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1カ月で体重を5kg減らすバレットジャーナルの活用法

紙に書くことでジャンクフードが無理なく減った!

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vector set of elements for bullet journal
redcollegiya//Getty Images

中学生の頃から私は、自分の考え、物語や詩をノートに書くのが好きだった。詩といっても韻を踏むだけで誰に宛てたものでもなかったけれど、この紙面上の空間がのちの私の心と体を変えるカギになるなんて、当時は思いもしなかった。ここ数年の私にとってジャーナルは、ひっきりなしに湧いては消える絵本や育児エッセイのアイディアを書き留めておく場所だった。マニフェステーションや紙に書くことで理想を現実にする、という記事や書籍に影響されて真似してみたら、少しずつ成果が出てきた。

最終的には数々のアイディアを出版社に売り込んで、プロのライターとしての仕事もゲットした。大勢の専門家いわくジャーナルは初志貫徹を支えるツール。『ワシントンポスト』誌のコラム「Baggage Check」の筆者で臨床心理士のアンドレア・ボンワール博士も「私たちの行動は書くだけで変わる可能性がある」と言う。

私はビジネスの成功をきっかけに考え始めた。「紙とペンで私の健康状態もよくなるの? もっと言うと、ジャーナリングで体重は減るのかな?」

バレットジャーナルとは?

woman's hands with pen writing in planner modern office desk working, writing concept
artursfoto//Getty Images

去年の春、私は33歳で2人目を出産した。でも、1人目を出産した8年前ほど簡単に体重を減らせなかった。出産後も妊娠中と同じように食べていたから当然と言えば当然。当時の私は、好きなだけ食べるという習慣を断てずにいたのだ。

そんなある日、ピンタレストで見た“バレットジャーナル”を思い出して調べてみると、驚異的な社会現象になっている。一見バレットジャーナルは日記とTo-Doリストのハイブリッド。でも、よく見ると、リスト、カレンダー、ノート、目標、アイディアが集約されたマスターノート。このバレットジャーナルで目標の進捗管理をしたり、水分の摂取量や歩数、睡眠時間などを記録したりする人も多いそう。

「バレットジャーナルを使うと物事が整理されるので心理的に落ち着きますし、パッと見ただけで全体が把握できるようになります」とボンワール博士。「分類や仕分けを好む私たちのニーズに即していると言えますね」

私がダイエットにバレットジャーナルを使うことにした理由

overweight woman on diet keeping food journal
monkeybusinessimages//Getty Images

当時はなにをしても体重が減らなかったし、昔から書くことが好きだったので、私もバレットジャーナルを試してみることにした。カラフルな手書きの文字や挿絵を使って自分の欲求、ワークアウトやダイエットの進捗を日々記録するうちに、再び自分の健康管理を掌握できるようになることを願った。

一部の栄養士が言う通り、生活習慣の改善状況を記録することで私の場合も結果が出やすくなるといいのだけれど……。そんなことを考えながらピンタレストとインスタグラムでテンプレートを入手して、私は自分だけのバレットジャーナルを作り始めた。

私の目標は極めてシンプル(と思ったけれど、実際はそうでもなかった)。

1.体重を10kg減らす。

2.一貫してアクティブな生活を送る。

3.できるだけ自分の欲に屈しない。

まずは、バレットジャーナルのクリエイターによる「バレットジャーナルの始め方」という動画をチェック。

ダイエット用のバレットジャーナルは、フィットネスの進捗管理にも使える

young woman doing exercise at home
GrapeImages//Getty Images

自分に責任を持たせるために、私は同じバレットジャーナルを使って30日間のフィットネスチャレンジに乗り出した。

1カ月目は以下の通り、腹筋、スクワット、プッシュアップに挑戦。笑顔の日はワークアウトを完了した日で、しかめ面の日はワークアウトをサボった日。

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バレットジャーナルのおかげで、ヘルシーな食べものを選ぶのが楽になった

pensive obese caucasian woman opting for junk food and donuts instead of healthy eating dieting concept hard choice between healthy lifestyle and bad eating habits
Inside Creative House//Getty Images

ワークアウトに加えて、不健康な欲求をモニタリングするためのページも作った。繰り返し欲してしまう食べものが分かったら、それをベースにチャートを作成。左側には頻繁に食べたくなるもの、右側には代わりに食べるべきものを記入して、その通りに食べることを歯磨きと同じくらいマストにした。

