ダイエットは誰でも結果を早く出したいと思うもの。それなら長時間トレーニングするのではなく、厳選された有酸素運動を行って短時間で体を燃やそう! UK版ウィメンズヘルスが、ワークアウトのプロにおすすめのトレーニング法をインタビュー。
数々の研究結果が、ダイエットには短時間の高強度インターバルトレーニング(HIIT)が一番であることを示している。カナダのウェスタンオンタリオ大学の研究チームいわく、「有酸素運動は短ければ短いほど良い」そう。この研究チームは、一定ペースの有酸素運動を60分続けるよりも、30秒の全力ダッシュを4~6回行った方が脂肪が燃えることを突き止めた。
でも、それならLISS(一定のスローペースで行う運動)の検索件数が最も多いのはなぜだろう? アメリカ版ウィメンズヘルス専属パーソナルトレーナーのエイミー・ホプキンソンによると、大事なのはワークアウトの内容よりも、そのワークアウトが体に与える影響。「この1年で、脳と体のつながりに関する議論が活発化している。
今や女性たちは、ホルモンの一種であるコルチゾールが体に悪影響を与えることも、HIITのやりすぎはストレスを増幅させるのでダイエットの足かせになることもよく分かっているわ。LISSの人気が再燃したのは、精神的な負担も、リカバリーにかかる時間も少ないからだと思う」
「ダイエットにベストな有酸素運動を選ぶときにLISSがはやっているからといって、HIITを完全に無視するのは間違いね」とホプキンソンは続ける。「ほとんどの女性は1週間で色んなワークアウトができるはずだし、その方が良い結果が出るもの」
時間が限られているのなら、ぜひHIITを取り入れて。ワークアウト中はもちろんのこと、ワークアウトを終えた後も「燃える」といわれているから。
素朴な疑問。すきっ腹でワークアウトしていいの?
食べる前にひと汗流すのが好きな人に、ひとつアドバイス。運動するのは朝と夜のどちらがいいかはハッキリしていないので、最も着実に脂肪が燃やせるタイミングを選ぼう。イタリアのとある研究結果では、すきっ腹だと運動中の脂肪燃焼率が高まる一方、事前に食べておくと運動後および運動前後の脂肪燃料率が一段と高まることを示している。結果を出したいのなら、タンパク質がたっぷりの食事で燃料を補給してからワークアウトを。
1分たりとも時間を無駄にすることなく、脂肪を燃やす方法が知りたいのなら、パーソナルトレーナーのマット・ロバーツがくれたアドバイスに従おう。ワークアウトの前後数分間は、ウォームアップとクールダウンに充てるのを忘れずに。
プロがおすすめ! ダイエットにベストな有酸素運動
10分以内のワークアウト
「どんな有酸素マシンを使ってもいいので、20秒全力で動いてから40秒休むのを5セット繰り返すスプリット・インターバル・トレーニングにトライしてみて」とロバーツ。
「マシンがないなら、マウンテンクライマー、自重のスクワット、その場で行うハイニーランニングなどのエクササイズをひとつ選び、20秒間でできるだけ多く回数を重ねる。強度の高い時間が代謝を活発にするので、長期的なダイエットと全体的なコンディショニングにもとても効果的」
10~20分のワークアウトなら、何をすべき?
「全力で動く時間と休む時間の両方を増やしてみよう。45秒全力を出し、90秒休むのを8~10セット繰り返すという要領。1分ごとに、ケトルベルスイングなどの異なるエクササイズを決まった数だけ繰り返す=EMOMワークアウトもダイエットに効果的。最初の1分で同じエクササイズを15~20回繰り返し、時間が余ったら休憩。次の1分が始まったら、別のエクササイズを15~20回繰り返す。10分以内のワークアウトと同じく、少し長めのこのワークアウトでも代謝が活発になり、トレーニングを終えた後もかなり長時間カロリーが燃え続けるはず」
プロのアドバイスする、30~45分のワークアウトのコツ
「有酸素運動に割ける時間が長い日には、一定のペースのワークアウトをしてみよう。ジョギング、サイクリング、エリプティカルといった低負荷の循環的エクササイズをひとつ選び、一定の強度で1分あたりの心拍数を120~140回に保つ。このワークアウトは日常生活のストレスを緩和し、体の回復を促し、有酸素機能を向上させるのに役立つ。これが短めのワークアウトでのパフォーマンスを左右する。どれも体脂肪を管理したり減らしたりするのに不可欠な要素」
Text: Emma Pritchard Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images
2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。