東京で2度目となる緊急事態宣言の発令を受けて、我らウィメンズヘルス編集部も100%テレワークに突入した。同僚のことがかわいくて仕方なくて、毎日顔を合わせたり、時には一緒にランチを食べながらおしゃべりをすることが日々の楽しみだった私にとって、スタッフに会えないことはかなり寂しい。さらに夜に友人たちとお酒を飲みにいくことも、誰かの家に集まることもできない。

そして偶然ではあるけれど、昨年から今年にかけて、家族のように甘えられる大切な友人たちが地方に転居し、実の娘も留学のため遠く離れてしまう。「大切な人がみんな遠く離れていってしまう。今会いたい人にも会うことが許されない」という現実に気がついた時、寂しくて涙が あふれてきた。

緊急事態宣言発令直後にウィメンズヘルスのインスタライブで行った「瞑想ライブ」。その講師として出演していただいた岡 清華さんは「ソーシャルディスタンスは、自分との繋がりを作るチャンスでもあります」と書いていた。瞑想の連載も執筆していただいている、佐々木依里さんは、大切な人がみんな離れてしまうと伝えたら「いまいちど、自分と親友になるチャンスですね!」と声をかけてくれた。

その時には、自分と繋がるってどういうこと? 自分と親友になるってどういうこと? と、その感覚が理解できなかった。寂しい状況を、ポジティブに捉えることができなかった。

そこから1週間。家族以外とは会えていないのに、日々ワクワクしながら充実感にあふれている自分に気がついた。あれ? 私にとっての幸せって、誰かとのコミュニケーションの上に成り立っていたんじゃなかったの? もしかしてこれは、自分と繋がって、自分と親友になれているってこと? 人との関係性に依存しない幸せは、最強だ。誰かから連絡がこないからといって落ち込むこともないし、物理的な制約があっても、心はどこまでも自由で無限に広がる。

自分と仲良くなるために、いろいろなことを自粛しながらも私が実践してみたことは以下の通り。

●自分をご機嫌にするために、簡単にできることはなんでもやってみる。

例えばいつもは頂き物でしか食べない特別なお菓子を自分用に買う。いつもよりいいワインをデイリーに飲む。画材を買ってお絵描きをしまくる。好きなお菓子作りに熱中するetc.

●月間100キロ走ると宣言して、SNSでその進捗をシェアする。

1人で始めたのに、気がついたらその投稿を見た友人も100キロチャレンジを始めていて、離れているのに一緒に走っているようでうれしかった。日々のランニングも1人じゃないと感じるように。

●時々ジャーナリングをしてみる。

瞑想ライブでJURIさんもおすすめされていた、ジャーナリング。時々時間がある時に、自分の感じていることを書き出して眺めてみている。すると、今あることに感謝の気持ちが湧いてくる。

●夢中になれることを自分で作り出す。

ワクワクすることがないなら、自分で計画してしまおう。

●TO DO LISTだけじゃなく、「やりたいことリスト」も作る。

やりたいこと、食べたいもの、行きたいところ、思いついたらどんどん書き足している。やりたいことはどんどん出てくるし、TO DO LISTを消していくようにやりたいことリストを実現していくのは、とても楽しい。

自分と仲良くなるという感覚が掴めない人がいたら、ぜひ試してみて。

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Kiriko Kageyama
エル・グルメ編集長/ウイメンズヘルス編集長

『エル・オンライン(現エル・デジタル)』のファッションエディターを経て、フリーランスに。女性ランナーによる企画集団「ランガール」を設立。その後女性誌立ち上げやWebメディアの立ち上げを経て2017年にウィメンズヘルス』日本版ローンチ時から編集長に。2023年夏よりエル・グルメ編集長も兼務。趣味は料理を作って友人たちに振る舞うこと。