子どもの頃に、素足で草むらを走り回った経験があるという人もいるのでは? もしかしたらそれ、子どもだけじゃなくて大人もやった方がいいかもしれない。
大地とのつながりを取り戻すことで、電気エネルギーを整えることを目的とした治療法“アーシング”が今注目されている。アーシングに関する研究はほとんど行われていないけれど、小さな規模での研究では、痛み、気分などに効果があると報告されいるそう。
今回は、誰でも気軽にできる健康法アーシングをご紹介。
アーシングとは?
数年前からカリフォルニアを中心に世界のヘルスコンシャスな人々の間で取り入れられているのが”アーシング”。
”アーシング”を簡単に言うと、靴も靴下も脱いで素足で地球と直接つながること。英語では、Earthingと言うこともあるし、Grounding(グラウンディング)とも呼ばれている健康法だ。
現代人の私たちの多くは、屋内ではカーペットやフローリング、屋外では靴を履いて日々生活をしている。その一方で、スマホをはじめとした電化製品などが発する電磁波の中で、体は荷電した状態になっている。
日本でアーシングの研究をしている『アーシングジャパン』によると、アーシングを実践することで、体に溜まった余分な電磁波や静電気を地中に放電することができ、同時に大地から電子を取り込むことができる。その結果、体の機能の活発化が期待できるそう。
アーシングの効果とは?
アーシングの効果に関する科学的な研究データの数は少なく、現在は探求されている段階だが、いくつかの研究では健康に役立つ可能性が示唆されている。
例えば、グラウンディングと心臓の健康に関する研究では、 心血管疾患に効果があることが示唆されている。この研究で、10人の健康な参加者が手のひらと足の裏にアーシングパッチを貼ってアーシングを行った。心臓の健康に関与する赤血球の流動性の変化を調べるために、アーシングの前後に血液を測定。その結果、アーシング後は赤血球の凝集が有意に減少し、心血管の健康に役立つことが示唆された。
また、運動後の筋肉の損傷に対するアーシングの役割を調べた別の研究もある。研究者たちは、アーシングパッチとアーシングマットの両方を使用し、アーシング前後でクレアチンキナーゼ、白血球数、痛みのレベルを測定した。血液検査の結果、アーシングによって参加者の筋肉の損傷や痛みが軽減されたことが分かった。こちらの研究ではアーシングが治癒能力に影響を与えている可能性を示唆していることになる。
また、アーシングは痛みの軽減と気分の改善にも効果が見込まれている。研究で16人のマッサージセラピストが、アーシングをする期間としない期間を交互に繰り返した。
その結果、アーシングをしていない時に、肉体的に過酷な仕事をしていると、肉体的・精神的なストレスや痛みが一般的な副作用となっていた。一方、アーシングをした後の参加者の間では、痛み、ストレス、抑うつ、疲労のすべてが軽減されていたことが分かった。
アーシングはまだまだ新しいテーマのため分かっていないことも多いけれど、それでも私たちの健康を助ける効果が期待されている。そして何よりも、誰でも手軽にできるのだからやってみる価値はあるかも。それでは、どのように実践するばいいのか、やり方をみてみよう。
アーシングの種類
アーシングには実はさまざまな種類がある。共通しているのは、自分と地球を結びつけることに焦点を当てているということ。興味のある人は、以下の中から試せそうなものを選んでみて。
■素足で歩く
素足で歩くことは、自分自身を大地に基づかせる最も簡単な方法のひとつ。草の上でも、砂の上でも、あるいは泥の上でも、自然の地面に肌を触れさせることで、アーシングのエネルギーを得ることができる。
■大地に寝っ転がる
地面に寝転ぶことで、肌と地球の触れ合いを増やすことができる。公園の芝生や海辺の砂の上などで行うのがおすすめ。ただし怪我をしそうな場所には絶対に寝ないように注意して。
■水中に潜る
グラウンディングを研究しているイギリスのGroundlogyによると、物理的な地球がアーシングに使われるのと同じように、水がアーシングに使われることがあると言う。
澄んだ湖で泳いだり、海で泳いだりするだけで、アーシングができるという。ただし、濁った海や深い海で泳ぐときは、安全に気をつけて。
■アーシンググッズを利用
外に出てアーシングができない場合におすすめされているのが、金属の棒を外の地面につなぎ、その棒と体をワイヤーでつなぐという方法。
この方法に抵抗があるという人も諦めないで。他にもアーシングに便利なグッズはある。
例えば、アーシングマット。ヨガマットとセットになっているものも販売されているので、運動好きな人にとっては一石二鳥かも。
アーシングをする時に注意したいこと
草むらを歩く、浜辺を泳ぐなど、自然の中で行われるアーシングは、比較的安全なものが多い。けれど、金属棒やマットなどを使用する際は、感電しないように注意して。アーシンググッズ利用の際は、しっかりと使用方法の指示に従うようにしよう
また、慢性的な疲労や痛み、不安などの症状は、医学的な原因がある場合もあることを忘れないで。気になる症状がある場合は、アーシングを第一の治療法とする前に、必ず医師の診断を受けるようにしよう。
自然のエネルギーを感じよう
アーシングは、家の中でも外でも、アーシンググッズを使っても使わなくても行うことがでできる簡単な健康法。
体や心がちょっと不安定だなと思っている人は、もしかしたら素足で自宅の庭や近所の森、ビーチを歩いてみると変化が見られるかも。明日の朝、早起きして素足散歩してみてはいかが?