砂糖を制限して起きた6つの変化とは?
フリーライターのラーレルが、砂糖なしの生活に挑戦してみた結果をレポート!
世界には良い砂糖と悪い砂糖の2種類がある。良い砂糖は、果物に含まれている果糖(フルクトース)や、乳製品に含まれている乳糖(ラクトース)のこと。これらの食品は糖分を多く含んでいるけど、ヘルシーな食生活を送るうえで重要な食物繊維やビタミンも豊富に含まれている。
一方で悪い砂糖は、デザートや調味料、ソーダ、加工食品に使用されている精製糖のことで、サトウキビを加工して作られている。「この種の砂糖は、ショ糖(スクロース)として知られています」と説明するのは、管理栄養士のレイチェル・リンク。
フリーライターのラーレルは8ヶ月前に、(悪い種類の)砂糖を食生活から排除することに決めた。きっかけは、当時悩まされていた倦怠感や頭痛、ニキビを治すのに役立つかもしれないと、彼女のホリスティック医師が提案してくれたから。
簡単なことではなかったけれど、1日あたり70g以上摂取していた精製糖を、何とか20g未満にまで抑えることができた。
砂糖を制限して彼女の人生に起きた6つの変化をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。
エネルギーを一定に維持している
食生活を変えるまで、砂糖が気分にどれほど影響を与えていたかなんて知らなかった。「精製糖と人間の体における重要なつながりは、間違いなくインスリンへの影響です」と説明するのは、栄養カウンセラー兼カイロプラクターのマーク・スミス。
インスリンによってさまざまなホルモンが影響を受け、彼女の性ホルモンやストレスホルモン、空腹ホルモン、代謝ホルモンは完全に乱れてしまっていたよう。
だから砂糖を排除して4週間後、エネルギーが著しく増加し安定していることに気づいたのには驚いた。
目覚めと共に活力が漲いてくるし、仕事帰りは走りに行くモチベーションまで維持できているほど。
免疫力が向上した
8ヶ月前に砂糖をやめて以降、ラーレルは一度も風邪を引いていない。これは、季節ごとに風邪を引いていた彼女にとって本当に凄いこと。ライフスタイル医学のフィジシャンアシスタント、ケイト・マルティーノ医師いわく、砂糖は、腸内にいる有害な細菌にも悪影響を与えるとのこと。
免疫機能の低下は、消化器系を弱らせる主な原因の一つ。「砂糖の摂取量を減らしたり完全に排除すると、健康を促す有益な細菌が繁殖でき、腸内フローラが修復されます」と、マルティーノ医師。
ラーレルの場合は、精製糖をオレンジやイチゴ、蜂蜜、その他の栄養が豊富な食材に置き換えたことで、消化管や免疫系の健康を良好に保つことができている。
炎症がおさまった
「血糖値が上がると、体内組織がダメージを受けるので炎症反応を引き起こします」と説明するのは、『Beating Sugar Addiction for Dummies and Sugar Free Me』の著者、ダン・フィジオ。炎症反応は、腹部の膨満感から蕁麻疹、関節痛まで広範囲に及ぶとのこと。
ラーレルも以前は頭痛やニキビがひどかったけれど、精製糖の摂取量を減らして以来、いくつかのニキビを除いては、肌がとてもきれいになった。頭痛は、砂糖を摂取したときや疲れたときにたまに起こるくらいで、前より断然対処しやすくなった。
原材料名の読み方を学んだ
原材料名を確認し始めてから、精製糖を含む食品の多さにショックを受けた。日頃から購入していたトマトソースやシリアル、プレーンヨーグルトにも含まれていた。原材料名に記載される砂糖の中には、名前を変えているものも。例えば、デキストリンやコーンシロップ、語尾に「- オス ( -ose)」がくるものなど。「原材料名では、使用している材料が多い順番に記載されているので、先頭に記載された3つの材料に砂糖が記載されているものは、その食品の砂糖の含有量が特に高いことがわかります」
砂糖を排除した新しいライフスタイルを送ると決めてから、最初は食品を買うだけで2倍の時間がかかった。なぜなら、手にとった食品は全て原材料名をチェックしていたから。でも2ヶ月後には、好きなスナックや食材のリストが定着した。今では、新鮮な野菜やコーンチップスでカートがいっぱい。
ヘルシーな代替食品を見つけた
ラーレルはアイスクリームが大好きだから、我慢するのは一苦労だった。3週目にして、アイスクリームをどうしても食べたくなったから、不機嫌ながらもライスクラッカーにアーモンドバターを塗ってメープルシロップをかけて、バナナとイチゴをトッピングしたスナックを夕食後に食べた。
だけど4週目を過ぎた頃には、甘いものを食べたいという欲求が次第になくなり、代わりになるスナックで満足できるようになった。「デーツやイチジク、パイナップルなど、自然食品で甘みを加えるようにしましょう。糖分は高いですが、糖分の吸収がゆるやかなのです」と、マルティーノ医師。
リンゴなどの甘い果物に、ナッツやピーナッツバターを組み合わせて食べたりもしている。「タンパク質と食物繊維は、糖質の吸収をおだやかにしてくれるので、気分やホルモン値を一定に保つことができますよ」と、マルティーノ医師。
志を同じくする仲間に出会った
食生活が変わると、ソーシャルライフまで思わぬ形で変化した。「食に理解があり、体が必要としているものに耳を傾けることができるような同じ考えを持つ人々と出会うようになります」と話すのは、ホリスティックヘルス・ウェルネスコーチのサマンサ・クリーフ。
ラーレルも気がつけば、思いやりがあって、マインドフルで好奇心が多い友人に囲まれていた。 幸せなことに、食事に関して質問があるときや、おすすめのスナックを教えてほしいときは、いつでも自分の友人に相談することができる。栄養の本を貸し合いながら、お互いのウェルネスを追求する旅を支え合っているという。
※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Larell Scardelli Translation : Yukie Kawabata