近頃よく耳にする「オーツミルク」や「アーモンドミルク」。環境配慮やアレルギーの観点から、動物性だけでなくナッツやお米などを原料にした植物性ミルクが人気上昇中。数ある植物性ミルクの中でも、より健康的な選択ってあるの?
植物性ミルクとは? なぜ人気なの?
カフェラテやお菓子、スムージー作りに欠かせないミルク。かつては牛乳を使うことが一般的だったけれど、乳糖不耐症やヴィーガン、カロリー等を懸念する声から植物由来のミルクを選ぶ人が増えている。植物性ミルクと言っても、種類はさまざま。日本人になじみの深い豆乳から、カロリーが低いアーモンドミルク、食物繊維が摂れるオーツミルクetc. 近頃は幅広いニーズに合う商品がスーパーやコンビニに並んでいる。
多くの植物性ミルクは牛乳より高価なため、せっかくなら健康メリットや上手な使い方を知って、より自分に合ったヘルシーな選択を。買う前に押さえておきたい植物性ミルク5種のポイントは、ここからチェックして。
【豆乳】日本人の体質にも◎ タンパク質・美容成分が豊富
大豆から作られた豆乳は、タンパク質と炭水化物をたっぷり含む。栄養価が牛乳と似ているため、代替ミルクとして考えるならベストな選択かも。
豆乳の特徴とメリット
- 大豆に含まれるタンパク質は、体内での吸収・分解に時間かかるため満腹感が持続する。間食を防げるので、ダイエット中にもおすすめ。
- 女性ホルモン(エストロゲン)に似た構造のイソフラボンを摂取できる。イソフラボンは美容のほか、乳がんなどのホルモン依存型のがん予防にも効果が期待されているそう。
- 飲みやすさを優先させた調整豆乳は、砂糖や添加物を含んでいることが多いので気になる人は注意。料理やスムージーには無調整豆乳を使うのがおすすめ。
豆乳の栄養価
1カップあたり(244g):
カロリー105kcal、脂質3.59g(うち飽和脂肪0.5g)、ナトリウム115mg、糖類9g、食物繊維0.5g、タンパク質6.34g
※出典:米国農務省 FOODDATA CENTRAL
豆乳のおいしい使い方
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買うならどれ? 豆乳のおすすめ商品
【アーモンドミルク】ミネラルも摂れる。サラッとした飲み口が人気
カロリー、脂質、タンパク質は牛乳やほかの植物性ミルクに比べて少ないけれど、ビタミン(特にE)とミネラルはたっぷり含まれている。サラッとした飲みクセが少ないので、スープなどの料理に活躍しそう。
アーモンドミルクの特徴とメリット
- カロリー、脂質が低いためダイエットにはぴったり。
- 無糖はもちろん、チョコレートやストロベリーなど種類豊富なフレーバーのアーモンドミルクが手に入る。一方で砂糖が入っている商品が多いので、糖類を控えている人は原料表示をしっかりてチェックして。
- 輸入品が多いアーモンドミルクは、農薬不使用かつ非遺伝子組み換えのオーガニック商品がベター。
アーモンドミルクの栄養価
1カップあたり(236ml、砂糖不使用):
カロリー 89.7kcal、脂質 2.5g(うち飽和脂肪0g)、ナトリウム 160mg、糖類 15g、食物繊維 0g、タンパク質 1.5g
※出典:米国農務省 FOODDATA CENTRAL
アーモンドミルクのおいしい使い方
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【オーツミルク】アレルギーやヴィーガン対応! 汎用性の高さもポイント
ヴィーガンの代替ミルクとしてトレンドになっている、オーツ麦(オートミール)から作られたオーツミルク。ビタミンやミネラルで強化されたタイプや、香料や甘味料が加えられたタイプも販売されている。また、手作りも簡単。オーツ麦と水を混ぜてから裏ごしするだけで、なめからでクリーミーな液体ができあがる。
オーツミルクの特徴とメリット
- 1カップで、1日に必要なカルシウムの約35%と鉄分の約10%が摂取できる。(※ミルクの強化内容によって異なる)
- 通常は大豆やナッツのようなアレルギー源が含まれていないので、食品アレルギーがある人にとってはありがたい。なお、オーツ麦はグルテンフリーと言われるけれど、セリアック病やグルテン不耐症の人は、成分表をチェックしてから購入しよう。
- クセがなく飲みやすいから、コーヒーに入れたり、シリアルにかけたりと汎用性が高い。
オーツミルクの栄養価
『Pacific Foods』社のオールミルク(プレーン)1カップあたり:
カロリー130kcal、脂質:2.5g、飽和脂肪:0g、糖質:24g、糖類:19g、食物繊維:1.9g、ナトリウム:115mg、タンパク質:4g
オーツミルクのおいしい使い方
日本でも話題の代替ミルク、オーツミルクを作ってみた!市販品とどっちがおいしい?
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オーツミルク(オーツ麦)のおすすめ商品
【ココナッツミルク】脂質が多く、カレーやお菓子作りにぴったり!
ココナッツミルクは他のミルクに比べて脂質、特に飽和脂肪を多く含んでいる。糖質を制限して、高脂質の食事に転換するケトジェニックダイエットには向いているけれど、飲料としてゴクゴク飲むのには適さないと言えそう。
ココナッツミルクの特徴とメリット
- 脂質含有量が高いココナッツミルクは料理やベーキングにぴったり。でも、ココナッツには独特の風味があるので、コーヒーやシリアルにはあまり向かない。
- 水とココナッツクリーム、ココナッツと水が主成分のものの2種類が主流。後者はより脂肪分が高いので料理向き。なかには漂白剤を使って白く見せている商品もあるので、原材料は必ずチェックしよう。
ココナッツミルクの栄養価
1カップあたり (244g):
カロリー 75.6kcal、脂質 5.08g、糖質 6.1g、タンパク質 0.512g
※出典:米国農務省 FOODDATA CENTRAL
ココナッツミルクのおいしい使い方
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ココナッツミルクを選ぶなら? おすすめアイテム
【ライスミルク】ワークアウト前後の炭水化物補給に
お米の自然な甘みが味わえるライスミルク、少々独特な風味で好き嫌いは分かれそう。大豆やナッツはアレルギーで摂取できない人におすすめ。お米由来なだけあって炭水化物を含むので、ワークアウト前後の栄養補給に一役買ってくれる。
ライスミルクの特徴とメリット
- スポーツ時の燃料・水分補給に◎
- ライスミルクが作られる際にお米の持つ食物繊維はそぎ落とされてしまうので、炭水化物の代替として摂取するのは控えて。
- パンケーキやフレンチトーストなど、自然の甘みが引き立つ料理に。
ライスミルクの栄養価
1カップあたり 砂糖不使用(244g):
カロリー115kcal、脂質2.37g(うち飽和脂肪0g)、ナトリウム 95.2mg、糖類 12.9g、食物繊維0.7g、タンパク質0.638g
※出典:米国農務省 FOODDATA CENTRAL
ライスミルクのおすすめは?
植物性ミルクは、その原材料や製造方法によって栄養価やおいしい食べ方はそれぞれ。レシピを参考にしつつ、自分の食事の目的や取り入れやすさを考慮して選択してみて。
スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。 2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。