空気を浄化してくれる?簡単に育てられるおすすめ観葉植物12
NASAの研究にも使用された植物たちは、インテリアとしても魅力的なものばかり!
「観葉植物には空気を浄化する力がある」ということは、もう何十年も前から言われてきたこと。ですが、本当にそうなのだろうか?
簡単に言えば、その答えは「イエスであり、ノーでもある」。アメリカ航空宇宙局(NASA)が1989年に発表した研究結果によると、一般的な観葉植物は、密閉された室内のベンゼンやホルムアルデヒドといった揮発性有機化合物(VOC)を除去することができるとして、「空気の質を改善する可能性がある」とのこと。
しかしながら、アメリカの環境保護庁(EPA)はこれについて、サンプル数が限定的であったため、実社会にも適合するかどうかは不明だと報告した。EPAによれば、NASAが実験室で計測したのと同じレベルのVOCの除去率を実現するためには、約140平方メートルの住宅に680本の植物を置く必要があるという。
ただ、植物が室内の有害物質を除去できるという仮説の背後には、確かに「正しい」といえる面もあるとのこと。ワシントン州立大学で園芸学の准教授を務めるリンダ・チョーカー・スコット氏は、次のように述べている。
「すべての植物は気孔を通してガス交換を行っていることから、一定程度は空気を“きれいにする”働きがあります」「ですが、“奇跡の植物”は存在しません。気孔が開くタイミングや、気孔から汚染物質を吸収できるかどうかは、植物の種類によって異なります」
また、VOCの濃度を引き下げる効果には、植物の種類や光の強度、もともとの室内のVOC濃度が影響を与えることも、別の研究によって明らかにされている。そのためどのような環境で、どの植物が最大の効果を発揮するのかは、いまだ具体的には示されていない。また、植物はその他の化合物を放出しているけれど、チョーカー・スコット氏によると、それらが汚染物質とみなされるものかどうかについても、まだ明らかにされていないとのこと。
とはいえ、メンタルヘルスの向上や睡眠の改善、血圧の低下、孤独感の解消など、植物が実際に私たちの健康に良い効果をもたらすことを示す研究結果は、すでに数多く報告されている。
チョーカー・スコット氏は、「空気中にある特定の汚染物質を、植物が代謝する可能性はあります。ですが、それが大気の質を改善するかどうかは不明です」としている。空気を浄化するとしても、それは植物を置くメリットとしては小さなものにとどまるとのこと。続けて、植物はその「色や形、香りで、平和的な環境を作り出すものです」と話しています。
観葉植物が空気を浄化する作用については、明らかになっていない面も多いとはいえ、私たちをより幸せな気分にしてくれるのは確か。さらに植物は、より居心地良く、快適な雰囲気ももたらしてくれる。
ここからは、NASAが研究対象として空気の清浄効果を調べた植物のうち、簡単に育てられる12種類をご紹介。まずは、部屋にいくつか取り入れてみるのはいかが?
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
From VERANDA
Arricca Elin SanSone has written about health and lifestyle topics for Prevention, Country Living, Woman's Day, and more. She’s passionate about gardening, baking, reading, and spending time with the people and dogs she loves.
翻訳者。学業・仕事のため、5カ国の7都市でおよそ10年を過ごす。帰国後は経済・ビジネス関連の文書やニュース記事の翻訳を中心に、ウェルネス系の専門誌やアート関連の書籍、映像翻訳も手掛けるなど、長年にわたってフリーランスで活動。常に新たな情報に触れる仕事柄、心がけているのは、「浅くても、 何でも広く知ろうとすること」。