脳科学の世界では、感情がどのようにして体に蓄積されるかについても明らかにされているので見てみよう。
1985年、神経科学者のキャンディス・パートは神経ペプチドとして知られる小さなタンパク質が、感情に関連する回路を活性化することを発見した。
キャンディス・パート博士は「あなたの体はあなたの潜在意識である」という有名な言葉を残しており、感情に応じて肉体が変化することを示している。
パート博士の研究によると、感情は電気化学的な信号であり、感情的なメッセージを体中に運ぶ。すると、感情は体と心の中で表現され、経験され、保存されるという。
これにより、脳内の活動に影響を与え、細胞を変化させて、身体はプラスまたはマイナスの影響を受けるというわけだ。
この研究では、それぞれの細胞が記憶や感情の状態を保存する一種の意識を持っていると提唱している。
パート博士の研究を知ると、いくぶん感情と身体の関係が深いことが理解できたかもしれない。
2017年の研究によると、東アジア医学では感情が特定の臓器と関連していることを指摘している。この研究では、東アジア医学では感情の障害に言及する際に「身体的」な言葉を使うのに対して、西洋医学では「神経的」な言葉を好むことも指摘されているところも興味深いポイントだ。これは感情の健康を理解するためには、両方の視点が有効であることを示唆している。
それでは、腰と感情のつながりが紐解けたところで、次に気になるのが「どうやったら腰に溜まった古い感情を手放すことができるの?」ということかもしれない。
様々な方法があるけれど、特に身近で簡単にできるのがヨガだ。ここからは、腸腰筋の硬さをほぐしていくヨガのポーズをご紹介しよう。