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気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した『1.5度Cの地球温暖化』。今後さらに温度上昇した場合は、干ばつや洪水、猛暑、貧困のリスクが著しく増加する模様。これらの取り組みに、私たちが今すぐできることは、食習慣の見直し。お肉中心の食事からフレキシタリアン(柔軟なベジタリアン)に移行するだけでも地球に貢献でき、生活習慣病のリスクを減少することもできる。今を絶好の機会として、フレキシタリアンになってみない? 栄養のセラピスト、アンジェリーク・パナゴス氏が、フレキシタリアンになるための健康的な方法を解説してくれた。

イギリスでは現在2200万人もの人たちがフレキシタリアンだと判明!

フレキシタリアンとはそもそもどんな食事をするの?

「フレキシタリアンとは、基本は植物性食品を中心に食べて、たまにはお肉や魚、乳製品や卵も食べるという柔軟なベジタリアンスタイル。」とパナゴス氏は説明する。フレキシタリアンの良いところは、比較的順応しやすく、どこに居ても対応可能。動物性食品を食べる量も自分に決定権はあるけれど、基準として1日に1度ではなく1週間に1度のペースが推奨される。

フレキシタリアンのメリットとは

「健康的に実践するために、まずは加工食品を控え、バランスのとれた食事から始めてみて。これだけで大きな進歩。」とパナゴス氏。植物性食品を多くとると、食物繊維の摂取量が必然的に増え腸内環境が改善されて、トイレの回数も増える。そうしてホルモンバランスが整い肌の調子が良くなる! 「野菜や果物を多く食べることでフィトケミカルが増え、体内の細胞の健康状態を維持してくれる。」

フレキシタリアンになるための初心者へのアドバイスとアプローチ法は?

フレキシタリアンになったとしても、食べ方次第で健康的にも、不健康的にも傾く。ヴィーガンドーナツばかり食べ続けていては体に良くない。「どんな食事でも同様に、できる限り加工食品を避けることが基本中の基本。ケーキやポテトチップスは糖分と塩分が高いように、植物性食品だからといって加工食品ばかりを食べていては意味がない」とパナゴズ氏は指摘する。

お肉の量を減らしていく際は、タンパク質を意識的に摂取するように心がけて。タンパク質は筋肉を作る材料であり、血糖値やホルモン値をコントロールする重要な役目がある。フレキシタリアンは植物源タンパク質をしっかり摂るように。例えば、豆(インゲン豆・ひよこ豆・レンズ豆)、キヌア、チアシード、ナッツ、シードなど。魚もタンパク質が豊富なので週に数回食事に取り入れるといい。

脂身の多い魚やオリーブオイル、アボカドオイル、ナッツ、シードに多く含まれる良質な脂肪酸も忘れてはならない。緑色葉野菜や豆からとれる鉄分も。

加工肉とはどんなお肉?

店頭には多種多様なお肉が並んでいる。一体どれが加工肉でどれがそうでないのか把握できていない人も多いのでは? 英国国民保健サービスが提供する下記のリストを参考にして加工肉を見分けよう!

赤肉
牛肉・ラム、ムトン(羊の肉)・豚肉・子牛の肉・鹿肉・ヤギの肉

赤肉ではないもの
鶏肉・七面鳥・カモ肉・ガチョウ・猟鳥・ウサギ

加工肉(保存のための処理をほどこした肉製品。薫製や塩漬け、保存料を加えたもの等)
ソーセージ・ベーコン・ハム・サラミ・パテ(すりつぶした肉やレバーを調味した料理)・缶詰肉(コンビーフ等)・スパム等

サプリメントは必要?

食習慣を変える際は、医師や栄養士にアドバイスをもらうと安心。フレキシタリアンになったからといってサプリメントで補給する必要は特にない。念のため、血液検査で鉄とB12(ベジタリアンが不足気味になる栄養素)の数値を確認してもらうといいかも!

パナゴス氏おすすめ! フレキシタリアンのためのレシピ

<朝食>
ココナツミルクで作ったオートミール粥にアーモンドバターとフラックスシード(亜麻の実)、シナモン、ブルーベリーをトッピング。

<昼食>
ゆでたサーモンにキヌアを。付け合わせのグリーンサラダにはフラックスシード、オリーブオイル、レモン、アボカドを添えて。

<夕食>
レンズ豆のシェパードパイに、スイートポテトのマッシュをトッピングして。付け合わせはブロッコリーとほうれん草を。

※この記事は、UK版ウィメンズへルスから翻訳されました。



Text: Elizabeth Bennett Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。