例えば、ガーリックトーストが食べたくなったら、代わりにガーリック風味のズッキーニチップスを食べる。このページをコピーして冷蔵庫に貼ってみたら、それだけで「ヘルシーなものを食べよう」と自分に言い聞かせる時間が減った。あらかじめ決めておいた“代替品”を食べればいいので、キッチンで他のよさげなオプションを探し回ることもない。

バレットジャーナルを始める前は、さまざまなアプリを使って食事内容を記録していた。スマホを片時も手放さない私には、この方法が一番便利で理に適っていると思ったけれど、数日後にはアプリの存在を忘れてしまう。

そこで私は、毎晩お茶を飲みながら、バレットジャーナルをベースにして1日を振り返るということを始めた。その意味でも私の場合は、食事と間食の内容を文字で記録しておくのが一番よかった。食事内容の記録は間違いなく役に立った。

でも、もう少し深堀りしないと結果は出ないことに比較的早い段階で気付いた私は、ダイエットの成功が子育てや人間関係、自分の自信や社会生活に与えうるポジティブなインパクトを考えてみた。これは効果的なテクニックの1つになった。というのも私は、結果に感情が結び付くと、もっと頑張れるタイプだから。

もちろんすべてが順調だったわけじゃない。一昨年までの私は“気分上々”で体重を気にしたことがなかったし、昨年の夏までは体重計すら持っていなかった。分かってはいたけれど、やはり人の内面は外面に現れる。

産後半年が経過してもマタニティウェアを着ているようでは、気分が上がらなくて当然。そこで私は減らした体重をクロスして消すページを作り、2.5kg減るごとにマタニティではないアイテムを自分にあげることにした。

体重が5kg減! バレットジャーナルには予想外のメリットも

happy and excited celebrating victory expressing big success, power, energy and positive emotions celebrates new job joyful
AaronAmat//Getty Images

私はバレットジャーナルの開始から1カ月で体重を5kgも減らした。

でも、バレットジャーナルを始めて一番よかったと思うのは、健康という1つのエリアに気を配るようになったことで、人生の他のエリアにもいままでより気を配れるようになったこと。家族のことでスケジュールがパンパンなのはみな同じ。でも、だからといって自分の選択や発言に気を配れないほど慌てて生きる必要はない。

バレットジャーナルを始めたことで計画的なタイプになり、昔から苦手だった物事の管理や整理整頓ができるようになったのも意外な収穫。バレットジャーナルを始めると、“するべきことを考える”時間が減って“するべきことをする”時間が増えるので、スケジュールに余裕ができる。

バレットジャーナルで結果を出すポイントは焦らないこと。科学的にも、習慣化には少なくとも21日必要と言われている。長い短いは別として、変化には時間がかかるということだ。

あなたのニーズと興味関心に合ったデザインを見つけることも大切。私も最初のうちは、自分の稚拙なデザインとピンタレストで見た豪華絢爛なデザインを比べてしまった。でも、ピカソいわく「子どもはみな芸術家」。あなたが大の大人でも、言いたいことは分かるでしょう?「完璧を求めてはいけません。忙しくなると続けられないようなことにコミットするのもやめましょう。毎晩30分かけて今日の全行動をチャートにするとか、文字は絶対キレイに書くという無理な目標を立てると、自分に失望してしまいます」とボンワール博士。

「なによりも大切なのは、一度軌道を外れても再び軌道に乗れること。1日逃したというだけで、すべてを終わりにしないでください」バレットジャーナルの利点はリアルな結果が得られること。私にとっては、それが減量だったけれど、それ以上にマインドフルネスの実践でいままでよりもきちんとした人間になれたことが大きい。

健康的な食生活を目指すにせよ、感謝や運動を習慣化するにせよ、継続を促進するテンプレートは必ず見つかる。プランを立てたら、かかりつけ医の了承を得たうえで始めよう。
 
※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。


Text: Erinne Magee Translation: Ai Igamoto

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Erinne Magee

Erinne is a Maine-based journalist whose work is also published by The Washington Post, The Boston Globe, Today’s Parent, The Cut, Business Insider, Rachael Ray, Edible, and more; to read on, visit erinnemagee.com or follow her on Twitter @erinnemagee.

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伊賀本 藍
翻訳者

ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。 

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