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ネイチャー・ニューロサイエンス誌に掲載された衝撃的な研究によって、塩分の摂り過ぎと認知症の間につながりがあることが分かった。

文献の上席筆者であるコスタンティーノ・ラデコラ博士によると、「塩分の多い食事をしたネズミが、高血圧でもないのに認知症を発症した」。これまで、塩分が脳にもたらす影響の原因は高血圧にあると言われていたことを考えると、実に驚くべき結果だという。

でも、今回の研究では、塩分過多の食生活が脳への血流量を積極的に減らすことが判明したそう。研究チームは、塩分過多の人間の食事に匹敵するように、ネズミの食事に含まれる塩分量を16%増やした。すると、たった8週間でネズミの認知機能が明らかに低下し、記憶と学習を司る脳の分野への血流が著しく減少したみたい。

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塩分摂取量を減らせば、ネズミの脳への血流機能を正常値に戻すことはできる。しかし、生理機能が正常に戻っても脳の認知機能への影響は残り、塩分を摂り過ぎたネズミは認知症を発症。

物体認識、迷路からの脱出、そして巣を作るといったネズミが通常行う活動に関するテストの結果も悪かった。

オーストラリア国内における現在の塩分消費量を考えれば、ますます心配な研究結果。オーストラリアの健康医学研究審議会は、1日1.15~2.3g相当の塩分を摂れば “充分” だとしているが、オーストラリアの成人のほとんどは、推奨量の5倍以上にあたる約10gの塩分を毎日摂取しているという。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Lucy Bode Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。