後、彼の首には破裂した感覚が走り、腫れて嚥下障害を起こしたそう。

その男性はERに行き、そこで、彼は声が出なくなった。医者が診察すると、首からチクチクした音が聞こえた。それは気泡が胸に入り込んだ兆候で、一連の検査を行った後、医者は実際に咽頭が裂けていたことを発見。喉はくしゃみをしながら鼻と口を食道につなぐ部分だ。

男性を病院に入院させ、裂けた部分が治るまで抗生物質とチューブで栄養を与えた。彼は1週間後に退院し、今後はくしゃみを我慢することを避けるように言われた。2ヶ月間通院して調子は良くなり、合併症には至らなかった。

こんなことが起きる可能性は、とても稀なこと。くしゃみをすると肺の空気圧が上がり、鼻の外に空気が出てくる、と女性専門医師であるジェニファー・ワイダーは説明する。くしゃみを止めると、時速約160kmで走行している加圧空気は、どこかに移動しなければならない。

もちろん、多くの人がくしゃみを止めても問題はないようだけれど、それは、サイコロを振って賭けるようなもの。咽頭が裂けることは稀とはいえ、いくつかの研究では、くしゃみは聴力障害にも繋がることがあるんだとか。

「加圧された空気は、耳管を介して中耳の腔に押し戻され、聴覚の問題を引き起こす可能性がある」

だから、次回くしゃみをする時は、そのまま出してしまうこと。もしタイミングが悪い時や状況の場合、手やティッシュで口を覆って! 誰もがくしゃみをするし、あなたがくしゃみをしてケガをした理由を説明するよりもいいはず。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: KORIN MILLER  Translation: Kanako Iwaki Photo:Getty Images