ワークアウト後は、食事やプロテインパウダーでタンパク質を十分に摂取することを意識している人も多いはず。しかし、プロテインを飲んでいる人は、どの時間帯に飲むよりも毎晩寝る前に飲んだほうが、より筋肉を成長させられることが証明された。

学術誌『Frontiers in Nutrition』に掲載された論文レビューでは、筋肉を増やす最善な方法を探るために、45本の過去の研究結果を分析。単純にタンパク質の摂取量を増やせば筋肉は増えるの? それとも、特定の時間に摂取したほうがいいの?

12週間、就寝前にプロテインを飲んだら筋肉量が増加

この実験では、12週間にわたり、筋トレをした日と休息日の寝る直前に、30gのタンパク質が含まれたカゼインプロテインシェイクを飲んだ被験者は、タンパク質を含まないシェイクを飲んだ被験者より、筋肉量が約1.8kg増加し、筋力が上がったそう。

この論文の筆頭著者であり、マーストリヒト大学の准教授、ティム・スネイデルス博士は、『Bicycling』誌に対し、「食品タンパク質は、骨格筋組織を作るいくつものアミノ酸で構成されています」と話した。レジスタンストレーニングは、筋タンパク質の合成を増大させるほか、筋組織を再構築させるとのこと。従って、この両方の要素を組み合わせることが、筋肉を成長させるうえで非常に重要になるそう。

寝る前にプロテイン を飲むと筋肉量がアップする
halfbottle//Getty Images



寝る前にプロテインを飲むことのメリットは?

だけど、どうして寝る直前にタンパク質を摂取する必要があるの? スネイデルス博士も言うように、通常であれば、寝ている間は食べ物を摂取しないので、食べない時間が最も長いのは睡眠時となる。つまり、タンパク質が筋肉に送られることもなければ、筋タンパク質の合成も行われない。よって、「ホエイ」に比べて消化吸収がゆるやかな「カゼイン」を寝る前に摂取することで、筋肉により多くの燃料を与えることができるというわけ。

スネイデルス博士が言うには、プロテインを飲む最も効果的な時間帯は、寝る10〜30分前。これにより、体重が増えたり、睡眠の妨げにならないか不安になる必要もない。

「寝る前に摂取したタンパク質は全て、タンパク質の合成のために利用されます」と、スネイデルス博士。「夕方の早い時間帯に運動を行ったときは、摂取したタンパク質のほとんどが筋タンパク質の合成に使われ、体内に蓄積されることはありません」。また、若い成人が寝る直前にプロテインを飲んだからといって、体重の増加につながることもなかったという。

寝る前にプロテイン を飲む上での注意点は?

スネイデルス博士の研究チームが行ったデータ分析によると、寝る前にカゼインプロテインを摂取したことが原因で、寝付くのに苦労したり、眠りが浅くなるといった問題点の指摘を示す研究はなかったとのこと。

ただし、この研究は全て、カゼインプロテインのみを利用して調査されているため、他の種類のタンパク質も同様な効果をもたらすかどうかについてはスネイデルス博士にもわからないという。

まとめ:カゼインプロテインパウダーを寝る直前に飲むことで、筋肉量は増加する。

寝る前におすすめのカゼインプロテイン

Optimum Nutrition, Gold Standard 100% Casein

Optimum Nutrition, Gold Standard 100% Casein

Optimum Nutrition, Gold Standard 100% Casein

¥12,235
iHerbで詳しく見る
Credit: iHerb

エリートカゼイン、クッキー&クリーム

エリートカゼイン、クッキー&クリーム

エリートカゼイン、クッキー&クリーム

¥9,036
Credit: iHerb

※この記事は当初、アメリカ版『Bicycling』に掲載されました。
※この記事は、『ランナーズワールド』から翻訳されました。
Text: DANIELLE ZICKL Translation : Yukie Kawabata

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。